前回、妊娠中の抗菌目薬の使用についてまとめました。
本日は、ウイルス性の結膜炎に対する市販の抗菌目薬の効果についてまとめます。
結膜炎の治療イコール抗菌目薬のイメージがあるかもしれませんが、
結膜炎にも種類があります。
・アレルギー性結膜炎
・細菌性結膜炎
・ウイルス性結膜炎
アレルギー性結膜炎とは、
その名の通り、花粉やハウスダストなどによって引き起こされるアレルギーによっておこる結膜炎です。
基本的には両目に症状があります。
アレルギー性結膜炎には、アレルギー用の目薬で対応します。
細菌性結膜炎は、
瞼が腫れたり充血したり、目やに(ねばねばした黄色や緑色の目やに)が多く出るのが特徴です。
細菌性結膜炎は感染力が弱いので、両目とも結膜炎になる可能性は少ないですが、抵抗力の落ちている人はこの限りではありません。
細菌性結膜炎は、市販の抗菌目薬で治療できます。
ウイルス性結膜炎は、
瞼が腫れたり充血したり、さらっとした涙が多く出ることが特徴です。
光に過敏になることも特徴です。
はやり目や、プール熱もウイルス性結膜炎の一種です。
非常に感染力が高く、片目だけ症状があったとしてもすぐ隣の目に移ってしまうことが多いです。
そして、本題ですが、
市販の抗菌目薬はウイルス性結膜炎には効果がありません
ウイルス性結膜炎が疑われる場合には、すぐに病院を受診してください
以上、3種類の結膜炎の対処法についてまとめましたが、
店頭でお客様に聞かれて一番困るのは、
結膜炎なのかどうか、またどの種類の結膜炎か聞かれた時ではないでしょうか?
私たち薬剤師や、登録販売者は医師ではないので
お客さんの症状から病名を診断することはできません。
しかし、ほとんどのお客さんは、
自分の症状を説明し、それに合った薬はなんですか?と聞いてくるので、
私たちもある程度判断しなければいけません。
これらの判断は難しいですが、
一般的に症状の強さは、
アレルギー性結膜炎<細菌性結膜炎<ウイルス性結膜炎
とされています。
私の場合、
両目に症状があり、花粉の季節や何かアレルゲンに身に覚えがあって、比較的症状が緩やかな方にはアレルギー用目薬をオススメし、
片目に症状があり、ねばっとした目やにや充血がわりとあるが症状がひどすぎない場合には抗菌目薬をオススメしてます。(もちろん、抗菌目薬を数日使用しても症状が改善しない場合は眼科を受診するようにお伝えします。)
そして、症状がひどい場合(ひどい症状の方は初めから眼科を受診されるので、めったに来ないですが)は、眼科を受診するようにお伝えしています。
本日は以上です(*^o^*)