Hoolai Games 代表取締役社長 兼 エグゼクティブディレクター 黄建氏「Android/iOSともに中国でモバイルゲームを普及させるには、かなりの障害がある」
まず海外のプロバイダや開発者は中国の現地事情つまり、ユーザーの好みや動向、商慣習、マネジメントをなかなか把握できていないことが挙げられる。
■Androidが普及
中国で最も普及しているのがAndroid端末である。中国のスマホの約半分はAndroid端末であり、黄氏によれば「1台のiPhoneの影に4台のAndroid端末がある」という。ちなみにiOSの現在のシェアは12%ほど。ソーシャルゲームのモバイル対応も、この2大プラットフォームに行えばいいはずだが、物事はそう単純には運ばない。
■嗜好の違い
「例えば、ユーザーが好むアイテム1つとっても、中国と日本のユーザーでははっきりと違いが出る。日本のユーザーは、きれいなアクセサリや洋服にお金を払うが、中国のユーザーはもっと現実的で勝てるためのアイテムを求める。牧場育成ゲームなら、作物を成長させるための肥料にお金を費やす」と黄氏。こういった感覚は現地でマネジメントを体験していない限り、身に付けることは難しい。
■機種ごとに適応の必要性
またAndroidについては、「機種ごとの適応性と課金の複雑性」を課題に挙げる。中国で普及している端末はローエンドなものが多く、特に、日本で普及しているものと比べると解像度はかなり低いので、そういった端末に合ったゲームが必要になる。
■課金の違い
また、中国のプラットフォーマーはAndroid端末に対して複雑な課金システムを取っており、これが普及を妨げる大きな障害となっている。「30以上ものAndroidアプリストアが乱立しており、そのすべてが独自の課金システムを採用している。加えてキャリア課金の手数料が他国に比べて非常に高い。そしてiOSユーザーと異なり、Androidユーザーは課金システムそのものに慣れていないというボトルネックがある」(黄氏)
■iOSの不正課金問題
黄氏は「プロバイダが中国でのプラットフォームとしてAndroidかiOSのどちらかを選ぶなら、現時点ではiOSの方を勧める」という。だが、iOSにもある意味、Android以上に厄介な“不正課金”という問題が存在する。黄氏は「中国でiOSの不正課金問題がどれだけ深刻化を知ったら、きっと日本のプロバイダはひどく驚くと思う」と語る。
これは国際的なクレジットカード犯罪グループがiTunesのアカウント情報を盗み、eBayなどのオークションサイトを通して別のユーザーに転売する仕組みが成立している事情に大きく起因する。盗まれたアカウントを落札したユーザーは、それを使ってアイテムを低価格で購入でき、アカウントを盗まれたユーザーはアップルに報告するので、ゲームの購入残高は抹消される。だが開発者やプロバイダは、この損害を回収できない。アップルは個人情報にひも付く支払い履歴を公開しないので、泣き寝入りするしかないのだ。黄氏によれば、開発者の月次収益全体の30~50%が、この被害に遭っているという。
■中国市場で成功の条件
最後に黄氏はまとめとして、中国のソーシャル/モバイル市場で成功するためには、以下の4つの条件がそろうことが必要だと語る。
(1)ライトユーザーを対象にした分かりやすいデザイン
(2)中国に対する“微に入り細に入った”深い知識
(3)現地と組んだマーケティング/プロモーション
(4)販路の確立とプラットフォームの選定
「中国のソーシャルゲームは急速に伸びている市場だ。そして、確実にモバイルに向かっている。さまざまな課題はあるが、その流れは止まらない」(黄氏)という。グローバル化を目指す国内プロバイダが、この好機をとらえるには、結局“現地をよく知る”というごく当たり前の原則を徹底することに尽きるようだ。
【上記はほぼ転記 出典は以下】
ここがヘンだよ日本のソーシャルゲームと世界進出
http://www.atmarkit.co.jp/fsmart/articles/socialgame_event04/02.html