[東京 19日 ロイター]
日銀 の白川方明総裁は19日、
国債買い入れなどの追加金融緩和を打ち出した政策決定会合後の会見で、
海外経済の減速長期化により、
日本経済の回復シナリオが「従来より半年程度後ずれする」
との見方を示した。
市場関係者の見方は次の通り。
●展望リポート大枠発表したに等しい印象
<SMBC日興証券 債券ストラテジスト 岩下真理氏>
白川方明日銀 総裁が金融政策決定会合後の会見で
「景気回復時期は半年程度後ずれする」と明確に発言したことに驚きがある。
展望リポートの大枠を発表したに等しい印象を持つ。
今回追加緩和を決めたことはポジティブ・サプライズだったが、景気判断の
下方修正に合わせて、展望リポートを待たずに追加緩和が必要と判断したと
受け止めている。
政局にらみなどで不安定な10月よりも前倒しで追加緩和を決定したようだ。
●13年1─6月の国債買入ペース鈍化は変わらず
<トヨタアセットマネジメント・チーフファンドマネージャー 深代潤氏>
白川方明日銀 総裁は会見で、追加緩和を決めたことについて、景気の中心シナリオ自体を下方修正したためと説明した。
景気シナリオに対して強気なビューを崩してこなかった総裁だが、ようやく市場の見方と整合性が取れてきた印象だ。
総裁は中国景気減速の長期化に言及。
中国経済は反日デモの影響を含め
て不透明感を増していることから、円高とともに企業マインドへの悪影響を
懸念している。
国内実体経済が悪化するようだと、さらなる追加緩和の可能性も否定できない。
日銀 は金融政策決定会合で、長期国債の買入残高目標について、
2012年12月末の24兆円、
13年6月末の29兆円を据え置き、
13年12月末を34兆円に増額した。
この結果、13年1─6月の国債買入ペースが12年に比べて鈍化する状況に変わりはない。
13年12月末の残高目標を増額したことで、時間軸が多少延びるかもしれないが、金利水準を押し下げて景気のアップサイドを狙う効果としては期待薄。
日銀 としても量を供給するだけでは、円安が進行して景気が回復するという
経路を描き切れていないのだろう。