足湯施設行脚の疲れを癒やす(香川県坂出市) 81番札所・白峯寺
山の木々を通り抜ける風に、秋のにおいが漂っている。
今年で開通二十周年を迎えた瀬戸大橋を見下ろす五色台にある
四国霊場八十一番札所・白峯寺(坂出市青海町)への道のりは、
つづら折りになった険しい坂の連続だ。
同寺近くの白峰パークセンター(同市高屋町)内に昨秋、
足の疲れを癒やす足湯施設がオープンし、
お遍路さんらの笑顔が広がっている。
お湯は、温泉から運び込んだものや、
カルシウムが多く含まれる地元の地下水を沸かして使用。
ヨモギやラベンダー、ビワなどの草や葉の抽出成分を溶け込ませており、
香りが高く、温かさが長続きすると好評だ。
運営する坂出観光ボランティア会の大峯勝美会長(68)は
「最高の景色とお湯で、疲れは吹き飛ぶはず。
利用者が喜んでくれる顔を見るのが何よりもうれしい」と笑う。
浴槽は、釣り用のプラスチック製小型ボートを活用。杉材を切り出し、
台座を手作業で仕上げた。
交流のある祖谷温泉(三好市池田町)のボランティアグループの協力で
温泉の湯をポリタンクで搬入。
近くの畑でとれる草木などを使った
五種類の湯を、週替わりのペースで提供している。
保元の乱(一一五六年)に敗れて讃岐に流され、
失意のうちに他界した崇徳上皇の御霊(みたま)を
祭る頓証寺殿(とんしょうじでん)などがある同寺を拝み、
遍路道を再び進んだ。
足取りは軽い。瀬戸内海を行き交う船が緩やかな航跡を描き、
秋の日差しに住宅街の屋根瓦が輝いて見える。
十分余りの足湯で、体も心も元気を取り戻せたのは、歴史と文化、
自然美に加え、「お接待」のぬくもりに触れたからに違いない。
(四国新聞)
【メモ】
JR坂出駅から車で約20分。坂出ICからも約20分。
営業は午前10時から午後4時(受け付けは午後3時30分まで)。
利用料は200円。
水曜定休。土産物も豊富にそろっている。
問い合わせは同センター<電0877(47)2024>。
