「朝…か。」
翌日。目が覚めると、柳瀬くんはまだ隣で寝息をたてたいた。
だいぶ呼吸は楽そうになっている。
「よかった…すぐに治りそう。」
「んん…あれ、ここは…俺昨日熱で…あ、杏里…ああそっか…」
目覚めた様子の柳瀬くんは寝起きでよく回ってない頭で考えてる
「体はどう?」
「へっ?体…もう…ほとんど大丈夫」
今間抜けた声が出たけど大丈夫かな?
「っ…」
「わっ…!?ちょ…柳瀬くん!?」
柳瀬くんが突然毛布に突っ込んだ。
あれ…よく見たら真っ赤に…
「あ、昨日のこと思い出して恥ずかしきくなってきちゃった?」
「っ~/////」
当たりみたいです。
照れてる柳瀬くんもかっわいい。
「お…お前…忘れろ…」
「お前じゃないよー」
どうしよう。睨んできてるんだけど、それも愛しく見えるんだけど。
「大丈夫だよ、誰かに言ったりはしないから」
私の心のなかで永久保存されるだけだから。
むしろこんな柳瀬くん誰にも見せたくない。
「絶対言うなよ」
「うん。言わないよ。それは約束する。」
「…ちっ、ま…まあ…ありがと…な」
あ、普通の柳瀬くんも可愛いわ。
ちって言われたけど。舌打ちされたけど。
「ま、とりあえずご飯にしよっか。食べられないものある?」
「大丈夫…だとおもう」
「そっか。じゃあ適当に作っちゃうね。」
「…いただきます」
ちゃんと手を合わせていただきますをする柳瀬くん。可愛い。
「あ、そういえばだいぶ元気になってるし着替えたいよね?あ、でも家に帰らないと…」
「っ…」
柳瀬くんの服装は私の大きめのTシャツとズボンをきてもらっている。
でも昨日だいぶ汗かいちゃっただろうし…と思って言ってみたんだけど。
これは…家に帰りたくないのかな…?
「柳瀬くん」
「な…なに」
「着替え買ってくるから、それ食べてシャワー浴びておいで。」
私がそう言って立ち上がると柳瀬くんはキョトンとして
「え、いや…べつに…」
「遠慮しないで、あ、そうだ柳瀬くん。
私の帰ってくるまでは家をでないで。その…心配だから…」
また路上で倒れられたら困る。
「…わかった。」
…案外素直だよね、柳瀬くん。
「ただいまー」
…あれ?柳瀬くんは?
「あ、あ、おかえり…なさいっ」
あ、お風呂から声がする。
ご飯もちゃんと片付けてあるしそういうところしっかりしてるんだ…
「着替えおいておくね?」
「あ…ありがと」
「あの…あ…杏里…」
「ん?」
名前で呼ばれた!ちょっと照れて顔そらしてるのが可愛すぎるー
「あ…ありがと」
うっわぁああ。かっわいい…
だめだめ。平常心平常心…
「ううん、いいのいいの。何着かかってきたから…」
「ここに…いていいのか…?」
ぼそっと柳瀬くんが呟いた。
その顔はなにかを期待しているようで、それでもどこか諦めたような顔だった。
「…柳瀬くんは?私はいいよ。いてくれて。」
「でも…迷惑…だろ?」
柳瀬くんをそんな顔にさせるのは何が原因なんだろうな…
私には理解できないものなのかもしれない。
それでもね、
「柳瀬くんがいても私は迷惑じゃないよ。」
「…っ」
「わ、」
え、なに…あ。押し倒された…!?
「ここに…いたい」
顔をあげると泣きそうな顔の柳瀬くんと目があった。
「うん、そっか。じゃあこれからよろしくね。」
「うん…ありが…と…」
泣き始めてしまう柳瀬くんをあやしてあげる。
いつか話してくれるかな、帰りたくないわけを。
けどそれまではゆっくり待とう。
一緒に暮らしながら。