東急不動産、原宿に400億円で商業施設 東京五輪までに完成 | 人生の水先案内人

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東急不動産は東京・原宿に商業を核とする大型施設を建設する。

地上10階建て規模で、総事業費は400億円程度になる見込み。

2020年の東京五輪開催までの完成を目指す。

同社を含む東京急行電鉄グループは地盤である渋谷駅周辺の再開発を進めている。

隣接する原宿地域にも広げて回遊性を高めることで、地域の魅力を高め、東京駅周辺などとの地域間競争を勝ち抜く考えだ。

再開発する地域はJR原宿駅近くの幹線道路に面しており、面積は約3千平方メートル。

新設する建物の面積は2万平方メートルを超える見通しだ。

同社の持つ複合ビル「コープオリンピアアネックス」をはじめ、周囲にある既存ビルを解体した後、18年度に着工する。

テナントにはファッション・雑貨、飲食店が入る見通し。

周辺には同社が開発した商業施設「東急プラザ表参道原宿」や「キュープラザ原宿」がある。

新施設ではこうした既存施設との回遊性を高めるようにもする。

デベロッパー各社は潤沢な投資マネーを追い風に再開発を進めている。

東急不動産も16年度までの3年間で再開発などに2千億円を投じる計画を打ち出している。

3月には商業施設「東急プラザ銀座」(東京・中央)を開業させるほか、昨年には東急電鉄とともに「二子玉川ライズ」(同・世田谷)を開業させるなど、渋谷地区以外でも大型再開発を続けてきた。

一方で、東急グループのブランド力があり、沿線の一大商業エリアである渋谷・原宿地区ではライバルによる再開発が進んでいる。

JR渋谷駅そばでは三井不動産が渋谷区とともに商業・宿泊施設を整備し、NTT都市開発もJR原宿駅前にある高層マンションを取得済みで、再開発計画を打ち出している。

東京駅周辺や日本橋地区など東京都内でも拠点間競争が激しさを増す中で、東急不動産は渋谷と隣接する原宿を含めた広域地域で回遊できる施設を整えて、街としての魅力を高めて競争に打ち勝つ考えだ。

今回の原宿の物件以外にも渋谷駅周辺では地上40階規模の複合ビルなど4棟を20年度までに順次完成させる計画を立てており、延べ床面積はこの4棟だけでも36万平方メートル(丸ビル約2.2棟分)を超える見通し。

人口が集まる東京都心での地盤固めを急ぐ。