1月17日(ブルームバーグ):
きょうの日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。
中国関連株:
ファナック (6954)が前日比3.2%高の1万1970円、
コマツ (6301)が1.4%高の2008円、
日産自動車 (7201)が1.9%高の702円、
三井物産 (8031)が2.3%高の1224円など
中国経済の影響を受けやすい機械など輸出関連、商社株などに買いが入った。
中国国家統計局が17日に発表した昨年10-12月の国内総生産(GDP)は前年同期比8.9%増と2009年半ば以来、10四半期ぶりの低い伸び。金融緩和期待の高まりから上海総合指数 は一時4%超急伸し、中国の需要刺激の可能性を材料視する買いが日本にも波及した。
日産自には、メリルリンチ日本証券が16日、同社を含む国内自動車セクターの13年3月期の連結営業利益予想を上方修正する材料もあった。
建設株:
東証1部33業種の上昇率1位 。
鹿島 (1812)が3.6%高の259円となるなど大手ゼネコン株が買われ、
東証1部の上昇率上位を
大末建設 (1814)、
飛島建設 (1805)、
三井住友建設 (1821)、
熊谷組 (1861)など中低位銘柄が占めた。
米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズが16日、欧州金融安定化基金の格付けを引き下げるなどユーロ圏債務問題への懸念が残る中、
建設は「復興、インフラ老朽化対応需要が期待される上、3月末に一括配当予定の企業が多く、手掛かり材料が多い」とかざか証券の田部井美彦市場調査部長は見ていた。
また大和証券キャピタルマーケッツよると、阪神・淡路大震災から消費税増税に進んだ1995年から97年の外部環境に現状は類似、95年以降の物色を参考にすると、上昇第1波は国際優良株の反騰、第2波は内需株見直し、第3波で消費税増税関連が堅調だったという。
東京エレクトロン (8035):2.5%高の4125円。
BNPパリバ証券は16日、新規に投資判断を「買い」とし、目標株価を4700円に据えた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券でも、判断を「中立」から「アウトパフォーム」に、目標株価を3800円から5200円に引き上げ。
サムスン電子などがスマートフォン向け半導体投資を活発化させていることを受け、12年3月期の連結営業利益予想を480億円から650億円に、13年3月期を250億円から705億円に見直した。会社側の今期予想値は570億円。
太陽誘電 (6976):5.1%高の655円。
UBS証券は16日、投資判断を「売り」から「中立」に引き上げた。
11年10-12月期(第3四半期)の連結営業赤字は29億円と苦戦継続のもようだが、従来想定の範囲内で、部品メーカー業績が全般的に下振れ傾向となる中、相対的に健闘と見える可能性があると指摘した。
中間決算時の下方修正で、下期業績悪化をある程度織り込んでいたほか、コスト削減努力、一部製品のミックス改善などにも言及。
電子部品株:
村田製作所 (6981)が1.8%高の3955円、
日本電産 (6594)が1.4%高の7050円など。
ゴールドマン・サックス証券は16日、電子部品セクターの第3四半期決算プレビューのリポートで、欧州需要の低迷や在庫圧縮による稼働率低下、タイ洪水の影響などで、ほとんどの銘柄が下期計画を下方修正し、ネガティブな印象でスタートしそうとしながらも、長期投資では大底を仕込むタイミングが接近したとの見方を強めている、と指摘。
安心感の強い日電産を軸に、村田製、日東電工(6988)の判断を「買い」とした。
三井住友フィナンシャルグループ (8316):1.2%高の2221円。
同社は、英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)の航空機リース部門を約73億ドル(約5600億円)で買収することで合意した。
両社が17日までに発表。海外優良資産の取得を通じた業容拡大を好感する買いが先行した。
前日行われたフランスの証券入札が順調に消化され、過度な欧州債務・金融システム不安が和らいだことも支援材料。
日本冶金工業 (5480):4.9%安の116円。
第3四半期に入りニッケル市況急落に伴う製品価格の下落、先安観による買い控えからステンレス特殊鋼市場で一般材の売り上げが減少、円高による採算悪化も響き、12年3月期の連結営業利益は前期比35%増の14億円と、従来計画の47億円から7割下振れる見通しと16日に発表。
足元の厳しい収益環境を懸念する売りに押された。
東芝機械 (6104):5.9%高の394円。
東南アジアなど新興国や北米を中心に工作機械などの販売が拡大、合理化効果もあり、11年4-12月期の連結営業利益が前年同期比92%増の50億円程度になったもよう、と17日付の日本経済新聞朝刊が報道。
良好な業績動向を期待する買いが優勢だった。
工作機械株全般に買いが広がり、機械株は東証1部33業種の対TOPIX寄与度で銀行、電機に次ぐ3位。マキタ (6586)、オークマ (6103)なども高い。
原発関連株:
