【今週の債券】長期金利0.3%割れか、月末緩和観測でフラット化圧力 | 人生の水先案内人

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 (ブルームバーグ):今週の債券市場では長期金利が0.3%を割り込むと予想されている。

市場では日本銀行が今月末の金融政策決定会合で追加緩和を決めるとの観測がくすぶっており、買い入れ増額が見込まれる超長期債中心に堅調となり、利回り曲線にフラット(平たん)化圧力が掛かりやすいとの見方が出ている。


長期金利の指標となる新発10年物国債利回りについて、ブルームバーグ・ニュースが前週末に市場参加者3人から聞いた今週の予想レンジは、全体で0.27-0.35%となった。


前週は一時0.30%まで低下した。0.2%台に下げれば4月28日以来となる。


パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、債券相場について「強気にみている。米連邦準備制度理事会(FRB)のスタンスが変わったという認識の下、10年債利回りが0.3%を割れても不思議ではない」と話した。

足元の国内景気は減速感が強まっている。

8月の鉱工業生産指数確報値は前月比1.2%低下と、速報値の同0.5%低下から大幅に下方修正され、2013年6月以来の低水準となった。


政府は10月の月例経済報告で景気判断を引き下げた。


三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは、「30日の日銀金融政策決定会合に向けて、追加緩和観測は根強くくすぶりそうだ」と話した。


中国経済の不透明感を背景に世界経済に懸念が出ている。


同国の税関総署が13日発表した9月の貿易統計によれば、輸入は人民元ベースで前年同月比17.7%減。8月からマイナス幅が拡大し、11カ月連続の減少となった。


今週19日に発表される中国の7-9月国内総生産(GDP)では年率で6%台後半への減速が予想されている。

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0年債と2年債の入札

財務省は20日に20年利付国債の価格競争入札を実施する。

前回入札された154回債のリオープン発行となり、表面利率(クーポン)は1.2%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回債と同額の1兆2000億円程度となる。


野村証券の松沢中チーフストラテジストは、日銀緩和の内容として、付利下げなしなら国債買い増しとの

見方はロジカルとしながらも、「市場でコンセンサスを形成するには至らず、先回り的にこれをイールドカーブに反映する、超長期ゾーンのフラット化の動きは弱い」と指摘。

「今週実施の20年債入札はアウトライトでは買いにくいが、対先物では買いやすい」とみている。


22日には2年利付国債の価格競争入札が予定されている。

前回入札された357回債利回りは0.005%付近で推移しており、クーポンは0.1%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回債と同額の2兆5000億円程度となる。

市場参加者の今週の先物中心限月と新発10年物国債利回りの予想レンジと、債券相場見通しは以下の通り。

*T ◎マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長

先物12月物=148円15銭-148円65銭新発10年物国債利回り=0.285-0.335%  

「30日の日銀金融政策決定会合で追加緩和ありとの見方がくすぶるため、引き続き先回り的な買いが続きそうだ。個人的には緩和はないと予想しているが、買い入れ国債の年限長期化の可能性などを踏まえると、超長期ゾーンは引き続き買われやすい。

20年債入札については利回りが1.1%に届かない水準でも問題なさそう。

長期金利も超長期ゾーンの金利低下に押されて、0.30%割れが視野に入るとみている」


◎パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長

先物12月物=148円15銭-148円50銭10年物国債利回り=0.27-0.33%  

「強気にみている。

短期ゾーンが強いため、5年ゾーンぐらいまで売られず、債券への買いが持続する見通し。短期ゾーンに海外勢の買いが入っており、国内勢は長いゾーンなどへ行く必要がある。

20年債入札はいったん超長期債が売られたので大丈夫だろう。

債券貸借(レポ)市場で20年のカレント物がマイナスなので、20年債を買っている人がいると思う。

2年債入札も、1年物金利がマイナスなので買わざるを得ない。

多少でも金利があれば海外勢が買う年限だろう」


◎アムンディ・ジャパンの浜崎優投資情報部長

先物12月物=148円00銭-148円50銭新発10年物国債利回り=0.30-0.35% 

 「長期金利はこのところ0.3%割れをトライし、先週は0.30%ちょうどまで低下したが、結局0.2%台には下がらなかった。

水準はじりじりと下がっているが、0.2%台を買い進む動きは見られず、今週の相場も高値圏でのもみ合いが続くと予想する。一方、景況感は良くないので大きく売り込まれることも考えにくい。

月末の追加緩和はないとみているが、株価がこうした見方を反映して上値が重くなっていくと想定しており、これも金利上昇が限定的になる要因とみている」


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東京 山中英典 h.y@bloomberg.net

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崎浜秀磨, 山中英典


更新日時: 2015/10/19 07:02 JST