ふんわりシフォン -248ページ目

ゆらり

もどかしい

視線も言葉も

もどかしい

腕も



不安になったり
怖いのは



嫌われないかと
思うから

自信がないと
不安になって

踏み出す一歩が
出てこない



永遠の前に

一瞬でも
わたしを想ってほしい

一瞬を重ねていけると
信じさせてほしい



心は揺れる

信じたいから

月が満ちるまで 噴水 7

「声出してこうぜ」

「おう」

もう一度、こちらのボールから始まる。ロングパスの警戒からピッタリガードがついている。

短くパスを入れ、ドリブルで攻めあがる。

相手はパスカットが上手くて、味方へのパスも通らないことが多かった。

そのことがスコアにもあらわれていた。6点差。シュート3本分。



「ハルくん、頑張ってるね」

ちょうどハルにパスがまわり、ガードを抜くためにくるっと大きく回った。

「ほかに頑張ること無いから、いいの」

ふふっと風花が笑うのがわかった。

「こーゆーちはや、初めて見た」

「なにが」

「熱くなってる、ちはや」






そう。

何かを頑張るなんて、カッコ悪いとか思ったわけじゃない。

ただ、あたしにはそんな何かが見つからなかった。なんとなく生きてきて、毎日が楽しかったらいいなってくらい。

でも、楽しいってなんだろ。


ふざけてイタズラして、コンビニで新しいお菓子を買って…

なんとなく、そんな毎日で。

好きってことを突き詰めていったら、楽しくてたまらない毎日になるんだろうか。

今よりもっと、笑ったり泣いたりするんだろうか。



「よかった。試合が見れて」

「まだ終わってないし」

「でもね、よかったよ。ちはやとハルくんや渡辺くんの試合が見れて」

柵にくっついて覗きながら、そう思う。

「風花がいてよかったよ」

まだまとまらない自分の気持ち。感情だけの言葉だって聞いてくれる相手。



いつか、もっとちゃんとした考えが浮かんだら風花に話そう。

今は目の前の試合を見たい。




宮原や渡辺がどうするのか知りたい。

雨あがり

雨が降って

雨が降って

春の雨は恵みの雨

冬に枯れてしまって

しょんぼりしていた鉢から

緑の芽を呼び出した



この鉢には

春は来ないんじゃないかって


勝手に思っていたのに




気がつけば 緑

世話しなくちゃなんて

思いあがりかもしれない




自然のなかで

生きるものは

与えられた天の恵みで生きている




与えられた雨で

芽吹いていく

新しい緑が

すこやかに伸びていく