8月21日(ブルームバーグ):
きょうの日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。
内需関連株:
ソフトバンク (9984)が前日比1.4%高の3190円、
野村ホールディングス(8604)が2.1%高、
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が1.1%高など、
情報・通信、証券・商品先物取引、銀行、小売りなどの内需関連業種が総じて堅調。
ドイツ連邦銀行(中央銀行)は20日公表した月報で、欧州中央銀行(ECB)の新たな国債購入が「無制限」となりかねないと指摘し、同計画を批判。欧州債務危機への不安を背景として、海外景気の影響が及びにくく、復興需要を背景として堅調な成長が続く内需関連を評価する動きが強まった。
公共投資関連株:
ピーエス三菱 (1871)が5.9%高の380円、
NIPPO (1881)が4%高、日本橋梁 (5912)が3.8%高、
東急建設(1720)が3.4%高、
不動テトラ(1813)が2.5%高など。
内需関連株へ投資資金が向かう中、みずほ証券では政府の概算要求組み替
え基準で示された13年度歳出規模は12年度比横ばい圏で、消費税引き上げ前に景気を失速させたくない政策当局サイドの意向が強いと考えられると日本株ストラテジーリポートで分析。
建設工事受注指標では土木全体が底打ちし、震災後に医療福祉からの受注が大幅増になっていると指摘したほか、
災害対策などのボーナス歳出4兆円の争奪戦も注目されるなどとした。
その上で、建設や環境機械・装置など主な販売先が官公庁である企業をリストアップしており、政策の恩恵を受けやすい公共投資関連の一角にとって追い風となった。
富士通 (6702):3.7%高の335円。
シティグループ証券では、投資判断を「中立」から「買い」へ引き上げた。
欧州事業の減速や年金債務などへの懸念は株価に織り込まれたとし、本来のキャッシュフロー創出能力を評価すべきタイミングが来たと評価している。
目標株価は410円。
JT (2914):1.7%安の2415円。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版は21日、欧州連合(EU)当局が同社子会社で海外事業を担うJTインターナショナルによるシリア大統領近親者出資企業へのたばこ販売がEUによる対シリア制裁措置に違反しているか調査していると報道。
同紙が関係企業の内部資料を確認したとしている。
同社への影響が不安視されて午後に売りが膨らんだことから、
東証1部売買代金上位に入った。
戸田工業 (4100):12%高の380円で、東証1部値上がり率1位。
シティグループ証券では、同社取材報告で電気自動車向けなど電池材料は
低調なものの、高機能携帯電話(スマートフォン)向けを中心としたNFC用アンテナシートは韓国大手の新モデル向けに採用が始まっており、販売は計画線上で順調だと指摘。
収益構造の多様化への期待が強まった。
海運株:
商船三井 (9104)が2.7%安の220円、
日本郵船(9101)が1.1%安、
川崎汽船(9107)が1.8%安など。
海運業 指数は東証1部業種別下落率1位となった。シティグループ証券では、ドライバルク市況の下振れなどから、商船三井と日本郵船の2013 年3月期経常利益予想を下方修正。
川崎汽船を含めた3社の目標株価をそろって引き下げたほか、商船三井については投資判断も「買い」から「中立」へ引き下げた。
きのうのばら積み船の運賃指標 は前営業日比0.4%安で30日連続の下落だった。
ファナック (6954):1.5%安の1万3170円。
SMBC日興証券では、工作機械向けFA事業の減速傾向を織り込み、業績予想を下方修正。
13年3月期営業利益は従来の2370億円から2040億円へと下げ、前期比8%減益を予想した。
投資判断は「3(アンダーパフォーム)」を強調するとともに、目標株価は1万2600円から1万800円へ引き下げ。日経平均株価の下落寄与度1位。
TDK (6762):3.4%安の3430円で、日経平均株価の下落寄与度2位となった。ゴールドマン・サックス証券では、同証券の目標株価である3300円まで株価が上昇し、下期計画の公算が大きい同社の深追いは禁物だとの判断を示した。投資判断は「中立」。
LIXILグループ (5938):1.8%高の1715円。
今後3年間で総額300億円を投じ、住宅の改修専門窓口を設けた
大型ホームセンターを10店舗超出店する、と21日付の
日本経済新聞朝刊が報道。
リフォーム需要の取り込みが期待された。
建機株:
コマツ (6301)が2.8%安の1717円、
日立建機(6305)が3%安の1439円。
SMBC日興証券では、両社の投資判断を「1(アウトパフォーム)」から「2(ニュートラル)」へ引き下げた。
鉱山機械事業見通し不透明感や中国売上高の下振れなどを考慮したとして、13年3月期以降の業績予想を減額修正した。
ショーワ (7274):3.3%高の720円。
メリルリンチ日本証券では、四輪部品の収益体質改善に対する期待上昇に加え、インドネシア二輪減速による1株利益き損影響が相対的に軽微に留まることを考慮。
投資判断「買い」を確認するとともに、目標株価を従来の800円から850円へ引き上げた。
タカタ (7312):2.1%安の1612円。
野村証券では、欧州の売上高を従来に比べて厳しく見直したほか、欧米での費用増を織り込み、13年3月期営業利益予想を263億円から220億円へ
減額修正した。
目標株価は2150円から1900円へ引き下げ。
参天製薬 (4536):1.9%高の3545円。
メリルリンチ日本証券では、新薬アイリーアの予想を引き上げたことに伴って業績見通しを上方修正し、目標株価を3650円から4000円へ引き上げた。
治療薬アイリーアは国内500億円(従来予想は100億-150億円)の売り上げポテンシャルを有するとみたほか、眼科領域は競合が限定的で他の製薬企業よりも収益安定性が高いことなどが投資判断を「買い」としている論点だと指摘。眼科スペシャリティとしての安定性に新薬魅力が加わったとしている。
ドウシシャ (7483):2.4%安の2222円。
いちよし経済研究所では、想定よりも開発型ビジネスモデルの売上高や利益が落ち込んでいるとして、13年3月期営業利益予想を従来の93億円から89億5000万円へ減額した。
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更新日時: 2012/08/21 15:57 JST