木村化工機 (6378)が15%高の339円、
日本製鋼所 (5631)が6.6%高の568円など。
共同通信が17日に報じたところによると、枝野幸男経済産業省は同日の閣議後会見で、定期検査で停止している原子力発電所の安全評価の方法について、23-31日に国際原子力機関(IAEA)の監査を受けることを明らかにした。
メリルリンチ日本証券では16日付の業界リポートで、18日に関西電力の大飯原発3、4号機のストレステスト一次評価が原子力安全・保安院から行われる点に言及したほか、再起動は最短でも4月以降との見解を示唆。
再起動後の需要発生を期待する買いが関連銘柄に入った。
マツダ (7261):1.6%安の124円。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は16日、目標株価を180円から130円に下げた。円高の影響と海外販売の低迷から、同証による12年3月期の連結営業利益予想を従来の30億円の黒字から270億円の赤字に下方修正。会社計画はゼロ。
業績回復期待が大幅に遅れる懸念が高まった、としている。
SUMCO (3436):4.5%安の534円。
野村証券は17日、目標株価を900円から630円に引き下げた。
半導体向けウエハーの需要が想定以上に厳しく、同証による業績予想を下方修正したことに伴う。
ただ、株価はすでに大幅に下落、現状水準は適正と判断し、投資判断は「中立」を維持した。
テイ・エス・テック (7313):2.7%高の1283円。
ドイツ証券は16日、投資判断「買い」、目標株価1700円で新規に調査を開始した。
ホンダの自動車生産の回復が利益回復に結びつきやすい企業として注目したい、としている。
13年3月期の連結営業利益は前期推定比2.3倍の205億円と予想。
テルモ (4543):1%高の3510円。
米国子会社が米オンセット・メディカル社(本社:カリフォルニア州)の全株式を取得、心臓血管のカテーテル治療に用いる大口径シース(血管確保用の短いカテーテル)技術を取得したと16日に発表。
シース市場での主導的地位をより強固にするのが狙い。
オンセット社の11年12月期の売上高は85万ドル。
業容拡大を好感する買いが入った。
ホギメディカル (3593):2.7%高の3265円。
当初想定していた節電などの影響が軽微だったことで、新製品開発促進に伴う費用などを吸収、12年3月期の連結営業利益は73億8000万円と従来計画の69億円から7%上振れる見通しと16日に発表。
前期比では、減益率が14%に縮小する見込み。また、第3四半期末と通期末の1株当たり配当予想を従来の20円から23円に増配方針。
業績持ち直しと株主還元姿勢が好感された。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、ポジティブな印象でさらなる上振れ期待もあるとした。
エレマテック (2715):6.2%高の1360円。
豊田通商 (8015)が16日、17日から2月27日までエレマテク株式の公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。
TOB価格は1540円、買い付け予定数上限は1044万1500株(保有割合51%)で、エレマテク株の上場は維持する方針。
TOB価格へのさや寄せを見込む買いが膨らんだ。
椿本チエイン (6371):2.9%高の433円。
クレディ・スイス証券は16日、目標株価を500円から530円に引き上げた。エンジンチェーン事業は15年3月期まで2けた増収増益基調の確保が既に見えているとし、13年3月期の連結営業利益予想を133億円から142億円に上方修正した。
イーアクセス (9427):3%安の1万6360円。
HSBCは16日、投資判断を「オーバーウエート」から「中立」に、目標株価を3万1000円から1万8000円に引き下げた。
アルテック (9972):6.5%安の203円。
商社事業で大型機械の受注販売が設備投資計画遅れの影響を受けたほか、ゲームソフト用ケースの出荷数量減、中国でPETボトル事業が低調だったことなどで、11年11月期の連結営業利益は前の期に比べ20%減の2億5900万円だった、と16日に発表。
12年11月期は5億円への増益を見込むが、前週12日には昨年8月来高値となる237円を付けるなど直近の急騰が目立っていた反動もあり、足元の事業環境を警戒する売りに押された。
卑弥呼 (9892):20%高の855円。
12年3月期末の配当予想を従来の1株当たり25円から50円に増配する、と16日に発表。前期比でも倍増となるため、株主還元姿勢を好感する買いが膨らんだ。
フォンツ・ホールディングス (3350):11%安の4090円。
インディーズ市場で支援アーティストの音楽CD・DVD、音楽配信サービスの売り上げは順調だったが、販管費負担が重く、11年9-11月期の連結営業利益は400万円だったと16日に発表。
前期比45%減の1億円と見込む12年8月通期予想に対する進ちょく率は4%で、計画未達のリスクが懸念された。
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更新日時: 2012/01/17 16:36 JST