外貨預金(上)(下)円安進行で注目上昇 必ず為替のリスクもリスク伴う投資商品  | 人生の水先案内人

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【荻原博子の家計防衛術】

 
円安が急激に進んだことで、外貨預金に興味を持つ人が増えているようです。

 
外貨預金とは、銀行の普通預金や定期預金と同じように、あらかじめ決められた金利で預け入れる預金で、満期には、増えた利息から20%の税金が差し引かれて手元に戻されます。

 
ただ通常の預貯金と違うのは、海外の通貨で預けるところ。海外通貨で預けるので、当然ながら預け入れ時と引き出し時にその時点の為替の影響を受けます。

 
たとえば、1ドル=100円で1万ドルの預金をするなら日本円で100万円預けるということ。

これを引き出す際に、為替が1ドル=90円の円高になっていれば90万円に目減りするし、逆に1ドル=110円の円安になっていれば、110万円に増えています。ですから、仕組みは通常の預貯金と同じですが、預貯金と違って目減りするリスクも増える可能性もあります。

 
つまり、預金という名の投資商品なのです。

 
預ける通貨は、ドルやユーロが一般的ですが、銀行によっては、
スイスのフラン、
ブラジルのレアル、
中国の人民元、
南アフリカのランド、
スウェーデンのクローネなど、
さまざまな国の通貨でも預金できます。

 
もうひとつ、通常の預貯金と大きく違うのが、
預け入れる際と引き出す際に、手数料がかかることです。

 
手数料は為替レートに含まれていて、一般的な銀行の窓口でドル預金をする場合だと、円からドルに預けるときに1ドルにつき1円の手数料(TTSレート)、ドルから円に戻すときに1ドルにつき1円の手数料(TTBレート)の往復2円の手数料を支払います。

ですから、預け入れた際と引き出す際の為替レートが同じなら、
損をするということです。

 
ただ、この手数料は、銀行によってちがいます。

銀行の窓口で預金する場合には往復で2円かかるところが多いですが、
同じ銀行でもネットでの取引だと往復50銭から1円と安くなるところが多いです。

ネット専用銀行の場合には、往復で手数料が20銭を切るところもあります。

 
外貨預金の扱い手数料は通貨によっても違います。

 
また、日本で預けた外貨預金を、海外で現地通貨で引き出して使うというのは原則としてできません。

日本で預け入れた外貨預金は日本でしか引き出せませんから、必ず為替のリスクがあるということを覚えておきましょう。(経済ジャーナリスト)







外貨預金(下)リスク伴う投資商品 為替変化に対応できる機動性が必要

【荻原博子の家計防衛術】

 
外貨預金は、預金ではありますが投資商品なので必ずリスクを伴います。

 
刻々と変わる為替で額が決まるので、
一番大切なのは預け入れるタイミングと引き出すタイミング。

円高で預金し円安で引き出すことがポイントで、
為替の変化に対応できる機動性が必要とされる金融商品です。

 為替以外のリスクもあります。

外貨預金では、普通預金よりも定期預金のほうが少し金利が高くなっています。

ただ、定期預金の場合、銀行によっては中途解約ができないところがあります。

 
また、中途解約はできても、
為替の手数料とは別に中途解約の手数料がかかるケースもあります。

 
また外貨預金は、銀行にとってはリスクなく手数料を稼げる金融商品なので、
高い金利をつけたキャンペーンをしているところもあります。

たとえば「米ドル1カ月定期が年6%(税引き後年4・782%)」とか
「豪ドル1カ月定期が年10%(税引き後年7・909%)」。

こんなキャンペーンを見ると、日本の定期預金の金利があまりに低いだけに、
高金利に心引かれる方も多いでしょう。

 
ただ、年6%という数字だけ見て、米ドルで100万円預け、為替の変動がないとしたら1年後に6万円(税引き後4万7820円)の利息がついて戻ってくると勘違いする方もいるようです。

あくまで「1カ月定期」ですから、当初1カ月間は年6%(月0・5%)の金利がつきますが、2カ月目からは通常金利の0・02%程度の金利になります。

つまり、1カ月目は預けた100万円に対して年利6%の12分の1の5千円の利息がつきますが、2カ月目からは月17円の利息になるということ。

 
通貨によっては本当に金利が高いものもあります。

たとえば、南アフリカの通貨ランドは通常金利でも3・6%。

なぜ金利が高いのかといえば、経済発展の途中にあるエマージング通貨で、
今後の成長への期待も高いけれど、暴動や内乱などリスクもゼロではなく、
だから金利が高いのです。

さらに、こうした通貨は流通量も少ないので、手数料も高くなっています。

 
外貨預金よりも、ハイリスク・ハイリターンなFX(外国為替証拠金取引)に興味があるという方もおられるでしょう。

FXは各国の通貨の値動きを予想し、為替レートの差額でもうける投資ですが、大きくもうけられる半面、損も大きく出やすいので注意!(経済ジャーナリスト)