ワタクシメは根っからの妄想族でして
学校の授業中はほぼ妄想タイムでした。




小学生の頃はナウシカの
大親友という設定の妄想が
とってもとってもお気に入りでした。




私専用のメーヴェに乗って
ナウシカと一緒に谷を探索したり
森の中で一緒におやつを食べたり
色々なお喋りを楽しみました。




魔女のキキの親友でもあるので
違う街から修行に来た魔女同士で
お互いに一人暮らしを楽しみながら
一緒に楽しく修行しました。




途中3次元でもホウキで飛べると
強く思い込み実際に練習に励んでいた
という悲しき事実まであります。




勉強が全く出来なかったのは
当たり前過ぎます。




思春期にはハリウッドスターとの
大恋愛なども楽しみました。




なのでハリウッドスターには
元恋人が沢山います。
(文字にすると多少のムナシサが。。)




授業中も登下校中も
家に帰ってからも寝る前も
常に妄想中でした。




辛いことがあった時に
それを忘れる為に妄想で
作りあげた世界に~と言ったら
聞こえは少し良くなる様な
気はいたしますが。




けっしてそういった領域
などではなく。



趣味とかの分野でもなく。



ワタクシメにとって妄想は
呼吸をする、排泄するなどの領域と
全くおんなじでした。




私は妄想のプロだと自覚しています。





少し前までスピリチュアル系の
ワークショップなどに参加していた
時期がありまして。




そこで地球のコアに自分の
第2チャクラから光の柱をおろし
グラウディングを。。。と言われても
すんなりと簡単に出来ました。




自分のチャクラを細かく
見ていきましょうとか言われても
簡単に見ることが出来ます。



なんならチャクラの汚れまで
見えたりする。




中々見ることが出来ないとか
全く見えないとかで泣き出してしまう
真面目な参加者もいたというのに。




どんなこともマジで超簡単に
見ることが出来てしまう為に
想像か、創造か、視えているのか
完全なる妄想なのかすっかり
わからなくなる始末。




ワタクシメの場合にいたっては完全に
妄想だったんじゃないかって今は薄々
感じていたりもしています。



だって妄想のプロですから。



楽しかったので今となっては
どっちだって良いんですけどね。




近頃は歳を重ねたせいか
自身の恋愛系の妄想はメッキリ
しなくなりましたが。




日常生活のふとした瞬間や
偶然に見た光景で突如脳内妄想が
勝手に始まってしまうパターンが
ありまして。




数ヶ月に1度の間隔で
地域の町内清掃がありまして。
(今現在はほぼ中止ですが)



ご近所の皆さんと草刈りや
ゴミ拾いなどを一緒にするのですが。




近所の運送会社が並ぶエリアを
清掃中に何かプロマイド的な写真を
拾いました。




見た瞬間にあまりの強烈さに圧倒され
しばしその場に立ちすくみました。




それは完全に普通の人の写真を
明らか素人がラミネート加工したと
わかるモノだったのですが。




昭和臭のするアパートのお勝手を
バックに40代後半の女性が恥ずかし
そうに全裸で写っていました。




キッチンではなくお勝手としか
言えない流し台の前で両方の手で
なぜかお腹だけを隠して大事な所は全て
オープン・ザ・プライベート。




雰囲気から軽く十数年は前かなと
思われますが、あまりの生々しさに
ヌード写真を手に持ったまま突如
脳内妄想は始まってしまいました。





出稼ぎの長距離トラック運転手の
靖夫はこの地域に仕事でくる時は
必ず会いに行く女性がいる。




その女性がこの写真の
好美である。



出会いは近所のコンビニで
全くの偶然だった。



お互い目が合った瞬間から
何かがあると動物的な本能で
わかってしまったのだ。



~だいぶ中略~




ことの終わりに靖夫は
タバコを燻らしながら次はいつ
来られるのか、次はいつ好美を
抱けるのかわからない。




その寂しさを少しでもまぎらわす為に
好美の綺麗な裸体にレンズを向けた。

※靖夫はカメラが趣味です。




色褪せないように大切に
ラミネート加工して車の日除けに
挟んでおいたというのに。




それを近所の主婦の私が
持っているということは何かの
アクシデントで風に舞って
ここに飛ばされたに違いない。




そこまで妄想して
あっ!いっけねぇ!
ご近所の皆さんと清掃中だったよと
思い出しました。




その写真は完全に完全に
好美のプライベートです。



もしかしてもしかすると
靖夫が後で探しに来るかも
しれません。



ですが今はネット時代。
風で飛ばされた好美のプライベートが
誰の目に触れるかわからない。




偶然に手に取ったワタクシメには
好美のプライバシーを守る義務が
あります。




誰かに見られない様にと
ゴミ袋のゴミの真ん中に入れて
ちゃんと見えない様に処理しました。




今回は衝撃の裸体写真だったので
官能小説風ではありましたが毎回
妄想がエロスなワケではないのですが。
本当ですよ!



