5月20日(ブルームバーグ):
主要8カ国(G8)首脳はギリシャのユーロ圏への残留を求めるとともに、各国の成長押し上げを支持した。
ドイツは一段と孤立を強めており、欧州は支出によって債務危機を脱出できないとの立場を表明した。
危機対応をめぐる欧州と米国、さらに欧州諸国内の意見の相違のため、G8首脳会議(サミット)はキャンプデービッド宣言(首脳宣言)で「各国にとって正しい措置が同一でない」との認識で一致したことを明らかにした。
サミットは18、19両日に米ワシントン郊外のキャンプデービッドで開催された。
首脳宣言は「世界の安定と回復のために強く結束したユーロ圏の重要性で合意し、ギリシャが公約を守りながらユーロ圏にとどまることへの関心を確認する」と強調した。
独首相は長期化する債務危機が市場を揺るがす中で、財政緊縮策を第一とする姿勢を変更するよう求める圧力増大に直面し、サミットで厳しい対応を迫られた。
サミット初参加となったオランド仏大統領は独主導の均衡予算と債務削減に対抗する上でオバマ米大統領の支持を得た。
オバマ大統領はキャンプデービッドで記者団に対し、「欧州は危機対応で重要な措置を取った。そして財政・構造改革の中で、今成長と雇用創出を推進するためにさらに行動が必要だとの点で合意が強まりつつある」と強調した。
メルケル首相は2008年の金融危機当時の財政支出に言及し、「こうした刺激策を現在繰り返すことはできないとすべての人が合意している」と指摘した。
同首相は財政赤字削減と成長押し上げが「表裏一体」であり、「互いに競う合うべきではない」と主張した。
スタンダードチャータード銀行のエコノミスト、トーマス・コスタグ氏(ロンドン在勤)は、「予想通り、サミットは欧州を中心に、成長刺激策で具体的な措置にほとんどつながらなかった」と指摘。
「主要政府と中央銀行は現在、若干様子見姿勢となっているが、金融市場はそうではない」との見方を示した。
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更新日時: 2012/05/20 17:18 JST