母はよく忘れる。
いつも使う天ぷら粉じゃなくて小麦粉を使って
いつも最後に揚げる海老を最初に揚げようとした。
母に指摘したら
母が気にする気がして
わたしは言わないこともできたけど
さみしいって言ってみた。
母は忘れちゃったって言って
わたしはさみしいって言って
2人で泣いて笑いました。
去年はスナックに同行してた母が
今年は家にいるという。
去年は元気だったよねええと懐かしがる。
父も母も
いろんなこと忘れて
歳をとることを教えてくれる。
わたしはガメツイから
なんでも覚えておきたくて
こうして描いている。
わたしの人生は愛された記録。
誰かをいつも愛した記憶。