師匠お似合いですよ | 噺新聞

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会場へ入り、プログラムが進行するうち、このチラシの「師匠お似合いですよ」落語会、出演者プロフィールにあるQ:人生で一番の思い出の服は?Q:憧れのおしゃれ人は?Q:熊にまつわる思い出の意味がようやく理解できた。

 

この落語会はGoldenBearの株式会社コスギが主催する落語会だったのだ。

 

開口一番の林家つる子、立川こしら、三遊亭萬橘の出番が終わり仲入り前に四人のトークコーナーが行われた。

GoldenBearが用意した洋装をそれぞれ着ての登場、この際の様子は写真撮影がOKとのことだったので、写したものがこれ。

左から司会役の林家つる子、三遊亭萬橘、立川こしら、柳家喬太郎

普段は和服なので洋装はジャージ程度、着ても毛玉だらけで周りから汚いと非難されるという、萬橘。

機能性が充実しているワークマン一辺倒の、こしら。

ロマンスグレーというより全面白髪で、今日の出立ちは定年を迎えた大学教授風という喬太郎。

 

喬太郎が、つる子のスタイルは急性硬膜化血腫で一日に亡くなられ、今日マスコミで発表されたドラゴンボールなどの漫画家、鳥山明さんのアラレちゃんの雰囲気ですね、とまくらで語っていた。

 

喬太郎が北海道の新札幌で毎年開催された喬太郎北伝説へは、一回目から毎年拝聴しに何回も行っていた。

今日の演題は落研(オチケン)を題材にした新作で、学生の頃作った「純情日記横浜編」と同様、落研に所属していることを互いに秘密にしていて同棲している男女を描いた「すみれ荘二〇一号」。喬太郎の持ち味がフルに発揮する噺だ。

 

こしらは、立川志らくの弟子で、ひょんなことからこのユニークな噺家のことを知り、昨年三月、こしらの集い東京で初めてこの噺家の高座にふれ、刺激を受け、翌月もこしらの集い東京を聴きに行った。なので、立川こしらを聴くのは一年ぶり、今回のように他の噺家との落語会で聴くのは初めてになる。

噺は「干物箱」。古典をぶち壊し、こしら流に仕上げた噺だ。

 

昨年の秋、三越落語会へ行った時、三遊亭萬橘が出演していた。

三遊亭萬橘、聴くのは初めて。こんな噺家を知るのは寄席通いが一番なのだが、円楽一門会所属なので、ホール落語を聴きに行くことになるのかな。

ちょっと正統派を外れたような芸風で、三遊亭さん生、後の川柳川柳のような雰囲気があり、そういったことでは、この後に出てきた三遊亭遊雀も川柳の匂いを感じる噺家だ。この萬橘、私にとっては好みになる噺家タイプと感じた。

今日は「熊の皮」。また、機会があれば萬橘を聴きましょうかね。

 

開口一番、「反対俥」を演じた林家つる子、19時開演のこの会、20分前に会場に着くつもりで算段していたのだが、初めて行く日本橋公会堂、人形町の付近は行き慣れていないので迷ってしまい、予定より40分もオーバーして会場入り、つる子のオチになる手前あたりで、ようやく席につけた。

つる子は今月二十一日から真打昇進、披露公演が数十日間開催されるはず。新宿末廣亭か鈴本演芸場に行ってみようかと思っている。