12月12日(ブルームバーグ):
米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、12日に金融刺激策を拡大するのに先立ってインフレ懸念を考慮すべきかどうかを判断する必要があるが、議長は債券市場を味方につけている。
債券トレーダーは今後5年間の物価上昇率をFRBの目標とする約2%と予想している。
5年物米国債と同年限のインフレ連動債(TIPS)の利回り格差(ブレークイーブンレート)は12月11日時点で2.07 ポイントだ。
米当局の量的緩和第2弾(QE2)は物価の大幅上昇を警戒する共和党議員からの批判を招いたが、それから2年後の債券市場ではこうしたリスクへの懸念が浮上している兆候はない。
バーナンキ議長のインフレ抑制能力への信頼は、11日から2日間の日程で始まった連邦公開市場委員会(FOMC)でQE3拡大を訴える当局者の主張を支えるものだ。
バークレイズの米国担当チーフエコノミスト、ディーン・マキ氏は
「市場は米金融当局が適切に対応すると確信しているようだ」と述べ、
「市場は当局の緩和策にあまり大きな抵抗を見せていない」と指摘した。
同氏はFOMCが「オペレーション・ツイスト(ツイストオペ)」を年末で終了した後に月間850億ドルのペースで債券購入を継続すると予想している。
当局は9月以降、景気促進と雇用拡大に向け、月間400億ドルの住宅ローン担保証券(MBS)購入を開始している。
当局はMBS購入の規模や継続期間に限度を設けていない。
ニューヨーク連銀のダドリー総裁は来年の米国債購入継続の是非を判断する上で、「雇用やインフレの見通しを評価する」と述べている。
11月29日のニューヨークでの講演では、失業率は「受け入れ難いほど高い」一方、インフレ期待は「当局の長期的インフレ目標に十分沿ったものだ」との認識を示した。
11月の失業率は7.7%。インフレ率は10月の米個人消費支出(PCE)価格指数でみると前年比1.7%上昇だった。
前回10月23-24日のFOMC以降、ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁、シカゴ連銀のエバンス総裁、ボストン連銀のローゼングレン総裁、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁が追加刺激策への支持を表明している。
原題:Bernanke Critics Can’t Fight Bonds Showing No InflationSignals(抜粋)
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更新日時: 2012/12/12 16:14 JST