私の初めてのパチンコ屋さんは
確か4才くらいだったと思います。



記憶にあるのは、台に座って無心に
打っている父親の姿。



それがつまらなくて、店内を
うろうろと歩きます。



すると休憩所のテーブルに
カップヌードルが置いてあった。



そのカップヌードルから湯気が
出ているのがとても不思議に見えて
近づいて手を伸ばした途端。。。



カップヌードルの持ち主のおじさんが
現れて、「しっ、しっ」と手で私を
追い払いながら睨みつけた。



それがとっても怖くて、その時の
休憩所の壁紙が白樺の木の柄だった
事まで鮮明に覚えています。



パチンコ屋さんはとっても
怖い場所だとインプットされていた。



なので夫に連れていかれるまでは
全く無縁の世界でした。



ところが、初めて台に座り
ビギナーズラックの当たりにより
一気にハマってしまうという。。。



あの時の父と同じにように
無表情で台を見つめるよになって
しまうという。。。



休みは夫婦でほぼパチンコ。
夫が仕事が早く終わった時もパチンコ。



夫は残念なくらいに勝率が悪く
私はなぜか、ビギナーズラック後も
ほとんど当たる。



それに夫が嫉妬して私に当たる。



当たったお金は半分っこするんですよ。



なのに八つ当たり。



こっちも腹が立って
八つ当たりからの大ゲンカ。



薄々気がついてはいるんです。
どうしようもない自分に。。。



でもパチンコ打ちたさがとまらない。



お互いにラブレスがとまらない。



謎のアンストッパブル。



ある日のパチンコからの帰り道
ジョギング中の男女が目に入りました。




その二人は偶然にも、私達夫婦と
同じ職場で働いていた同僚で
しかも同時期くらいに結婚した
夫婦でした。



一緒に並んで2人が笑いながら
爽やかにジョギングをしていた
光景が脳裏に焼きついた。



私だってずっとジムに通っていたのに。

いつしかジムに行く気力もなくなって
休みの日は、ほとんど外食。

その外食も夫が好きな食べ放題系を
一緒に食べる。


私も食べることが大好きです。



当然ブクブクとまた太りだし
今はパチンコからの帰り道。



珍しく私も負けて、夫も負けて
ストレスMAXでケンカ中の
もう、どうしようもない状態。



笑顔で爽やかにジョギング中の
2人がもう羨ましくて、羨ましくて
今の自分が惨めすぎて、悲しすぎて
心臓が痛くなった。



その日、お風呂の中で嗚咽。



私はハズレに引っかかったと。。。



涙が後から後から溢れてきてとまらない。
悲しくて、苦しくて、むなしくて、
自分が恥ずかしくて、どうしようもない。



誰にも強制されていないし、自分で
決めたハズの結婚なのに。。。



結婚してみたら、夫は急に
子供欲しがり屋さんになり
私はそんなに欲しくないんだと
今さらに気がつく。



パチンコで当たっても負けてもケンカ。
子供の事でもケンカ。



もうパチンコはやめようよ!って
何度も心の中の私が言うんです。



頑張って行かないようにしても。。。



マリンちゃんに会いたくなる。
緑の髪のサムにも会いたい。
魚群が見たいし、あのクジラッキーも
また見たい。。。



夫にパチンコに行きたいと私から
言う始末。。。



でも座っていると台のガラスごしに
光の加減で無表情の私と目が合うんです。



これ以上、私を惨めにしてどうするの?



心の中の私が訴えかけてくる。



そんな時に限って大当たりするんです。



それでまたパチンコに繰り出す日々。



その日は座ってすぐに当たって
換金したら10万円でした。



500円しか使ってないのに
それが10万円になった。



とってもとっても怖くなりました。



誰かが負けて悔しい思いをした分を
簡単に手に入れたかと思うと、自分が
何だか悪いことをしている気がした。



その日でパチンコを卒業しました。



だって楽しいなら良いけど
怖いってオカシイもの。



  夫にも
「あなたは勝率が悪い時点で
  パチンコ向いてないからやめなよ」と
  言いました。


また大ゲンカ。



気が付いたらベッドから出られず
また引きこもりになっていました。



それからしばらくして事故にあって
お腹に大きな傷が入って目覚めます。



そしてなぜかスピリチュアルに
興味がわきだす。


知りたさがとまらない。



謎のアンストッパブル再び。



そしてコッテコテのコッテコテに
スピリチュアルにどっぷり。



夫は、今度はスピリチュアルに
コッテコテになった妻をウンザリ
した目で見つめる。


「あのね、宇宙の法則ではね。。」と


夫にも知ってもらいたいと、なるべく
わかりやすく説明する。



「くだらねータワゴト
                   ばかり言いやがって。。。」と



夫は全く取り合ってくれない。



自分がコッテコテになっているなんて
思ってもいなかったんです。



しばらくすると、自分がコッテコテに
なっていることに気がつき、胸焼け
しはじめました。



エーテル体、思念体とかに、なんか
興味がなくなってきた。。。



アセンデッドマスターって
どのくらいいるの?



縄文時代についてもっと勉強
したほうが良いの?



トーラスとか、曼陀羅とか、
アセンションとか、アガペーとか
どこまで知れば、わかったことになるの?




まだあなたは本当の意味での
楽しさや幸せを感じてはいない。
なんて文章を見た日には。。。



えっ!今楽しく生きているけど
これはマヤカシなの?とか深く
考え過ぎてワケワカラン状態に
なったりしていた。



途中で気がつきます。
私なんで勉強しているんだろう。。。



勉強苦手だったじゃないですか。
中学の通知表は1と2しかなかった
じゃないですか。



私が理解出来るような領域じゃないって!



