【日本株週間展望】7月5週(7月28日-8月1日)の日本株は、小幅ながら3週続伸 | 人生の水先案内人

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 7月25日(ブルームバーグ):
7月5週(7月28日-8月1日)の日本株は、小幅ながら3週続伸しそうだ。

四半期決算の発表が始まった国内企業業績は、慎重過ぎた期初計画から緩やかに上振れ方向にあり、好決算銘柄を中心に見直しの買いが入りやすい。

一方、米国の金融政策の不透明感、地政学リスクなどが上値を抑える。

東洋証券ストラテジストの大塚竜太氏は、「期初段階で保守的だった企業の業績見通しは徐々に修正されていく。

すぐに通期上振れとはいかないが、進捗率などでヒントは見えてこよう」と言う。

第4週の日経平均株価 は、週間で1.6%高の1万5457円87銭と続伸。

マレーシア航空機墜落後のウクライナ情勢、パレスチナなど地政学リスクへの過度な警戒感が和らぎ、企業業績の堅調を背景にした米国株高も心理面でプラスとなった。

米S&P500種株価指数は、24日の取引で史上最高値を更新した。

国内でも、世界的なモーターメーカーの日本電産 が23日に先陣を切って4-6月(第1四半期)決算を発表、車載用の好調で連結営業利益は前年同期から42%増えた上、2015年3月期計画を1000億円から1050億円に上方修正した。

発表翌日の取引で同社株は、一時は年初来高値を更新。

24日発表の4-6月期営業利益が大幅増益だったファナック も、翌日に急伸し、約2年8カ月ぶりの上昇率を記録した。

今期は1割超す経常増益か
みずほ証券リサーチ&コンサルティングのまとめでは、東証1部上場企業の今3月期の経常利益は14.7%増の見通し。

第1四半期の発表を終えた比率はまだ1%台だが、6月末時点の10.1%から増益率は拡大している。

前期の決算発表が終了した5月末時点では0.3%減益だった。

りそな銀行のチーフ・マーケット・ストラテジスト、黒瀬浩一氏は
「消費税率引き上げ後の落ち込みが限定的と言われるが、国内景気が元に戻るかどうかは現状では不透明」と指摘。
一方で、「イオンなど郊外の大型スーパーが苦戦、年金受給者の積極的な消費を背景にコンビニエンスストアのセブン-イレブンが最高益を更新する事情もある」とし、企業間格差が銘柄選別につながる可能性に言及した。


みずほ証リサーチによると、今期は化学や鉄鋼、電機などで10%以上の経常増益が見込まれ、ガラス・土石製品や証券、小売で減益の可能性がある。

また、東洋証の大塚氏は「仕事が選べる状況で値上げも通り、上方修正の可能性が高い業種の
1つ」と建設株に注目。

東証1部33業種の建設指数 は、東京・品川駅周辺の再開発観測などから、日経平均が直近安値を付けた5月21日から既に約17%上げた。

過熱感も強いが、大手ゼネコンの決算発表がある8月1週に向け堅調となりそうだ。

銀行株の不人気
ただ、相場全般が大きく底上げする展開には至らない。

バークレイズ証券の銀行株アナリスト、田村晋一氏は7月中旬に30社近い米国投資家を訪問し、「メガバンクへの興味は過去10年で最低レベル」と感じた。

昨年の上昇相場で生じたアベノミクスと銀行貸し出し増加に対する過剰な期待感の反動や、利ざやの低下に歯止めが掛からず、株主資本利益率(ROE)や株主還元に対する意志の低さなども背景とみる。

東証1部33業種のTOPIXに対するウエートで銀行 は8.9%と電機の12.8%、輸送用機器の11.5%に次いで3番目。

相場の足踏みによる株式売却益の減少などで今期は劇的な業績改善を想定しにくく、銀行株の不人気 が株価指数の足かせになる公算が大きい。

米国の金融政策の不透明感、ウクライナやパレスチナへの懸念もくすぶる。29、30日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれ、量的緩和策の縮小(テーパリング)は続く見通し。

しかし、市場は利上げ時期を計りかねており、これが為替市場でドル高・円安が明確に進まない要因の1つとなっている。

米商品先物取引委員会(CFTC)が公表する大口投機家の円売りポジション は15日時点で6万2948枚、4月中旬以降はおおむね6万-8万枚のレンジでこう着している。

米国株需給に波乱要素

大和証券チーフ・テクニカルアナリストの木野内栄治氏は、
「中国電子商取引大手アリババのニューヨーク市場への上場時期」を米国株波乱の要素として警戒感を示す。


同証が08年3月のビザ、10年11月のゼネラル・モーターズ、12年5月のフェイスブックなど大型の新規上場前後の動向を調べたところ、「直前までは既存銘柄に資金ねん出のための売りが出ていたとみられ、米ダウ工業株30種平均には上場の2週間-1カ月程度前から下押し圧力がかかっていた」と言う。

実際、08年のケースでは1-3月で米ダウ平均は7%超下落、10年は11月に1%下げ、12年は5月に6%下げた。

これまで、アリババ・グループ・ホールディング のIPOは8月の早い段階とされてきたが、ここへきて9月以降に延期される可能性も浮上。

米国株需給に与える影響をやや見通しづらくなった。

第5週の注目材料は、国内経済統計では
29日に6月の家計調査と小売売上高
、30日に鉱工業生産が発表予定。

決算は
28日に日産自動車、
29日に花王、オリエンタルランド、コマツ、ホンダ、東京エレクトロン、野村ホールディングス、30日にJT、JFEホールディングス、三井住友フィナンシャルグループ、JR東日本、
31日に日立製作所、東芝、三菱重工業、商船三井、
8月1日に武田薬品工業などがある。

海外では米国で29日に7月の消費者信頼感指数、
30日に4-6月期の国内総生産(GDP)、
8月1日に7月の雇用統計、
中国では製造業購買担当者指数(PMI)が公表される。

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東京 院去信太郎 sinkyo@bloomberg.net

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浅井真樹子, 院去信太郎

更新日時: 2014/07/25 15:58 JST