旅客船沈没:海洋警察が93人・民間が81人救助、海軍はゼロ | 人生の水先案内人

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旅客船「セウォル号」沈没事故をめぐり、木浦海洋警察署の課長が「(海洋警察が)80人救助すれば大したものではないか」という不適切な発言をしたとの理由で22日に更迭された。


セウォル号の乗客・乗員476人のうち、救助された人は174人。


全体の3分の1程度しか救助されなかったとして、国民の怒りを買った。


だが、海洋警察の関係者は、救助者全体の半分にも満たない80人を救助したといって、自慢げに話したことになる。



 海洋警察が救助した人数は本当に80人だったのだろうか。


確認したところ、事故当時、最も早く現場に到着した海洋警察のヘリコプターが12人、それからしばらくして到着した警備艇が81人を救助していたことが分かった。


16日午前9時30分ごろ、現場に到着した西海(黄海)海洋警察所属の511号ヘリコプターは、左側に45-50度傾いたセウォル号の周囲を旋回し、救助が必要な人を探した。


乗っていた救助隊員たちは、ロープを伝ってセウォル号に乗り込み、船室からの脱出に成功した乗客をまとめて救助した。



 それからしばらくして、浸水が始まったセウォル号の左側に海洋警察の警備艇が到着した。


5階のブリッジ(船橋)に集まっていた船長と数人の船員がまず警備艇に乗り込み、無線で脱出を指示された、1階にいた機関士らも同じ警備艇に乗り込んだ。


その後、セウォル号の左側に乗っていた高校生たちが、足元まで海水が押し寄せてきたため危機感を感じ、窓ガラスを割ったり、別の通路を通ったりして脱出し、警備艇に乗り込んだ。


こうして計81人が警備艇に救助されたことが分かった。


木浦海洋警察署の課長が「海洋警察が80人救助した」と発言したのは、警備艇が救助した人数に言及したものとみられる。


 

一方、海軍の救助実績はどうだったのだろうか。


全羅南道木浦市にある海軍第3艦隊司令部は、16日午前9時3分、同道庁からセウォル号の状況について初めて報告を受けた。


それから6分後の9時9分、高速艇「ハン・ムンシク」(450トン)に緊急出動を命じた。同艇の最大速力が40ノット(時速約74キロ)で、速度が最も早かったためだ。


 ところが、「ハン・ムンシク」は当時、セウォル号が沈没した海域から約74キロ離れた紅島(全羅南道新安郡)の北約15キロの海上で射撃訓練を行うため移動中だった。


そのため、全速力で現場に向かったものの、到着したのは1時間後の10時10分だった。


このとき、セウォル号の周囲では、海洋警察の船舶や漁船が必死の救助活動を行っていた。


「ハン・ムンシク」は船体が大きいためセウォル号に近付くことができず、周囲で流されてくる人を救助しようとしたが、成果は全くなかった。


その後、海軍のほかの艦艇が続々と現場に到着したが、すでにセウォル号は沈没していた。


結果的に海軍は、セウォル号の乗客を一人も救助できなかったというわけだ。



 だとすれば、救助された174人のうち、海洋警察がヘリコプターや警備艇を用いて救出した93人を除く81人は、誰によって救助されたのだろうか。


セウォル号が沈没しているとして、救助の要請を受け現場に駆け付けた民間の船舶や漁船によるものとしか考えられない。


セウォル号が沈没した後、事故現場で行われている遺体の収容作業では、民間のダイバーたちが海軍や海洋警察に劣らない活躍ぶりを見せていることがすでに知られているが、沈没当時にも民間の船舶が海軍や海洋警察にひけをとらない活躍をしていたことが分かったというわけだ。


木浦= チョ・ホンボク記者 , チョン・ヒョンソク記者