今、母のベッドの隣に布団を敷いて、

母の寝息を聞いています。



昼間、郵便局まで1人で歩いて行けた母が、


夕飯後、
突然具合が悪くなった。



母は自室のベッドに寝ており
起き上がれずに
ケータイで電話をかけわたしを呼んだのだ。


我慢強い母が
家の中からわたしをケータイで呼ぶとき、

わたしは慌てて母の部屋に走る。




夕方から膝が痛く、
水がたまって腫れた足をひきずっていた母。



ベッドに潜り込むように寝ていた母が
ガタガタ震えて
上手く話せない。


足が寒い。
足が痛い。

なんとか聞き取れて

身体中で震えている母に

これは救急車を呼んだ方がいいのか?

と思いながら
痛いという足をさすってみる。


触らないで。右足痛い。


母の足が触るだけで痛いようで、

とにかく震える母に
電気毛布をかけ、
カイロを貼り、
背中をさすりながら


大丈夫、大丈夫、大丈夫
わたしがそばにいるからね

と声をかけた。




母が荒い息と
泣きそうな声で
痛い、寒い
痛い、寒い
なんだろう


とガタガタしながら
苦しそうに疼く。



こんなに不安そうな母を見るのが初めてで

すぐにリビングで寝ていた夫を起こし、
娘に、
今、ばあちゃんがなんか変だから
皆んな起きていてね。

と告げて
母の元に戻った。



電気ストーブと
電気毛布、カイロがきいて

震えがだんだん緩やかになり

痛み止めの薬を飲ませる。



一気に38度を超えて
だんだん体がポカポカして
それからびっしょり汗をかいた母。


母はいつも
寒気がすると熱が上がるまで具合が悪くなる。

汗をかきはじめると
元気になる。

膝と手首が腫れて
リウマチの痛みが出ているのかもしれない。

かかりつけの病院は明日はお休みだから
ほかの病院へ行こう。


家族がいる安心感で
わたしはやるべきことを冷静に考えた。


何かあったら
これをきていく。
と、すぐに着替える服も準備。





大丈夫大丈夫大丈夫。

みんないるからね。




母はガタガタ震えながら、
息も絶え絶えな感じなのに、




アンタ、なにか仕事あるんじゃない?

お母さんは大丈夫だから
アンタやりたいことやっておいで。


と言った。






わたしは長年
自分は母から無関心
愛情を向けられていない、と勘違いしてきたけど



今、母は
自分の体がこんなに大変なのに

娘のわたしを心配しているのだ。





お母さんの隣にいたい。
お母さんのお世話がしたいんだよ。


震える母の背中をさすりながら
街散策したことや
補聴器を新しくした日の
元気に歩いた母を思い出す。



汗をかいた母の
着替える服は
タンスの一番上に
綺麗に畳まれて収まっていることも今日わかった。


母のパジャマは
買い物用の袋の中に入れてある。



着替えを手伝い、
新しい下着とパジャマをきて
震えが止まった母が


アンタがさすったら
不思議と震えが止まったね

という。





そーでしょうそーでしょう?




痛み止めをのんで
1時間したら
母が眠れそう。と言い

わたしが見守る横で寝息を立てはじめた。




わたしは
母が心配で今夜は眠れそうにないからこそ

楽しく夜をすごすと決めた🌺


こんな時にこそ
わたしだけは元気をキープする。


母の横で
バチェラー3を見ながら
他人の恋路に夢中になる。

明日母となにを話そう。

朝になったら
きっと母はもっと元気になる。

だってわたしがいるから。



母の寝息を聞きながら
幼い頃から

母が仕事の合間にソファで寝ると
わたしも狭い中に入り
匂いを嗅ぎ、
隣で安心していたことを思い出す。



ママ〜〜
ギューして〜

わたしも毎日言っていたこと。



母の世話をできることが嬉しい。

母に毎日伝えたいな。

わたしがどんなに母を大好きか。


もうすぐ朝だわ。
少し寝よう〜〜



(波乱のバチェラー3見終えました。
好きな人を忘れられなかった男性の気持ちも理解できる。
そして別れを告げられた女性が大きな愛情の素敵な人でした💕)