母は滅多に、痛いと言わない。
トークショー前日に
ヨロヨロしながら整形外科に行くといい、
ヨロヨロしながら帰宅した。
整形外科と眼科に行く、と言い
眼科には行かずに帰宅。
どうやら相当痛いらしい。
母は40代からリウマチと診断され
お薬とお付き合いしながら痛みと生活している。
母はわたしに心配かけぬよう、
特にトークショーの前は
1人でなんとかしようとする。
病院から帰宅して
母は部屋にひきこもり、
ベッドで横になる。
そして夕方、
わたしが夕食の支度を始めると
寝ていた母が台所に顔を出す。
痛みがなくなり
やっと母はどんな症状か話し始める。
膝が痛み出して
実は不安になったこと。
メグがパパと東京に行くから
自分はしっかりしなくちゃと思ったこと。
買い物にもいけないかもしれず
どうしようかと思ったこと。
整形外科に行く道のりで
家を出てみたら
道路や横断歩道には
ヨロヨロしても
つかまるところがなくて
大変だったこと。
青信号で歩いてみたけど
早く歩けなくて赤になり
みんなを待たせてやっと渡れたこと。
元気だった父や母が
老いていくのをみるのも
わたしの幸せの一つ。
命は有限だと教えてくれる2人。
気持ちだけは40代と変わらずに
いや、20代、少女かもしれない母が
娘や孫のために
買い物したり何か作ってあげたい。
痛みがなくなり
薬に感謝する母が
また元気になり
散歩に出かけた。
東京から戻り
母に父の話をした。
うちら、健康だったね。
お母さん、わたしカナダに行きたいの。
アンの島に行ってみたい!
お母さんも行きたい!
お母さんもあの島あんたと行きたい!!
お母さん健康だもんね!!!
行くか!
うん行こう!!!
アンの島に行こう!!!
膝の痛みから一転、
父のおかげで
わたしと母は2人でカナダに行く!と決めてしまった。
(夫はお金の心配中)
痛くなれば動けなくなるかもしれない母と
家から遠く離れたカナダに
飛行機にのり
日々、死ぬかもしれない思い込みのあるわたしと
日本の旅でさえ珍道中の2人が、、
どうなるのか実験。。
めちゃきょわい。。