落語ディーパー! | 噺新聞(874shimbun)

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新聞のテレビ欄を見ていたらNHK Eテレの「落語ディーパー!」というのが目についたので、その放送を観てみた。放送時間は午後11時から11時30分までだが、二つ目、真打の噺家たちのトーク番組仕立てになっていた。

 

この番組で出演の俳優、東出昌大は自身が所有する落語のCD・DVDが200を超えるという落語大ファンだ。

NHK Eテレ「落語ディーパー!〜東出・一之輔の噺のはなし〜」この番組が始まったのが、2017年7月31日から8月28日の毎週月曜日、30分番組として放送された。その後、2018年5月6日、9月3日〜9月24日までの月曜日、2019年1月2日、3月4日と11回放送されている。

毎回一つの演目について過去、現在の名人たちの映像、音声を見聞きしながらレギュラーの東出昌大、春風亭一之輔、柳家わさび、柳亭小痴楽、立川吉笑、落研出身のアナウンサーの雨宮萌果が技術論、演出論などを語るトーク番組だ。

写真は 2019.3.11 NHK Eテレの放送番組を撮影したものです

 

 

 

 

「落語ディーパー」初めて観たのが3月11日放送だった。この日の演目テーマが「真田小僧」。「真田小僧」の子どもは悪ガキだと一之輔。30代の頃の柳家権太楼と70代の柳家さん喬の「真田小僧」の一部映像を紹介し聴き比べてみる。

 

 

この「真田小僧」落語界では前座から大真打もやる噺で、20代、30代から70代の噺家までもが高座にかける噺だそうだ。

東出昌大が絶賛する古今亭志ん朝の「真田小僧」も音声がながされる。

一之輔は、志ん朝師匠の「真田小僧」の子どもは「カラッと明るい悪ガキ」だと評価していた。

 

初めて観たこの番組、たいへんマニアックな番組だなという印象で、寄席やホールなどで落語を楽しんでいる者からすると、噺家たちのトークが楽しい。噺家が子どもをどう演じているのか、子どもを演じている時は子どもの声色は使わず、目の動きや手の動きを重要視したりする。

「真田小僧」は子どもが主役ではなく、親父、お父っつあんが主役のつもりで演っている。親の気持ち、親の役割を考えながら演じているという。

こういった噺家がその噺をどう掘り下げ、また思考して噺を創りあげていっているのかが垣間見れて面白い番組だ。

 

この番組の出演者、柳亭小痴楽が「真田小僧」を演じているが、この動画は3月25日(月)までWebで観ることができる。

 

次回は3月25日(月)23時00分〜23時30分 演目テーマ:風呂敷 ゲスト:古今亭菊之丞

   3月26日(火)23時00分〜23時30分 演目テーマ:火焔太鼓 ゲスト:古今亭菊之丞