月が満ちるまで ともしび 3
眠い頭で学校にいく。
勉強ってどうして頭に入っていかない気がするんだろう。
誰かと自分を比べることは、なんだか虚しくてたまらない。
そばに居なくても、僕の心には兄貴がいて、いつも正しいことを囁く。
うるさいな、わかってるよ
そんな言葉を飲み込んで。
僕は兄貴ならどうするか考えてしまう。
好きで憧れてる
でも一方で大嫌いだ。
みんなが兄貴を褒める。すごいのね、頭がいいわ。格好いい。みんなみんな兄貴に対する賞賛で…
ソレハ、ダレトクラベテイルノ?
そう考えたらぞっとした。隣で兄貴が褒められるのを自分のことのように、喜んでいた自分はなんて考えが足りないんだろう。
ソレハ、ボクトクラベテイルノ?
僕は普通だって思っていた。
兄弟だもの頑張れば同じくらい出来るはず…
兄貴に憧れていた。
同じ血の流れる兄弟だから、同じことが出来ると思っていた。
いつからだろう。
なんとなく分かったのは。今は同じに出来ないって思い知っている。
たった一枚の紙に思い知らされている。
全国模試。
自分の全てを否定された気がしてる。
勉強ってどうして頭に入っていかない気がするんだろう。
誰かと自分を比べることは、なんだか虚しくてたまらない。
そばに居なくても、僕の心には兄貴がいて、いつも正しいことを囁く。
うるさいな、わかってるよ
そんな言葉を飲み込んで。
僕は兄貴ならどうするか考えてしまう。
好きで憧れてる
でも一方で大嫌いだ。
みんなが兄貴を褒める。すごいのね、頭がいいわ。格好いい。みんなみんな兄貴に対する賞賛で…
ソレハ、ダレトクラベテイルノ?
そう考えたらぞっとした。隣で兄貴が褒められるのを自分のことのように、喜んでいた自分はなんて考えが足りないんだろう。
ソレハ、ボクトクラベテイルノ?
僕は普通だって思っていた。
兄弟だもの頑張れば同じくらい出来るはず…
兄貴に憧れていた。
同じ血の流れる兄弟だから、同じことが出来ると思っていた。
いつからだろう。
なんとなく分かったのは。今は同じに出来ないって思い知っている。
たった一枚の紙に思い知らされている。
全国模試。
自分の全てを否定された気がしてる。
ひととき
君がいるだけで
君の姿を見れる幸せ
君の声を聞ける幸せ
ちいさな幸せが
降り積もれば
優しく過ごす時間になる
肌に触れる温もりも
君がいる しるし
一筋の髪も
一本の指も
その気持ちも
なにひとつ 損なうことなく
君でいて
そのままで
僕の好きな
君でいて
君の姿を見れる幸せ
君の声を聞ける幸せ
ちいさな幸せが
降り積もれば
優しく過ごす時間になる
肌に触れる温もりも
君がいる しるし
一筋の髪も
一本の指も
その気持ちも
なにひとつ 損なうことなく
君でいて
そのままで
僕の好きな
君でいて
月が満ちるまで ともしび 2
朝食の席でトーストを頬張っていたら、母さんが紅茶をいれてくれた。
ぱりっとしたトーストにバターを付けて、スクランブルエッグとベーコン、サラダ。
変わらない朝食。
変わった所があるとしたら、母さんの顔色が冴えないところかもしれない。
「柊也、勉強はかどってるの」
「まぁね…頑張ってるよ。もうすぐ期末試験だし」
頬張ったトーストがざらりと口の中でこすれる。
ホントは朝から言われたいことじゃない。
ただ僕の顔を見ると口をついて出てくるようで、心配してくれてるのがわかるし…特に話もなかったから、あいまいにやり過ごしていた。
頑張っているよ
それが、すべて結果に繋がるならどんなにいいだろう。
頑張っても敵わない相手がいることをおもい知っている。
「母さん、あんまり柊也にプレッシャーかけないでよ」
笑いながら兄貴が助け船を出す。ほぼ朝食を平らげ、余裕で新聞に目を通している。
頭も良くて、気配りもできて完璧な兄貴。目標にするにはレベルが違うとなんとなく感じていた。
優しくされて、いらつく自分がいる。
「お兄ちゃんと同じ学校にするなら、模試の成績を上げなくちゃね」
小さな紙に印刷された数字。それが僕の全てであるかのようだ。
学校ごとの合格率。
合格圏内には手が届いていなかった。
味気なくなった食事を取る。腹を満たすためだけに。
ぱりっとしたトーストにバターを付けて、スクランブルエッグとベーコン、サラダ。
変わらない朝食。
変わった所があるとしたら、母さんの顔色が冴えないところかもしれない。
「柊也、勉強はかどってるの」
「まぁね…頑張ってるよ。もうすぐ期末試験だし」
頬張ったトーストがざらりと口の中でこすれる。
ホントは朝から言われたいことじゃない。
ただ僕の顔を見ると口をついて出てくるようで、心配してくれてるのがわかるし…特に話もなかったから、あいまいにやり過ごしていた。
頑張っているよ
それが、すべて結果に繋がるならどんなにいいだろう。
頑張っても敵わない相手がいることをおもい知っている。
「母さん、あんまり柊也にプレッシャーかけないでよ」
笑いながら兄貴が助け船を出す。ほぼ朝食を平らげ、余裕で新聞に目を通している。
頭も良くて、気配りもできて完璧な兄貴。目標にするにはレベルが違うとなんとなく感じていた。
優しくされて、いらつく自分がいる。
「お兄ちゃんと同じ学校にするなら、模試の成績を上げなくちゃね」
小さな紙に印刷された数字。それが僕の全てであるかのようだ。
学校ごとの合格率。
合格圏内には手が届いていなかった。
味気なくなった食事を取る。腹を満たすためだけに。