2015年04月12日(日)
4月12日(日)阪神競馬11Rの第75回 桜花賞は、先手を奪って自分の競馬に持ち込んだ岩田康誠騎手のレッツゴードンキが、直線は後続を一切寄せ付けず4馬身差の圧勝で逃げ切り。
今年の牝馬1冠目は堅実な走りを続けてきた1勝馬が掴み取った。
勝ち時計は1分36秒0。
4馬身差の2着は大外から脚を伸ばした7番人気クルミナル、さらに3/4馬身差の3着には最内を突いた8番人気コンテッサトゥーレが入った。
これにハナ差の4着が3番人気クイーンズリング。
ここまでの上位4頭は5月24日に行なわれるオークスへの優先出走権を獲得した。
1.6倍の1番人気に推されていたルージュバックは、後方から大外を回って追い込むも、目立つところは無く9着に敗れている。
レースはローデッドが大きな出遅れ。
クルミナル、ココロノアイも後方からとなり、全体的にバラついたスタート。
先行争いは内枠の各馬、ムーンエクスプレス、ノットフォーマル、トーセンラーク辺りが出て行くが、どの馬もあまり積極的には行きたくない様子。
そこを外からレッツゴードンキが一気に交わし、チューリップ賞同様にハナを切る形となる。
最内枠コンテッサトゥーレ、3枠5番のペルフィカも先団につけ、3枠までの6頭は全て先行する形。外からはアースライズが好位に取り付く。
中団馬群は全くのひと固まり。レオパルディナ、テンダリーヴォイスがやや外から。
その直後に内からクルミナル、ルージュバック、クイーンズリングと有力馬が並び、ルージュバックの直後にアンドリエッテ。
外からは出遅れたローデッドが早めに動いてクイーンズリングを交わしていく。
その直後にココロノアイだが、今日は少し掛かり気味。
外からはメイショウメイゲツも押し上げ、ここまでが一団の中団馬群。
後ろから2頭目にキャットコイン、1頭だけ5馬身ほど離されて、クールホタルビが最後方。
全くひと固まりの馬群、早くから外目を押し上げる馬の続出でおそらくスローだろうという雰囲気はあったが、前半600mの通過は何と37秒1。
G1はもちろん、未勝利戦でも遅すぎるようなペースでレースが進む。
超のつくスローで流石に中団以降の各馬の動き出しは速く、3コーナーから入れ替わりの激しい展開。
外からはレオパルディナ、ローデッド、メイショウメイゲツ、テンダリーヴォイス、クイーンズリングなどが進出し、相対的に最内で動けないコンテッサトゥーレ、クルミナル、また、道中で急かしたくないのかルージュバックも後退。
これをマークするアンドリエッテとともに後ろから3頭目辺りまでポジションが下がる。
これらの動きを尻目に、先頭を行くレッツゴードンキは余裕たっぷりの走り。
3コーナー過ぎから徐々にペースを上げて、2番手以降と1~2馬身のリードを保ちながら直線へ向かう。
先頭はレッツゴードンキ。
2番手はノットフォーマルで、その外の3番手がアースライズ。どちらも楽に先行しただけ手応えは残っている。
その後ろは大きく横に広がっての追い込み体勢。
最内にコンテッサトゥーレ、3分どころにテンダリーヴォイスとクイーンズリング、外にはローデッド、クルミナル、レオパルディナ。
ルージュバック、ココロノアイ、アンドリエッテ、キャットコインは大外に回り、固まって後方。果たしてこの位置から届くのか。
しかし、そんな後続の争いは全く関係なく、直線はレッツゴードンキの一人舞台となった。
道中ペースを巧みにコントロールし、満を持して追い出すと、瞬く間に2番手以降を突き放していく。結局そのリードはゴールまで広がり続けるのみ。
最後は4馬身の差を付けて、余裕の逃げ切りで牝馬3冠最初の1戦を制した。
直線半ばから焦点は完全に2着以下の争い。
ノットフォーマルがしぶとく粘りこんで2番手を守るが、その外でアースライズも良い伸びを見せ、残り200mでは一瞬単独の2番手に上がる。
しかし、坂の登りに差し掛かってからは実力馬の末脚が炸裂。
最内からはコンテッサトゥーレ、大外からはクルミナルと、ディープインパクト産駒の2頭が鋭進し、馬群の間からはクイーンズリングも脚を伸ばす。
ルージュバックら後方勢はまだこの争いから2馬身後ろ。
伸びてはいるが、どうやら届きそうにない。
先に抜け出したのは最内のコンテッサトゥーレだったが、最後の50mでもう一段鋭く伸びたクルミナルが逆転し、単独の2着を確保。
最後にクイーンズリングも猛然と詰め寄ったが、3着争いはハナ差でコンテッサトゥーレが凌ぎ切った。
以下、懸命な粘りを見せたノットフォーマルが、低評価を覆す掲示板確保の5着。
同様に粘り込みを図った8着アースライズをアンドリエッテとキャットコインが差して6着、7着。
ルージュバックはその後ろ、9着までだった。
史上稀に見るスローペース、異様な展開となったが、勝ったレッツゴードンキは直線で4馬身突き抜けており、決して展開に恵まれただけではない強さを見せた。
展開を読んで再びハナを切る選択をした岩田騎手の判断も見事で、全てが噛み合っての完勝。
常に世代上位の力を見せながら1勝馬にとどまっていたレッツゴードンキが、大舞台でその全能力を遺憾なく見せ付けた。
岩田康誠騎手は2012年のジェンティルドンナ以来となる桜花賞2勝目。
梅田智之調教師はキャリア10年目で初のJRAG1勝利。
昨年アドマイヤラクティでオーストラリアのG1を制しており、海外を含めると2勝目となる。
レッツゴードンキの母マルトクは、梅田智之調教師の父、梅田康雄調教師が管理していた馬。
親子2代に縁のある馬での嬉しいG1制覇となった。
2011年から4年連続で桜花賞を制していたディープインパクト産駒だったが、今年は2着まで。
ただ、連勝記録は止まったものの、クルミナルは7番人気、コンテッサトゥーレは8番人気での好走であり、適性の高さはしっかり見せる結果となった。
ルージュバックは展開不向きという敗因は確かだが、同じ位置から追い込んだアンドリエッテ、キャットコインらに遅れを取ったことは事実。
この敗戦で"一強"、"世代最強"、"規格外"といった評価は揺らぐこととなりそうだが、この後どのような結果を残せるか、色々な意味で依然注目は欠かせない1頭だろう。
●レッツゴードンキ
牝3歳
父:キングカメハメハ
母:マルトク
母父:マーベラスサンデー
岩田康誠 騎手
梅田智之 厩舎
・主な勝鞍
2015年:桜花賞(G1)