今日は、かなり久しぶりに本格的な休日の1日だった。

 

いつもなら、自分の仕事休みに合わせて

兄様の面会やわんこの病院などの予定を詰めるので

ゆっくり1日休むということがなかった。

 

今週は火曜日に兄様の面談があって少し顔も見られて

下のわんこの病院も水曜日の公休に行っていたので

今日はホントに外出しなくていいお休みである。

 

早朝にわんこのお散歩をして、燃えるゴミを出して

あとは久しぶりにダラダラと過ごした。

 

スマホでゲームしたり、動画観たり

移動図書館の来る日だったので、借りた本を

パラパラめくったり。

 

今日はわっちがずっと家にいるので、

わんこたちも思い思いにくつろいでいる。

 

上のコは「ひとりになりたい」とばかりに

納戸や洗面所で寝ていたり

気が向くと「開けて」と勝手口の前に立つ。

わっちをホテルのドアボーイかなんかだと思っている。

 

下のコはわっちが腰を据えている台所から離れない。

「逃げられてなるものか」

というオーラ全開でわっちの気配に神経をそばだてながら

横になっているうちに、爆睡している。

はっ!と目を覚まして首をもたげ、わっちの姿を確認すると

バタン!

と音を立てて横になる。

 

そんなに音立てるほど一気に力抜いて

どっか痛くならないんか。

 

と思っている間に、

ぐぅ…ぐぐぅ~…

と高いびき再発動である。

 

上のコ、さっぱり寄って来てくれないなぁ。

うっとおしくなってるのかな。

ひとりでのんびりしたいのかなぁ。

もう15歳だもんな。

周りがうるさいの、ストレスなのかなぁ。

 

なんて思ってると、そっとやって来て

わっちが座ってる座布団のすみっこに

そっと、座る。

 

暑いから、そんな長時間ではないんだけど

そっと来て、そっとくっついて、

また、そっと居なくなる。

 

くうぅぅぅ……っ

 

愛いヤツめ‼

 

夜、寝るときにいつも

わっちの隣の枕に寝せて

顔をなでなでしながら、言って聞かせることがある。

 

「いい子だねぇ、いつもありがとね。

ずっと一緒に居てね、長生きしてね」

 

撫でられている間はされるがままに目を瞑っているくせに

わっちが寝る体勢になると「そっ」と布団から出て

ソファの上に行って寝る。

 

加齢で、周りがうっとおしくなってるのかな

そんなことを思いながらわっちも眠るが

朝になると、のそのそとやって来て

わっちが目を覚まさないと顔を舐めてくれる。

 

「起きて。勝手口開けて。ちっこしたい」

 

わっちも目がすぐ覚めればドアを開けてあげるが

たまに気が付くのが遅れると

 

「…起きないのかぁ。しょうがないな」

 

と言った具合に、ちゃんと部屋のトイレで用を足してくれる。

 

その頃には何とかわっちも体を起こしているので

寝起きの朝イチで

 

「ちゃんとシーツにちっこしたの!

偉いねーーー‼」

 

と褒め称えると、耳をペッタンコにしてフルフルと

尻尾も身体もふるわせて

「出来た!出来たよ‼」

と全身で言ってくれる。

 

上のわんこは、何となく下のわんこにいろんなことを

「譲る」傾向がある。

そういうのを見ると、毒母がわんこたちを

どう扱って来たのかが垣間見える。

 

わっちはとにかく、先住である上のわんこを優先してきた。

優先というと語弊があるかもしれない。

常にふたりに同じことを同じようにしてきたが、

絶対的なルールとして「上のコを先に」を徹底してきた。

 

オヤツのひとくちめは上のコ、次が下のコ

お散歩のリードをつけるのも先に上のコ、それから下のコ

悪い話で言えば

動物病院での予防接種も上のコが先だ。

 

だから下のコも、上のコがオヤツをもらえば

次は自分の番だと、信じて疑わない。

 

言葉がある程度しか通じない分、

安定したルーティンはわんこたちの安心感にも繋がるんだな、と

わっち自身も学習した。

 

だが、わっちももうこれから先、

新しく家族を迎える勇気はない。

齢50ともなり繋ぐ先もないのだから

無責任に命を預かるわけにはいかない。

 

毒母の衝動で迎えたこのふたりにだって、

何ら責任があるわけではない。

だが、確かに生きている。

 

ふたりとも性格は真逆だが、それぞれに今は

それぞれの思いでわっちを信頼してくれている。

 

このふたりの命を請け負った毒母は

透析断固拒否、というワガママを全うして

全部わっちに丸投げしてラクになりやがったが

だからと言ってこのコたちに何の責任があるわけではない。

 

このふたりが、本当に最期に目を閉じるとき

「真帆ちゃん、ありがとね」

って思ってくれたら、本望だ。

 

そうあるように、わっちはがんばるぞ。