3月30日(ブルームバーグ):
太陽光パネルを米軍基地住宅16万戸に設置する10億ドル(約824億円)規模の
計画は、米エネルギー省の3億4400万ドルの融資保証が成立しなかったため、
昨年9月に頓挫しかけた。
しかし、バンク・オブ・アメリカ(BOA)が融資を拡大したことで、ソーラーシティー社
が主体となるこの「ソーラーストロング」事業は、米最大の住宅用太陽エネルギー機器設置プロジェクトになろうとしている。
ソーラーストロング事業はBOAが手掛けた昨年の太陽光発電プロジェクトとしては
2件目の大口投融資。
BOAは6月には、サンフランシスコのプロロジスによる倉庫屋上ソーラーシステム設置計画に14億ドルを融資。
その80%を米エネルギー省が保証した。
BOAのニュー・エナジー・アンド・インフラストラクチャー・ソリューションズ・グループの責任者ジョナサン・プロウ氏は、「屋上太陽光分野は資金を集めるのが難しいことが分かった」と話す。
同行はこうした太陽光プロジェクトへの支援によって、
ブルームバーグ・マーケッツ誌による「最も環境に優しい銀行ランキング2011」で、
スペインのサンタンデール銀行に次ぐ2位に躍進した(前年は34位)。
同誌5月号が伝えた。
今回で2回目の同ランキングは、時価総額が100億ドル以上の48行を対象にクリーンエネルギー支援関連の投融資の規模や、行内の電力消費量と二酸化炭素排出量の管理状況をブルームバーグが公文書や企業提出書類、ウェブサイトから集計したデータに基づいてまとめた。
ランキングのスコアは7割をクリーンエネルギー投融資で評価し、3割を環境への影響を削減する行内の取り組みを基準にした。
上位に欧州勢
サンタンデール銀は米ネバダ州トノパー近郊のクレセント・デューンズ太陽エネルギー・プラントに出資したことが寄与し、前年に続いて首位となった。
同プロジェクトは10億ドル規模。同行はまた、ワシントン州の風力発電会社ファースト・ウィンド・ホールディングス向け融資2億1000ドルの設定も手掛けた。
3位はイタリアのインテーザ・サンパオロ。フォーサイト・グループ率いる投資家グループが同国でソーラーパーク2カ所を3300万ユーロ(約36億円)で買収する際に融資した。
同行はエネルギー使用総量も6%強削減。前年は20位だった。
4位は米シティグループで、前年の5位から1つ順位を上げた。カリフォルニア州のアルタ風力エネルギーセンターに1億5700万ドル出資し、自社の温室効果ガス排出量を09年比で6.4%削減した。
英ロイズ・バンキング・グループは13件のプロジェクトに4億1300万ポンド(
約543億円)を拠出し、ランキングは5位だった。
銀行は行内の電力消費を削減し、印刷や長距離出張も抑制している。
ロイズは、過去2年間に温度調整でエネルギー使用量を7%減らした。
BOAはハイブリッド車を購入した従業員に一律3000ドルを支給している。
クリーンエネルギー投資
ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)によると、世界的な
クリーンエネルギー投資は11年に5%増加して2600億ドルに達した。
投資のけん引役は太陽光。
太陽光パネル価格が51%下落し1ワット当たりが88セントに下がったことが
追い風になった。
一方、ゴールドマン・サックス・グループは太陽光プロジェクト投資のリスクを学んだ。
同社は08年に太陽光エネルギー関連企業のソリンドラによる約10億ドルの
資金調達でアドバイザーに起用された。
その後ソリンドラは中国の低コストのパネルメーカーとの競合に敗れ、
昨年連邦破産法の適用申請を発表した。
ゴールドマンは昨年5月に公表された前回ランキングでは2位だったが、
今回は18位に大きく後退した。
BNEFによると、環境に配慮したプロジェクトは政府補助金の減少に伴い減速する可能性もある。
米財務省は昨年、再生可能エネルギープロジェクトの資本コストの最大3割の補助金を支給する制度を終了した。
欧州債務危機は各国政府のエネルギー奨励策に大きな打撃を与えている。
BOAのプロウ氏は政府の奨励策なしで同行がプロジェクトを支援したことについて、「政府保証の有無にかかわらず融資を提供するための青写真をわれわれは作ることができた」と自負している。
原題:Santander Proves Greenest as No. 2 Bank of America BecomesSolar(抜粋)
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