7月15日(ブルームバーグ):
スマートフォン向け無料通信アプリを運営するLINE(ライン)が東京証券取引所に株式上場を申請したことが、複数の関係者への取材で15日までに明らかになった。
東証の承認が得られれば11月にも上場する見通しで、時価総額は1兆円以上になるとみている。
関係者によれば、新規株式公開(IPO)の引き受け主幹事は野村ホールディングス などが務める見通しだ。
LINEはニューヨークでも上場する方向で米モルガン・スタンレー や野村と協議を続けているが、別の関係者によれば、上場の時期は東証よりも遅れる可能性もある。
上場が実現すれば、国内ではことし最大規模となる。
LINEは全世界でメッセージや通話、ゲーム、漫画などのアプリを提供、7月8日時点で4億8000万のユーザーを抱え、拡大を続けている。
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)業界では買収が相次ぐなか、上場によりLINEの企業価値が可視化されることになる。
LINEの林史子広報担当は、「上場については経営のオプションの一つとして可能性はあるが、具体的に決まったことはない」と述べるにとどめ、東証への上場申請を完了したかどうかや、ニューヨーク上場準備の進捗状況などについて言及しなかった。
野村の広報、山下兼史氏もコメントを控えた。
LINE関連銘柄
上場申請の報道が伝わるとLINE関連銘柄十数社の株価は15日、10%超上昇した。
「LINEフリーコイン」を販売するアドウェイズ の株価は13%高で昨年12月以降最大の上げ幅となったほか、LINE向けゲームを開発するエイチーム は16%、電子書籍などのコンテンツを配信するメディアドゥ は11%上昇した。
LINEの親会社で韓国のIT企業ネイバー の株価は2.4%上昇し、827000ウォンで取引を終え、上昇幅は6月26日以来最大となった。
NY上場
ブルームバーグ・ニュースは先月、LINEが日本と米国で上場する方向で、モルガンSや野村と協議を進めていて、東証とニューヨーク証券取引所(NYSE )またはナスダックに同時上場する可能性があると報じていた。
米国での上場は依然検討しているが、上場の実現は東証よりも後になる可能性がある。
複数の関係者によれば、LINEは実際の売り出し規模や日本と米国での上場スケジュール、またグローバルコーディネーターなど引き受け主幹事の役割の詳細などについて正式な決定はしていない。
LINEは2000年9月設立。社員数は4月1日現在666人。
同社が5月8日に発表した14年第1四半期(1-3月)の基幹事業の売上額は146億円と前四半期比で約20%、前年同期比で3倍強に拡大した。
チャレンジ
LINEがスマートフォン向け無料メッセージのアプリ提供を開始したのは11年6月。東日本大震災直後から被災地では電話回線が機能不全に陥いる一方、インターネット通信は復旧が早かった。
LINEの親会社、韓国のネイバーはこうした状況ではネット経由のやりとりが重要と考え、提供開始を前倒しした。
LINEの森川亮社長は5月の業績発表の際、「世界ナンバー1のコミュニケーションインフラとなるため、新規開拓にも積極的にチャレンジ」するとプレスリリースでコメントしている。
Gumi IPO
秋以降は、LINEも含めて上場ラッシュとなる。
モバイルゲームのgumi(グミ、東京・新宿)が、早ければ12月に東証第1部 に上場する計画であることが10日までに明らかになっている。
時価総額は1000億円近くに上る可能性がある。
IPOの主幹事には野村を起用する見通しだ。
複数の関係者によれば、IPOは日本国内で行い、個人と機関投資家向けに売る予定だ。
8月にも東証に上場申請を行う。gumiはスマートフォン向けロールプレイングゲームの「ブレイブフロンティア」などのヒット作で知られる。
このほか、求人サイトなどを運営するリクルートホールディングス が10月をめどに東証に上場する見通しであることが5月までに分かっている。
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持田譲二, 青木 勝
更新日時: 2014/07/15 18:10 JST