5月第4週(19-23日)の日本株相場は軟調に推移し、 | 人生の水先案内人

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5月16日(ブルームバーグ):5月第4週(19-23日)の日本株相場は軟調に推移し、日経平均株価は終値での年初来安値攻防の動きとなりそうだ。為替の円高進行に警戒感が根強く、ウクライナ、東南アジア情勢など地政学リスクも重しだ。日本銀行の金融政策決定会合後は、一時的に下げが大きくなる可能性もある。

国際投信投資顧問の石井慶人シニアエコノミストは、「決算発表がほぼ終了したが、企業の見通しはあまり良くなく、収益の伸びに対する市場の期待は1年前と比べて全然違う」と指摘。6月に政府の成長戦略が出てくるまで、「上値を買っていく材料が出づらい」とみる。


第3週の日経平均株価 は前の週に比べ0.7%(103円)安の1万4096円と続落。


海外景気や円高方向に振れた為替動向が嫌気され、ゴム製品や精密機器、電機、非鉄金属、情報・通信株などを中心に売られた。


海外で長期金利が低下している。

15日の米10年債利回りは一時2.47%と、昨年10月30日以来の低水準を付けた。

ドイツの10年債利回りも一時1.30%と、昨年5月17日以来の水準に低下。


欧州中央銀行(ECB)の政策当局者らがインフレ率低下への対抗措置を準備している、と相次いで述べるなど、米欧の景気は期待ほど強くないとの見方に加え、欧州議会選挙を控えた政治リスクなども金利低下を促している。


日本の長期金利が大きく変動していないだけに、為替市場では内外金利差の拡大による円安が進みづらく、15日のドル・円相場は一時1ドル=101円32銭と、約2カ月ぶりのドル安・円高水準を付けた。


国内大手自動車メーカーのトヨタ自動車やホンダは、2015年3月期の想定為替レートを1ドル=100円とし、ソニーは103円前後、日立製作所は98円としている。


大和証券の調べによると、全体の7割程度が100円、続いて100円超-105円未満のレンジの想定が多い。一方、約1年前にトヨタが示した期初の前期想定レートは1ドル=90円で、当時の実勢102円前後と比べ大きな乖離(かいり)があった。


薄れる円安効果、市場と日銀の認識ギャップ

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鮎貝正弘シニア投資ストラテジストは、「昨年は黙っていても為替要因が業績にプラスだったが、現在は少し円高に振れると業績の下方リスクにつながる」と言う。


為替と株価の相関は「昨年同様強いが、為替の変動幅に比べ、足元は株価の変動幅が大きい」との見方を示した。


15、16両日のドル・円相場は前日の東京株式市場の終値時点から40-50銭(0.5%)程度振れたのに対し、日中の日経平均下げ幅はともに200円超(1.5-2%)に達した。


20-21日には、日銀の金融政策決定会合が開かれる。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト32人を対象に行った調査では、全員が政策の現状維持を予想。


しんきんアセットマネジメントの藤原直樹運用部長も、「3月以降の黒田東彦総裁のコメントを聞いている限り、追加緩和は早くて7月」との認識だ。

ただ、国際投信の石井氏は、「市場は日銀が考えるほど、失業率が低下してもインフレ圧力は高まらない、とみている。

日銀の物価目標の達成は難しい」と指摘。


市場と日銀の認識にギャップがあるだけに、現在のように為替の円安が進みにくい状況下では仕掛け的な円高が入り、株価の下げが大きくなるリスクもある。


地政学リスクも払しょくされていない。


ロシアのラブロフ外相は14日、ブルームバーグ・テレビジョンのインタビューで、ウクライナ東部および南部では政権側部隊と分離派武装勢力との間で既に実質内戦の状態にある、と述べた。


ウクライナでは25日に大統領選が予定される。


アジアでは、南シナ海でベトナムと中国の領有権争いが激化、ベトナムでは対中デモの一部参加者が暴徒化した。フィリピンと中国の間でも、領有権をめぐる緊張が高まっている。


いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「地政学リスクが東アジア、東南アジアで高まってくるのは、ウクライナの情勢以上に日本にとってはマイナス」と危惧している。

第3週の日経平均は一時1万4016円と、1万4000円割れ寸前まで下げた。


みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは、「米ダウ工業株30種平均は高値更新後にさらに買い上げる材料がなく、利益確定売りに押される格好で崩れ始めている」とし、米国株安や円高が響き、第4週の日経平均は終値での年初来安値1万3910円(4月14日)を下回るだろう、と予想する。


低PER支え、1万4000円割れは短期に

もっとも、国内景気に対する消費税増税の影響や今期業績の鈍化など悪材料は、年初からの株安で徐々に消化してきた。


野村証券は15日、日本経済が増税の悪影響を乗り越える確度は高まったとし、14年度の実質国内総生産(GDP)成長率を1.5%と予想。


市場予想の0.7%を上回る見通しを維持するなど、悲観一色でもなくなってきている。


日経平均の株価収益率(PER)は足元で13倍台まで下がり、心理的節目の1万4000円以下では割安感が強まるため、同水準を下回る滞留時間は短期にとどまりそうだ。


いちよしアセットの秋野氏も、基本的には「成長戦略が出てくるまで、日経平均1万4000-4500円のボックス」とみている。


第4週は、米国で

21日に連邦公開市場委員会(FOMC)の4月開催分の議事録、2

2日に4月の中古住宅販売、

23日に新築住宅販売、

欧州では22日から25日まで欧州議会選挙、

中国では22日に5月のHSBC製造業購買担当者指数(PMI)が発表予定だ。国内では、19日に3月の機械受注、

21日に4月の貿易収支などがある。


記事についての記者への問い合わせ先:

東京 長谷川敏郎 thasegawa6@bloomberg.net  


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Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net

院去信太郎


更新日時: 2014/05/16 16:08 JST