2012.7.17 05:00
■国内初、テレワーク支援サイト10月開設
パソコンやインターネットなどの情報技術(IT)を活用して勤務場所から離れた自宅などで働く「テレワーク」。その関連サービスを集めた国内初の情報サイトが10月にも誕生する。
仕掛けるのは、在宅勤務支援のライフネス。
城戸康行社長は、就業形態の有力な選択肢としてテレワークの普及をめざす。
--起業の経緯は
「起業前は、約10年にわたり人材派遣業に携わり、働きたくても働けない人の存在を知った。
夫の転勤で仕事を辞めざるを得ない女性や、親の介護のため退職を余儀なくされた男性の声などを聞き、こうした人々の能力を何とか生かし続けられないかと考えた。
そして、通勤しなくても正規社員や派遣スタッフなどとして柔軟に働けるテレワークを広めたいという社会貢献意識を強め、起業した」
--期待する効果は
「2つのイノベーション(革新)を期待したい。
1つが、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の実現だ。
仮に2時間かけて地方から都会に通勤する会社員が在宅勤務に変えた場合、2時間分を家族との交流などにあてられる。
これにより居住地での消費機会が増えれば、地域活性化にもつながる」
--効果の2つ目は
「企業が業務を細分化し外に『切り出す』動きだ。日本的経営では、『勤務先にいること』が重視されがちだ。
外に出した在宅業務が多くのテレワーカーに“流通”すれば、雇用習慣が変わり、個人の実力がより問われていくだろう」
--外に出す在宅業務とは
「現在は、パソコンによる入力やホームページ作成のほか、商品受注に電話で応対する在宅コールセンターなどの小口業務を外注するケースが多い。
今後は、経理や製品の企画・設計など、企業のコア(中核)業務の在宅化も進むとみている」
--力を入れる普及策は
「テレワークに必要なサービスをすべて網羅したポータルサイトを10月にも
開設予定だ。
機能の1つが、『求人企業・業務発注企業』と『在宅勤務希望者』を結ぶマッチングサービスだ。
さらに、在宅勤務者が働く知識をネット上で学ぶ『eラーニング』の機会やテレワーカー間の交流の場なども用意する。
在宅勤務者が会社のパソコンを安全に遠隔操作できる通信装置などのシステムも提供する」
--普及に向けた課題は
「在宅勤務者は、勤務時間を入力したりウェブ会議に参加する必要があり、
ITが苦手な人にとっては敷居が高い。
このため、在宅勤務者をきめ細かく支援する『コンシェルジュ』を各地に配置する構想も温める。
主婦や高齢者など働きたくても働けない人が国内に約2000万人いると推定される。
その中の100万人にサイトへ登録してほしい」(臼井慎太郎)
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【プロフィル】城戸康行
きど・やすゆき 関東学院大文学部卒。
2000年人材派遣会社のタイアップに入社。
同業のクリスタルスタッフ代表取締役などを歴任し、
09年11月にライフネスを設立し現職。
35歳。神奈川県出身。
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【会社概要】ライフネス
▽本社=東京都渋谷区代々木1-59-1 オーハシビル((電)03・5304・5051)
▽設立=2009年11月
▽資本金=500万円
▽従業員数=10人
▽事業内容=テレワークのコンサルティングやテレワーカーに
業務を委託する事業など
