毒母がまだピンピンしていて、わっちに

「アンタは動物を飼う資格がない」だのと罵りながら

わんこの散歩をしていた頃。

 

わんこたちはわっちが見ていてもわかるほど

散歩に行きたがらなかった。

散歩のリードを出そうものなら、テーブルの下に隠れて出て来ない。

 

毒母は毎回ブチ切れ気味でギャンギャン喚いていたが

今のわっちなら言える。

 

「あんたの方がおかしくないか?」

と。

 

当時は「まぁいわゆる愛玩犬だし、散歩とか行かなくても

苦にならないタイプのコなんだろうか」と

ある程度は容認しつつ、気にはしていたのだが。

 

それが、今はどうだ。

 

時間に厳しく、9時半になると必ず上のわんこが

「ねぇ!時間だよ‼」

とばかりに、わっちの視界に無理やりにでも入ってきて

アピールする。

わかっていても、見ないフリをしていると

「時間なんですけども!聞いてますか⁉」

と、グズグズブツブツと文句を言い始め、

それでも知らないフリをしていると

「聞け!話を!こっち向けっ‼」

とばかりに、今度はギャッフンギャッフン吠えながら

わっちを掘る。

 

掘るんですよ。

土かなんかぐらいの勢いで、わっちを掘る。

これが、本気で掘ってるから結構、痛ぇ。

 

面白半分で焦らしたあと、

「っしゃ!行くよっ‼」

と声を掛けたら、玄関まで猛ダッシュ。

ダッシュして帰ってきて、

リードとお散歩バッグを持ったわっちを確認して、

再度、玄関へダッシュ。

散歩の前からそんなにダッシュしてて疲れないのか。

もう結構な御歳だというのに。

 

あまりにも恒例になっていてすっかり忘れていたが

あんたたち、毒母と散歩に行ってた頃って

そんなに積極的じゃなかったよね。

リード付けられるとき、

絶望に近い顔してたよね。

 

それが、わっちが行くようになってからは

時間できっちり散歩の要求してくるし

リードだって、ちゃんと足を上げて付けやすいように

協力してくれてる。

 

どういうこと??

 

あれほど「わんこファースト」の意義を

イヤミたっぷりにわっちに説いていた毒母の散歩を

徹底的に拒絶しまくっていたうちのコたちが

今はわっちにお散歩の要求をしてくる。

 

うん…

単純に、嬉しい。

 

わっちの接し方が、多分、心地よいのだろう。

今も、わっちの足元で、思い思いに寛いでいる。

 

言葉は通じないが、気持ちは通じているんだろう。

わっちなりに、わんこたちを大事に思っているのが。