〔クロスマーケットアイ〕日米で根強い緩和強化観測 | 人生の水先案内人

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<東京市場 23日>
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 日経平均  | 国債先物3月限 | 国債320回債  | ドル/円(17:00)|
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   8765.90円 | 142.24円 |   0.995% |  77.03/05円 |
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-0.46円 | -0.14円 |  +0.015% | 76.94/01円  |
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注:日経平均、国債先物大引け、現物の価格は午後5時の値。
下段は前営業日終値比。為替はNY終盤。

 

[東京 23日 ロイター] 

日米景気は比較的底堅く推移し、マーケットも落ち着き
を見せているが、金融引き締めが近づいたとの見方はほとんどない。


むしろ今週相次いで
開かれる両国の中銀会合では、緩和方向の材料が出てくる可能性があるという。

欧州債務
問題が引き続き懸念されているためだが、引き締めの気配を見せれば通貨高となり、景気
を腰折れさせるおそれがあることも、緩和予想の背景にあるとみられている。


両サイドの
緩和観測はドル/円には中立だが、

過剰流動性が維持されるとの思惑は株高の後押し材料
として受け止められる可能性もある。
 
  <日米緩和強化なら過剰流動性期待に>

 23─24日の日銀決定会合で金融政策は現状が維持されると

見方がコンセンサスだ
が、市場が注目するのは「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」

の中間評価で示され
る消費者物価指数(CPI、コア)の見通しだ。


昨年10月時点では、2011年度は
プラス0.0%、12年度は同0.1%、13年度は同0.5%が中央値だったが、

一向
に上向かず、デフレ再燃の気配さえ見せる物価動向を背景に、

下方修正されるとの見方が
出ている。

 11月全国コアCPIは前年比0.2%低下と2カ月連続のマイナスとなり、今後も
「エネルギー価格の押し下げ効果でCPIは圧迫される可能性が大きい」

(シティグルー
プ証券・チーフエコノミストの村嶋帰一氏)という。


マイナスに下方修正されることにな
れば、日銀が示している「物価安定の理解」

(2%以下のプラス領域で1%程度が中心)
との整合性が問われ、政治サイドなどからの金融緩和圧力が

高まる可能性がある。
 
 一方、24─25日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では

、翌日物金利の動向や利
上げのタイミングに関する当局者の見通しを公表する。


これまで2013年半ばまでとし
ていた低金利コミットの「時間軸」が変化するのかが注目点だ。

FOMCメンバーは昨年
に比べハト派が多くなっているとみられており、利

上げの時期はやや先に延びるとの予想
が出ている。

 米連邦準備理事会(FRB)が示す金利見通しは、グラフを使ったものになる。

利上げ
時期について、時間(2012─2016年が対象)を横軸に、

それぞれの時期での利上
げを予想するFOMCメンバーの数を縦軸にとり、

メンバー間での意見を分布を表すとい
う。


「ボリュームゾーンがどこになるかがポイント。


利上げの市場コンセンサスは
2014年の初めから半ばぐらいであるため、2015年がボリュームゾーンになれば
サプライズだ」(SMBC日興証券シニア債券為替ストラテジストの野地慎氏)。

 米国の超低金利政策が長期化するとの予想が強まれば、

ドル/円の上値を圧迫する要因
となるが、日本でも「円高が懸念材料として強く意識されるなか、

日銀も円高リスクを回
避していく方向ではないか」(JPモルガン・アセット・マネジメントのエコノミスト、
榊原可人氏)と指摘も多い。


緩和強化の方法としては、国債買い入れの上限にまだ余裕が
あることから、買い入れ対象国債の年限長期化などの可能性が大きいとみられている。

 一方、日米同時の金融緩和継続であればドル/円としては中立要因だが、

過剰流動性が
維持されるとの期待が強まれば、

反騰色を強めてきた株価の後押し要因にもなる。


その後
のバブル発生の原因となるおそれもあるが、

「景気が回復しているときこそ、金融緩和が
最も効果が出る」(T&Dアセットマネジメント・チーフエコノミストの神谷尚志氏)と
も指摘されている。

  <ギリシャの債務交換協議を注視>

 景気が比較的底堅いにもかかわらず、

金融緩和(超低金利政策の継続)観測が消えない
のは、欧州債務問題が片付いていないためでもある。


欧州発の景気減速や信用収縮の波が
新興国や日米に広がることが警戒されている。


ギリシャ債務交換協議は今週に入っても難
航しており、145億ユーロの償還を迎える3月20日を控え、

デフォルトに追い込まれ
る可能性が現実味を増している。

 

ギリシャの資金繰り面からは3月20日の

国債大量償還が最終的なデッドライン。

3月
12日に予定されているユーロ圏財務相会合までにギリシャの第2次支援の詳細を決め、
次回融資を出せればいいとの楽観論もあるが、

「協議が長期化するほど、市場には不安感
が広がりやすくなる」(みずほコーポレート銀行マーケット・エコノミスト、唐鎌大輔
氏)との警戒感も消えていない。

 欧州中央銀行(ECB)の3年物オペの効果などでマーケットは落ち着いているもの
の、デリバティブなどが複雑に絡む現在の金融市場ではデフォルトの影響は予想困難だ。

 SMBC日興証券の野地氏は、債務交換交渉自体の効果も疑問視している。

協議は民間
の負担を高めることによるギリシャの債務削減を狙ったものだが、

「欧州中央銀行
(ECB)がギリシャ債を700億ユーロ程度保有しているとみられるが、

この分の債務
には削減効果が働かない。


交渉は債務削減というより、次回融資を出すための理由付けの
意味合いが強いのではないか」と同氏はみている。

  <マーケットは様子見ムード>

 マーケットは日米の中銀会合やギリシャの債務交換協議の結果を控えて小動き。ドル/
円はニーヨーク午後5時時点から小幅高の77円前半。


ユーロ/円などクロス円の上昇が
相場をサポートした。ユーロは朝方に売られた後は買い戻しの動きが強まり、

対ドルで一
時1.29ドル前半まで上昇した。ユーロに対しては、

中長期的にはダウンサイドリスク
が意識されているものの、ショートポジションが

過去最大規模に膨れあがっていることに
加え、株高などを背景に、目先はショートカバー優勢との見方が多い。

 日経平均は小反落。前週末にかけての急ピッチな上昇の反動や

ユーロ安に対する警戒感
から朝方は売り優勢となったが、底堅い値動きが続き、

前営業日終値を挟んで推移した。

米国市場の上昇を受け、金融株のほか、

これまで売り込まれていた海運などへの買いが下
値をサポートした。市場では「日本株の過熱感はそれほどでもないが、

リーマン・ショッ
ク後の高値に迫る米国株は過熱感が強く、今晩以降の株価に警戒感もある。


主力株の上値
追いには慎重にならざるを得ない」(大手証券)との声が出ていた。

国債先物は続落。欧州をめぐるセンチメントの改善が、質への逃避を後退させた。


日経
平均株価が軟調地合いで推移する場面では、買い戻される場面があったが

、株がプラス圏
に上昇すると、再び短期筋からの戻り売りが優勢となった。

 (ロイターニュース 伊賀大記;編集 山川薫)