日経平均が反発、1万5000円回復:識者はこうみる | 人生の水先案内人

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[東京 25日 ロイター] -

25日の東京株式市場で日経平均が反発、心理的節目の1万5000円を回復した。


取引時間中としては1月31日以来。


前日の米国株高や為替の落ち着きを背景に朝方から幅広い銘柄に買いが先行した。



市場関係者の見方は以下の通り。



●出遅れ修正の動き、投機に振らされる状態続く


<大和証券投資戦略部シニアストラテジスト 塩村賢史氏>



予想PERなどで相対的に強くなっていた割安感を修正する動きとみている。

日本株は新興国不安や米景気の先行き懸念など海外要因の影響を必要以上に受けていた。

年初からの調整値幅を考えれば、日本株は依然出遅れている。

もっとも、日経平均が1万5000円から一段の上値を追うには材料不足だ。


1万4800円―1万5000円の値固めができれば、米経済指標の改善や日銀 追加緩和期待などを材料に戻りを試すことになる。

足元では売買高が膨らんでおらず、投機筋の動きに振らされる状態が続きそうだ。



●基調が徐々に変化、好調な先進国株価につれ高


<マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木隆氏>



日経平均が寄り付きで心理的な節目1万5000円を回復したのは驚きだ。最近は届かないことが多かったシカゴの日経平均先物をあっさり上回ったうえ、1万4900円台にある26週移動平均線などテクニカルの節目も上抜いた。

買い一巡後は達成感や戻り待ちの売りなどで伸び悩んだが、基調は徐々に変わってきたとみている。


日本株が戻りを試しているのは、好調な先進国株価につれ高しているためだ。米経済指標に対する不透明感の強まりから1─2月は軟調な地合いだったが、足元では米国やドイツの株価が過去最高値圏まで上昇。これまでリスクを取りづらかった環境が改善している。


また、前回の日銀 決定会合を受けて、何かあったら追加緩和に動くとのメッセージを市場が受け取ったことで日本株を売り込みづらくなったのだろう。


足元で売買代金は膨らんでいないが、売りが止まった証しとも解釈でき、大きな問題ではない。

裁定買い残が減少したことも売り圧力の低下につながっている。

目先は日経平均1万5000円前半を固める動きとみている。



●本格上昇には市場予想上回る米指標必要


<SMBC日興証券 株式ストラテジスト 圷正嗣氏>



日本株が本格的に上昇局面に入るには、市場予想を上回る米経済指標が必になってくる

米指標をめぐっては、寒波の影響が読みづらいためか、市場予想の目線が高くなっており、結果として指標が予想を下回るということが続いている。

寒波の影響が払しょくされるのはまだ先で、はっきりとした改善がみられるのは4月ごろとみている。


今年に入ってから日経平均が急落したのに伴って、これまで重しになっていた裁定買い残の整理が進み、需給的にも株価が上昇しやすい地合いになっている。

先物に振らされにくい状況になってきており、そうした意味ではボラティリティも抑えられてくるだろう。

裁定買い残の取り崩しが進んでいることで、売り圧力は低下している可能性がある。

1万5000円付近では戻り売り圧力もあるにせよ、それほど強くはならないという印象だ。