能登半島地震があった1月に、定期診療を受診した時に病院から糖尿病の患者が災害時に気をつける心得を書き記したペーパーを渡された。
災害時のことなど、頭の中から抜け落ちていた。2011年の東日本大震災の時、職場から5時間もかけ、大変な思いをして歩いて自宅まで戻ったのに、そんな経験もしながら、喉元過ぎればなんとやらだ。
ペーパーには最低限持ち出すべきものリストと、いつも一ヶ所まとめておこうと記されている。
確かに、1型糖尿病の患者にとっては、命をつなげるインスリン、インスリン製剤注射器だけあっても、注射針がなければ役に立たない。
血糖自己測定器も必要だ。そんな必要物がリビングにバラバラになって置かれている。
これじゃ、緊急事態になった時、すぐに持ち出すことなんてできない。
良いと思ったことは、さっそく実践してみようと、紅茶セットを購入した時の空き箱があるので、これにまとめてみましょう、と。
これに、インスリン製剤注射器、食前に打つ速攻型のノボラピッドと超速攻型のルムジェヴ、就寝前に打つ基礎インスリンのトレシーバー。そして注射針。
血糖値を測るセンサー、血を採取するための針、血を拭き取る清浄綿、はさみ。
それぞれの予備分も含め、一つの箱に納めてみた。
これで、よし、万全だ。