四国遍路ぶらり寄り道 76番札所・金倉寺 善根宿まんだら(香川県善通寺市)  | 人生の水先案内人

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善根宿まんだら(香川県善通寺市) 76番札所・金倉寺

善意が支える接待所

お遍路さんに無料で宿を提供する

「善根宿」が、七十六番札所金倉寺(善通寺市)から

七十七番札所道隆寺(多度津町)に向かう平たんな道すがらにある。

 「善根宿まんだら」。

十川満さん(58)まり子さん(58)夫妻は

一九九九年に週末を利用した車遍路で結願を果たし、

翌年二月に開設した。

まり子さんは「道中で出会った歩き遍路の人たちの姿を思い起こすと、

何かできないかと思った」と振り返る。

 しかし数年前から、

十川夫妻は親の通院の付き添いなどでまんだらに時間を割くことが難しくなり、

お遍路さんとの交流の機会も減った。

時を同じくして、自発的にまんだらの世話をするようになったのが、

かつてまんだらを常宿にしていた

「元お遍路さん」。現在は、定職に就いている男性が世話をしにやってくる。

かねてから十川夫妻の頭には、常に「お遍路さんの自立」があった。

「自立したお遍路さんが戻ってきて、

他のお遍路さんの世話をするのが理想的だと、始めたころから考えてたんです」

とまり子さん。満さんも「最近はまんだらのことが気にならなくなった。

それが長続きの秘訣(ひけつ)かな」と話す。
 
何人ものお遍路さんが仕事を見つけ、まんだらを巣立っていった。

中には遍路を企画する旅行会社に就職し、先達として活躍している例も。

「仕事がなかった人が、今ではやりがいを感じて生き生きと働いている。

まんだらにいたころとは顔つきが全然違う」と十川夫妻は目を細める。

 まんだらの存在を知った香川県内の女性が長年、

「私だけでは食べ切れないのでお遍路さんに」とコメを送ってくれるのも心強い。

まんだらはたくさんの善意に包まれ、旅立つお遍路さんの背中を見送りながら、

間もなく十回目の春を迎える。(四国新聞)

【メモ】
金倉寺は、弘法大師空海のめいの子といわれ、

天台宗寺門派開祖の智証大師円珍の生誕地。

明治時代には旧陸軍第11師団長の乃木希典将軍が

宿舎にしていたことでも知られ、

境内には東京から訪れた妻を帰らせようとした「乃木将軍妻返しの松」がある。

【写真説明】
宿泊ノートに目を通す十川まり子さん。
お遍路さんのメッセージがびっしりとつづられたノートは何十冊にもなった=

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香川県多度津町