お笑いコンビ「ピース」の

又吉直樹の恋愛小説を、

行定勲監督が映画化。

 

劇作家を目指す青年と、

彼を支える恋人の日々を描く。

 

青年を『キングダム』などの

山崎賢人

恋人を松岡茉優が演じる。

 

脚本を『ピンクとグレー』でも

行定監督と組んだ蓬莱竜太、

音楽をシンガー・ソングライターの

曽我部恵一が担当した。

 

友人と立ち上げた劇団で

脚本家兼演出家を務める

永田(山崎賢人)は、

上演ごとに酷評され

客足も伸びず、

理想と現実のはざまで

葛藤していた。

彼はある日、

自分と同じスニーカーを履いていた

沙希(松岡茉優)に

思わず声をかける。

戸惑いながらも

永田を放っておけない沙希は

一緒に喫茶店に入る。

そして付き合うことになった二人は、

沙希の部屋で

一緒に暮らし始める。

 

主人公の永田は、

劇団の脚本家だが無収入

沙季の部屋で

暮らすようになってからは

彼女がアルバイトで生計をたて

完全にヒモ状態。

正直プライドだけが高い

どうしようもない男で

原作を読んだときは

こんな男のどこが良いのだろうと

思いました。

 

原作は一人称で書かれていて

読んでいても

どうしても永田の気持ちに寄り添えず

感情移入できませんでした。

 

しかし、さすが行定勲監督

原作に最大限の敬意を払いながら、

映画でしか表現できないことを

鮮やかに描出しています。

主人公は永田でありながら

三人称のようにも思える

過去のことを語るナレーションが

後半に多く挿入されるため

物語のようにも感じます。

その分小説の時よりも

共感しやすくなっています。

小説が映画化されることによって

より魅力的な作品へと

なったように思えます。

 

今回この映画に興味を持っていたのは

エキストラで主人が撮影に

参加していたこともありました。

下北沢のトロワ シャンブル

レトロで俳優の柄本明さんも

行かれるという

有名な喫茶店で撮影があったそうです。

カウンターに腰かけている

その背中はまちがいなく

主人の背中でした。

コロナ禍が落ち着いたら

歴史を感じさせる重厚なカウンターで

是非コーヒーを

頂いてみたいですコーヒー