私は妄想の変態で間違いないと
思っています。



いや、ただの変態かもしれません。





そんな妄想の変態でもあり
妄想のプロ中のプロのワタクシメですが
なんとその得意の妄想で母上を
怒らせたことがあるのです。




一緒に母上とシャンソンを
聴きに行っていた頃の話です。




切ない恋の歌詞が多いのが
シャンソンなのですが。




その歌の中にこんな内容の
歌詞がありまして。




ある日偶然に昔の恋人に
バッタリと会いました。




お元気でしたか?
あれからどうしていたの?
という世間話から始まって
あら?あそこにいる人が奥様なのね。
可愛い奥様ね。
少し私に似ているかしら?
なんてことまで伝えちゃって
からの笑顔で別れを告げる。




歌の主人公の女性は実は
今でもその男性が好きだった。。。
もしくは「まだ愛していたのね、私」と
気がついた?


そんな切ない(?)歌なのですが。




ごめんなさい。
ワタクシメはけっしてシャンソンを
ディスっているのではなくてイマイチ
理解が出来んのですよ。




妄想では元恋人が沢山いるのですが
3次元では元恋人が1人もいないので
理解出来ないのかもしれません。




歌を聴きながら自然に
その情景が浮かんでくるのが
シャンソンの醍醐味でもあるのですが。




母上はウットリしながら
あの歌は素敵な歌ねと呟きました。




季節は秋。。。
枯れ葉が舞うパリのオシャレな
街角で。。。と母上は脳内情景を
話し始めました。




それを聞いてびっくりしました。
おんなじ歌を聴いても脳内情景は
人によって全く違うのだと。





私の情景は何と近所の
スーパー内だったのです。




スーパーでお会計を済ませて
買った品物を手際よく袋詰めして
さて帰りますかと出口に歩き出した
ところでバッタリと元恋人に会います。




歌の主人公は買い物袋を
持ったまま、元恋人の男性は
買い物中の奥さんを迎えに
スーパーに向かって歩いている
ところでした。



ちなみに奥さんは精肉コーナーで
今夜の献立の豚肉のパッケージを
お手にとっているところでした。




それを聞いて母上は
目を丸くして呆れ返って
静かに怒り出しました。




あまりにも想像力が無さすぎると
もうシャンソンを一緒に聴きに
来たくないとまで言われました。




ちょっと待ってくれ!
確かにシャンソンを聴いてるのに
パリの街角を思い浮かべなかった
ことだけは謝るぜ。



しかしなっ!
このワタクシメは物心ついた
時から常に妄想していた妄想族ゾ!




格が違うこのワタクシメに
想像力がないとは言わせねぇよ!と
柔らかく反論はしてみましたが。




母上はこんなにも素敵な
シャンソンを聴いているのに
そんなツマラナイ想像しか
出来ないなんてとガッカリして
大変にショックを受けて
いらっしゃるご様子でした。




ワタクシメはいつも
どんな時も母上をガッカリ
させてしまうのが得意です。




次に聴きに行った時は
今回はパリの港が浮かんだよと
言ったら、母上が今日は私も
港が浮かんだのよと喜んでいました。




母上が喜ぶ話し方も
ちゃんと身についてもいます。




本当に大きな大きな客船の上を
カモメが飛び交う港が浮かんだんですよ。



ちゃんとオシャレなパリの街
という設定で歌を聴きながら
妄想いたしましたので。




ワタクシメは根っからの変態妄想族。

そんなの朝飯前なんですよ!













夏にはネモフィラが咲いていた丘に
コスモスや沢山のお花となんとあの
【どこでもドア】がありました。







ピンクのドアの向こうは
サンセットの光が眩しくて
先が見えないほどでした。






最後まで読んで下さり
ありがとうございましたメロンパン