母から聞いてきた父の話は

今ならどこまで本当だったんだろうか?と思う。




たしかに父は

わたしの前でもよく怒鳴り散らし

母の作った料理に文句を言い、

作り直させ、

手や口を出した。




母が何もしなくても

その顔はなんだ!と突然切れて

殴ったりする。








父も何を思い込んでいたのだろうか?






わたしがスクールカウンセリングを受けていた頃、


父から、

家族から仲間外れにされてる気がする、と

聞いた時がある。






小学生から中学2年くらいまで

叔父の家に長男の父だけが預けられ


家族の中で自分だけが

待遇が違うと感じていた父が




新しく築く家族の中で

また自分だけが仲間に入れてもらえないと思ったのかもしれない。




父が怒鳴れば怒鳴るほど


家族は父から距離を置き、

父がいないところで

和気あいあいと話をした。





父も母も勘違いを確かめず、

ボタンをひとつ、ふたつ掛け違えたまんま別れた。






お母さんは元気か?


父は施設であったときに
わたしにそう聞いて、

わたしはさあ、どうかなあ?

と返した。





母は

時々わたしの夫に

父を重ねながらハカハカし、

その度に妄想だったと気がつく。




外が騒がしくなると

なんの音だろう、、?と

ザワザワする母に



そのくらい怖い思いをしてきたのだなあ、と


ただ眺める。





雪かきの音が、

罵倒に聞こえちゃうんだから

お母さんはヤバイねー


自虐を笑えるようになった母の


春はもうすぐそこまで。