ちょっと途方にくれていました。



そしたら先月、突然に腸閉塞になって
入院しました。



点滴をぶら下げながら、窓からの
綺麗な景色をただ眺めていました。



すると突然不思議な感覚を感じたんです。



空、雲、山、鳥、太陽、畑、煙突
救急車、自転車に乗っている人、
病室、ベッド、天然水のペットボトル
美味しい病院食、看護師さん、主治医
毎日部屋の掃除をしてくれる女性、
患者さん、売店の店員さん、そして私。



全てが1つになった気がしたんです。



スピリチュアルではよく耳にする
言葉ですが、実際にマインドで
感じたのは生まれて初めてでした。



一瞬だけですが全てが溶けて
混ざりあっているかのような
不思議な感覚。



うまくその時の感覚を説明
出来ないんですけれど。



ただただ完璧で、全ては1つで
繋がっている。



全ての物も人の愛の手によって
作り出されている。



今履いているクロックスも
目の前の自販機も、手に持っている
ポカリスエットも。



全ては「愛」で繋がっている。



その瞬間に「あぁ。。。」と声が
もれてから、一瞬で「今、ここ」に
自分の心と体が繋がりました。



高揚感とでも言うのか、恍惚感とでも
言うのでしょうか。。。


的確な言葉がわかりません。



ものすごい幸福感と安心感に
包まれたんです。



また夜にはすっかりいつもの自分に
戻っているんですけれど。



でもあの時に病室で感じたあの
「今、ここ」の瞬間の感覚はたぶん
一生忘れないと思います。



あの一瞬で、ずっとずっと気がつかずに
抱え込んでいた不安や恐怖がお腹から
ブワァと飛び立ったんです。



エメラルド色の病院服を着て
点滴をぶら下げているこの私は
今も昔もどこも欠けてはいなかった。



だから、パチンカーの時の私達も
完璧だったと思います。



自分を棚上げで、全て夫のせいに
していた残念な自分もまた完璧でした。




今、ゆっくりと人生を味わっています。



丁寧に朝食を作って
2人でゆっくりと味わう。



「早起きブーちゃんいつまで
                                         続くかな(笑)」



夫がニヤニヤしながら笑います。



パチンコとゲーセンしか知らなかった
夫は花見とフラワーパークの楽しさに
目覚めました。



フラワーパークで買ってきた花や球根を
庭にせっせと植えています。





これは昨年のチューリップです。
夫は大雑把なんで球根は適当に植える(笑)



私は花粉症もあって、花見は苦手
なのですが、屋台のチョコバナナは
大好きです。



二人で一緒にどこかに出掛ける
ことがとっても楽しくなりました。




私がブログを打ったり本を読んだり
している、いつものテーブルの横で
コタツに入りながらYouTubeを観て
笑っている夫。



その瞬間、「幸せ」が私の心を
突き上げた。



あぁ、私が結婚生活で感じたかった
のはこの感覚よ。。。。



YouTubeを大音量で観ていて
チッと舌打ちしたくなる瞬間も
ありますが。。。



私は今でもスピリチュアルの世界は
好きです。



宗教には入ってはいませんが、神様
ご先祖様を昔から信じています。



それから大天使や守護天使が好きです。



人は生まれながらにして
1人1人に必ず専属の守護天使がいると
本で読んで以来、私は守護天使が
大好きになりました。



人によっては、守ってくれる存在が
亡くなった身内の人だったり、
龍だったりするのかなと思っています。



その世界が嫌いな人も、興味がない人も
全く信じてない人もいます。


全てが正解なんだと思ったんです。



その人がマインドで感じることは
全てが正解だと思うんです。



  ある人が、
「天使って本当は恐い存在なんですよ。
   天使のフリをすることがあるんですよ」
  と話はじめました。



「あぁ、マジでそういうの、もういいや」
  って思いました。



別に天使に人生を委ねているわけでも
宝くじを当てて貰おうとか思っている
わけでもないんですよ。



ただ、守護天使が好きなだけです。



「今日も1日よろしくね」とか
時々、心で話しかけているだけです。




聞いてもいないのに、わざわざ
怖がらせたり、不安にさせるなんて
どうかしてんの?って思うんです。



せっかくスピリチュアルな才能を
仕事にしているのなら。


自分が自分であることが
嬉しくなるような、
そして心がホッとするような言葉を
使って欲しいなって思うんです。



人はみんな特技と才能を必ず持って
生まれてきているのだそうです。



私の特技はなんだろう。
私に出来ることってなんだろう。



ここ最近、そんなことばかりで
頭がいっぱいいっぱいになっていました。




でも私は私にしかなれないし
ただの私でいれば良いんだと思います。



ご飯食べて、うんちして
呼吸ができて、心臓が動いている事が
奇跡なんだと気がつきました。



いつも側にいてくれる人に
「ありがとう」と言えるのも奇跡
なんだと気がつきました。



「それを忘れるなよ」と
  自分のマインドが呟きます。



でもすっかり忘れちゃってる時も
あるんです。



しょうがないよ。ノージンジャー。




また思い出せばいいんだって
思っています。









今は、芽が出てきたチューリップの横に
ミニ薔薇がいます。


先日行ったフラワーパークで
買ってきたミニ薔薇です。


夫が仕事に行く前に大きな体で
小さなミニ薔薇を植えてました(笑)







貴重な時間を使って読んでくださり
とっても嬉しいです。



ありがとうございました。



                                                        感謝