(東京証券取引所が売買停止時間を午前9時18分から同22分に訂正 したことに伴い、2段落の情報を更新します)
8月7日(ブルームバーグ):東京証券取引所 で7日午前、デリバティブ商品でシステム障害が発生し、TOPIX先物、JGB先物、オプションで売買が停止になるなど取引に不具合が生じた。
その後売買は再開されたが、午前の売買低迷の一因になったとの見方もある。
東証が同日午前にホームページ上で発表したところによると、午前9時22分から全派生商品銘柄の売買を停止した。
売買システムの稼働に支障が生じ、取引を継続して行わせることが困難になったため。
システム障害自体は、午前9時18分から発生した。
その後東証は、全派生商品の立会取引について午前10時55分から再開した。
東洋証券デリバティブ・ディーリング室の中川祐治室長は、システム障害について「225先物や現物の売買が行われているため、TOPIXでのショート(売り持ち)の買い戻しが225先物に一時的に入った程度で、大きな影響は出ていない」と言う。
もっとも、午前の東証1部売買代金 は3463億円にとどまり、終日ベースでは2週間ぶりの低水準だったきのうの午前(3901億円)を11%下回った。
実需に手控えの可能性
ゴールドマン・サックス証券の
宇根尚秀エクイティデリバティブトレーディング部長は、
「TOPIX先物が取引停止になったことで指数裁定取引を行っている業者の手口が少なくなる。
先物だけの影響ではなく、現物株の板の厚みも薄くなってしまう」と指摘。売買の板が薄くなり、実需の売り買いを行う参加者も取引を手控えているようだとし、「弊害は小さくない」と話していた。
東証では2月2日、相場情報の配信に障害が発生して上場株式など241銘柄の売買が一時停止する6年ぶりの大規模障害が発生。
海外でも今月1日、ニューヨーク証券取引所でマーケットメーカー(値付け業者)大手のナイト・キャピタル・グループのシステム障害が原因となり、一部銘柄で値動きが大きくなった。
東証では7月から、株式売買システム「アローヘッド」の高速化 を実施するなど、世界の取引所では売買システムの高速化・自動化を追求する流れが強まっている。
「あまりに速くしてしまっても、市場全体の便益はそれほど多くなく、逆にシステム開発の競争自体が弊害を招く場合もある。取引を早くすれば良いというのではないことが見えてきた」と、ゴールドマン証の宇根氏は述べた。
損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの中尾剛也シニアインベストメントマ
ネジャーは「取引所は公益に資する社会のインフラのため、コストを掛けてでもしっかりとしたインフラを作らなければならない」としている。
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更新日時: 2012/08/07 14:07 JST