本日1記事目



お母さん、それ、そこに置かないでください。

危ないです。


お母さん、俺の髪型気にしないでください。見られると恥ずかしいんです。


お母さん、俺のコップ使わないでください。


お母さん、病院行く日は前もって教えてくれないと困ります。

俺も予定立てたいんで。




夫はわたしの母と暮らす提案をした時に

ああ、いいよ、とさらりといい、

義母と婿の関係は

たまに会う妻の親から

毎日一緒に暮らす家族に変化した。



夫はわたしに陰で母のことを言わない。


言いたいことがあれば直に

母にストレートに話す。


嫌なこと

してもらいたくないこと

して欲しいこと


ただただシンプルに伝える。



だから、一緒に暮らし始めて7年経とうとしているが

今までに母に爆発したり、

小言や嫌味や悪口がないのだ。



わたしは義母にだんまりしていた数年間

それはそれは夫に文句ばかりの妻になった。


勝手にイジワルされると思い込み

勝手に可哀想な嫁になり

かなり病んだ。


夫は文句ばかりのわたしに、


なんで俺に言うんだよ、

直接言えばいーじゃん!と困り果て


俺の親、言っても大丈夫な人たちだよ?

あなたの話聞いてくれるよ?

と返された。




わたしはそんなのは全く信じない嫁。

親なんか命令しかしないもの。

嫁は服従するもの。


この考えしか知らなかったから。




わたしは自分のネガティヴな気持ちとか

やりたくないこと

断る案件は

常に笑顔で引き受け、


あとから夫に

腹のどろりとしたものを吐き出し、

義父母や田舎の文句や批判や悪口を言う。



夫からしたら、

なんで妻はそんな面倒なことをしてるんだろうと不思議だったはずである。


わたしの言い訳。



だって角が立つでしょう?



近所の奥さんたちがよく使ったそれを、わたしも好きでいつも使った。

自分の気持ちは言いたくなくて

それを盾にして。



夫は

わたしの母に、すぐに気持ちを言う。


母はだんだんと、ただ素直な男に対して

わかった、と聞くようになり


2人のことはわたしが関係せずに

2人で終わることなのだと知った。


わたしは

義父母に言えないことは

夫に頼んでみたり

相手に察してもらうように仕向けて


わたしの不安や弱さ、ポンコツやキャパ無しがバレないように必死だった。




昨日母は、お歳暮でいただいた干し柿を食べていいか?と夫に聞き


夫は、

それはめぐみが取っておいてるはずだから

食べないでください。と言った。



こんな風に、家族は断る関係を風通し良くさせているから仲が良い。長続きしている。


友だちだって夫婦だって

そうではないか。



わたしの育った家では、

子が断ることは親を見捨てることであり、

裏切るに値した。


命令には服従するもの。


断れば罵りの刑や

父からの暴力が待っていた。



オメ、何様だと思ってる?!



今は亡き仏になった父の口癖。




体まで壊したわたしが思うことは、


断ってよかった。


キャパがなくできない、と言って。



イヤって言ってよかった。


今不安で、力になれないのだと。




わたしが

辿り着いた場所は

相手を信頼して

断っても繋がる関係がある

温かいところ。



夫は母と暮らして

なんでも言う


ありがとうも

ごめんなさいも

したくないも

できないも。


だからこの場所は自由で温かい風が吹いてる。


人はいつからでも幸せな場所を作れる。


自分も相手も大事にして生まれるジュワッと永遠を感じる幸せの一瞬。



ああ、幸せだなあ。


断りながら繋がって

知り合い、

家族になった夫の横顔をみながら。






Meg.