ふんわりシフォン -314ページ目

月が満ちるまで ハイ・タッチ 11

俺達がなにをするかといったら、勝つことだ。

みんなと走るのが楽しい。シュートが決まれば嬉しい。その先には、勝利がある。

守備だとか、攻撃だとか考えるよりも動いていたい。俺の体に染み付いたバスケがしたい。



「よーし。5分休憩、一、二年は後半の組と交代な」

機嫌のいいキャプテンの声がかかる。こういったお祭騒ぎ的なことが好きらしい。

マネージャーと記録について話している。
シュート数とアシストについてらしい。

水をかぶったかのような選手が帰ってくる。
汗が流れてシャツに濃い染みをつくる。

「お疲れ」

帰ってくる顔は明るい。
チーム的には負けているけれど、練習ではなく試合という緊張感と自由に走ることがみんなの顔を笑顔にしていた。

「やっぱ、強いわ三年」

汗をふきながら山本が話しかけてきた。

「渡辺もめっちゃ走らされるぞ」

「オールコートはキツイよ」

「マジ、すぐ戻らないと。戻りが早いんだ」

水のコップを取りながら、話す。こいつもバカのつくバスケ好きだ。

「しっかし久々だぜ、試合なんて部活卒業してから初だよオレ」

「何ヶ月だよ」

「いや、ホントだって。受験生してたんだ、オレ」

「そういえば俺もそうかな」

部活にふらっと行って、走りたくてウズウズした。

走ってる奴も、ドリブルしてる奴も、シュートしてる奴も、みんなみんな羨ましかった。

俺がしたくてたまらないことを、している奴はどれだけ自分が幸せだと分かっているのか聞いてみたかった。

「やっぱいいだろ」

「あーーっ最高だね。勝ってたらなお良かったけどね」

がっしりと腕に手がかかる。

「オレ、期待してるからな」
すこし固い表情になって、すぐに力が抜ける。

「まぁ頑張ってくれたまえ」

ばちんと激励がはいる。

「期待しといて」

思わずにやける。
緊張と期待。どちらもほどほどがいい。

「」

月が満ちるまで ハイ・タッチ 10

ハルは身長が低い。バスケ選手にしてはということで、世間並より小さめといったところ。

俺は世間並よりは大きい。バスケ選手は筋肉がしなやかで、他のスポーツにしたら華奢な感じすらある。

成長期の俺達からしたら、ずっと走っているバスケは体力をすごく使うから、太る暇がない。食べても代謝が良すぎて身にならない。

筋肉だけはバランスよく作りたいところだった。



「中学では、どこをやってたんだ」

茶髪の先輩、川崎先輩から声がかかる。

「フォワードがメインでした」


視線にバカにしたような色が混じり、口元がまがる。

「なんでもデキマスってトコか。じゃ、センター頼むわ。フォワードはオレがやる。ちっこいのはポイントガードな」

フォワードは攻撃の要になる。パスを受けてシュートにいく。反対にセンターはゴール下を守ることになる。タイプからしたら全然違う。

ハルの心配そうな顔が視界にある。

俺に言えるのは、これしかない。

「わかりました。よろしくお願いします」

ミケランジェロ

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ミケランジェロのモーゼです。右手に抱えているのが、十戒だそうです。角がありますね(何故?)

子供向けの入門書より引用しました。

この質感が大理石だわ(*^-^*)つやつやでとろけるような表面。

上半身に比べて下半身が汚れているのは、みんな触ったからだよね。

わたしも触りたいなぁ。

ちなみにミケランジェロは四年かけてモーゼを彫り上げたそうです。