8月3週(17-21日)の日本株は、
日経平均株価 が2万円台半ばで一進一退となりそうだ。
4-6月期の実質国内総生産(GDP)が3四半期ぶりにマイナス成長となる見込みで、マクロ経済の足元の暗さが意識されやすい。
半面、日本企業の収益は上向いており、株価収益率(PER)は海外に比べ評価余地を残す。
第2週の日経平均は週間で1%安の2万519円45銭と3週ぶりに反落。
11日には一時2万946円と6月に付けた日中の年初来高値(2万952円)に迫ったが、その後は中国の人民元切り下げを受け厳しい同国経済の現状を警戒、国際原油市況の下落も嫌気され、安くなった。
人民元の中心レートは11-13日に3日連続で引き下げられた後、14日は元高方向へわずかに引き上げられ、過度な不安心理は和らぎつつある。
17日に日本の4-6月期GDPが発表される。
市場予想 は前期比年率でマイナス1.8%の見通し。
前四半期はプラス3.9%だった。
外需が弱く、内需は設備投資や住宅投資で消費税増税後の反発トレンドが確認されるものの、民間消費のマイナスが足を引っ張りそうだ。
「『内需好調・輸出不振』の構図は変わっていないが、輸出が想定よりも一段と弱まっており、成長率見通しが下振れ方向にある」とSMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは指摘する。
米
国も、早ければ9月に実施される利上げ後の経済、金融市場の不透明感から米S&P500種株価指数 は5月高値以降に停滞。
中国や商品市場の動向とも合わせ、リスク資産に積極的に資金が流れにくい状況だ。
ただ、東証1部企業の4-6月期(第1四半期)決算は前年同期比3割の経常増益と順調に通過し、日経平均の予想PER は16倍台と米S&P500の17.6倍を下回っている。
このほかの投資材料は、国内で19日に7月の貿易収支や訪日外客数、米国では18日に7月の住宅着工件数、20日に景気先行総合指数などがある。
≪市場関係者の見方≫
みずほ信託銀行の浅岡均シニアストラテジスト 日経平均は2万円台でのボックス圏が続く。
夏休み、海外の動きもなくなってきているため、様子見になりやすい。
原油価格は底値が見えなくなっており、気掛かり。
過剰供給状態が解消されず、米国の利上げというトリガーが引かれると、一段と下げるとみる。
日本の4-6月期GDPの大幅なマイナスは相場に織り込まれていると思うが、海外にどのようなインパクトを与えるのか読めない。
追加の金融緩和期待が海外を中心に広がる可能性もある。
新光投信の宮部大介ストラテジスト 業績からことし1年の予想PERで見た場合、日経平均2万900円が16年3月期増益を織り込んだ水準と考えて良い。
2万1000円を超えていくにはさらに業績が良くなるか、世界の金融市場環境がもっと良くなることが必要。
9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)まではもみ合いが続くとみている。
直近の株価の下げは中国が引き金になったが、いったん利益確定売りを出したい水準があらためて示された。
松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト 米国は、資源価格の下落などで9月の利上げを後ろ倒しにしていくニュアンスが高まりつつある。
本格的に見送ると、今度は円高に触れる可能性があり、日本株にマイナスな部分もある。
中国の人民元切り下げに市場が過剰反応したのは、中国の実体経済が弱いということを分かってきているのが大きい。目先その影響があり、不安定な状況が続く。