ブラックカード問題は収束したのか? | 中国でソーシャルゲームを配信してる日本人のブログ

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2011年11月18日の記事で古め。

(脱獄jailbreakして無料アプリや非公式アプリをDLする中国人)
iPhoneなどのiOS機器にしても、中国では「脱獄」、すなわちアップルのかけた制限を回避してiTunes Store以外からアプリをインストールしている人が多い。有料アプリの海賊版紹介サイトも多く、人気ゲームも全部タダでインストールしている

(脱獄しても不便がある)
(1)
もっとも「脱獄」にもそれなりの不便がある。第一に新しいバージョンのiOSが出ると、新しいツールが出回るまで「脱獄」ができない。そのため最新のOSをすぐに楽しむか、それとも古いOSのまま「脱獄」を優先させるか、どちらかを選ばなければならないということ。

(2)
第二にアプリそのものは海賊版を入れられても、ネットゲームの有料アイテムなどはアップルの決済システムを通じて、正規の方式で購入しなければならないという点だ。そこで使われているのが「ハッキングされたアカウント」「ブラックカード」を使う方法だ。「ハッキングされたアカウント」とは読んで字の如く、他人様のクレジットカードでアプリを購入するという手法。流出したアカウントがネットショップで売買されており、口座の持ち主が不正利用に気づくまでにがすがすと買い物する。

どれほどの数のアカウントが盗難されたかについてはアップルが公式の統計を出していないので不明だが、最近では対策が進んだせいか※1、「ブラックカード」(黑卡)問題のほうがむしろ話題となっていた。

(ブラックカード問題)
「ブラックカード」とは、未返済などの理由で凍結されたクレジットカードのこと。このカード情報を使って、iTunesでお買い物が出来ちゃうという裏技である。凍結クレジットカードを登録しても、ひとまずはiTunesでお買い物ができてしまうのだ。

iOSアプリ開発者は「おお、俺のアプリが、有料アドオンがバカ売れしている!ばんざーい」と喜んでいたところで、後になってからアップルに「すまん。みんなブラックカードの買い物だったから。売り上げはゼロ。もちろんあなたにお渡しできるお金もゼロ」と宣告されてがっくりするケースが続発。「こんなんじゃまじめに開発しても意味ないッス」と大変な問題になっていた。

ブラックカードの利用率は次第に上昇する傾向にあり、2011年9月時点ではあるゲーム会社が販売した課金アプリ、アドオンの売り上げのうち、80%が「ブラックカード」利用だったという。すなわち売り上げの80%が消失してしまったわけだ。

■アップルの厳しい対策
というわけで、ついにアップルも「ブラックカード」対策を導入した。iTunesアカウントに登録された名前と一致する正規のクレジットカードを登録していないアカウントについては、無料アプリも有料アプリも一律ダウンロード禁止※2という厳しい処分を科した。さらに無料アプリのダウンロードについても、とりあえず1ドルを徴収。後で返金するという仕組みを取り入れ、無効なクレジットカードが登録されないようにするシステムを整えた。

中国国産クレジットカード・銀聯はiTunesで利用できない。VISA、マスターカード、アメックスのどれかを持っていなければ、iTunesの決済は利用できないということで、今回の対策は大混乱を呼んでいる。アップルのサポートスタッフもこの情報を正確に知らなかったようで、「アプリをダウンロードできない?あー、サーバーの故障じゃないっすかね?」と適当に返答したケースもあったという。

中国本土ユーザーの相当数を切り捨てる強硬策を導入したアップル。ユーザーの怒りは相当なものと予想されるが、頑固一徹親父の気風で知られるアップルのこと。批判をはねのけて今回の措置を継続させる可能性は十分にありうる。一方で相当数のユーザーはiTunesが使えなくなってしまうわけで、アップル人気に影をさす可能性は十分に考えられる。

その矢先、銀行口座があればアプリ購入が可能となる救済策が用意されていたことが明らかとなった。「ブラックカード対策のために、正規ユーザーも大虐殺!?」と注目されていた今回の問題だが、アップルはちゃんと救済策を用意していた。

18日未明より、銀行口座からiTunesアカウントに振込ができるシステムが運用されている。主要20銀行の口座に対応している。まず50元(約600円)、100元(約1200円)、300元(約3600円)、500元(約6000円)単位でアカウントに現金をチャージ。その後、チャージされた金額の範囲内でアプリなどが購入できるという寸法だ。

■「iTunes Store 中国」、中国政府の軍門に下る
また、従来のiTunes Store 中国は値段が米ドル表記だったが、今回、人民元表記に改められた。中国ネット民の間ではボラれているんじゃね?と疑心暗鬼も広がっているようだが、現時点では為替レートを反映した値段になっているという。今後、人民元レート上昇が続けば、アップルのレートが改訂されるまで不利な状態が生じる可能性もあるだろうが……。

この人民元決済に関して興味深い指摘も寄せられている。第一に中国国産のクレカシステム・銀聯カードが決済手段から外されたこと。ある銀聯関係者によると、1年以上前からアップルとの交渉を続けていたというが、協議をまとめられなかったという。果たして何がネックとなったのだろうか。

もう一つの問題は、中国の銀行と取引し、人民元決済を導入することで、iTunes Store 中国は中国政府の影響下に置かれたとの指摘だ。従来はiTunes Store 中国を名乗りながらも、中国政府及びその法律とは距離を置いた外国のサービスという位置づけだった。今後は言論検閲を筆頭にさまざまな規制が科される可能性もありそうだ。

それにしても、最初に銀行口座振り込み制度を用意しますとアナウンスしてくれていれば、これほどの騒ぎとならなかったはず。IT企業らしいゴーイング・マイウェイと言ってしまえばそれまでなのだが、なんとかならなかったのだろうか。

【上記はほぼ転記 出典は以下】
アップル、中国ユーザーを切り捨て?!有料アプリがタダになる「ブラックカード」対策導入
2011年11月18日
http://kinbricksnow.com/archives/51756584.html
アップルは人民元の軍門に下ったのか?中国市場に独自サービス導入―中国
http://kinbricksnow.com/archives/51756919.html
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(1)iTunesアカウントの盗難は対策が進んだせいで減少していると書いているが、どういうことだろうか。これはハッキングというよりフィッシング的なやり方でアカウントのログイン情報などを盗んでいたものが、消費者がフィッシングにかからなくなったという解釈でいいのだろうか。

(2)「iTunesアカウントに登録された名前と一致する正規のクレジットカードを登録していないアカウントについては、無料アプリも有料アプリも一律ダウンロード禁止した」とのことだが、クレジットカード情報を盗んだ奴は、その持ち主の名前でiTunesアカウント作れば、ブラックカード利用できてしまうだろう。もし売買されていたクレジットカード情報に持ち主の名前が含まれていれば、それを使って新規iTunesアカウントを作れば不正購入できてしまうと思うが。