職安のパソコンの求人欄ともう1時間は
にらめっこをしていた。
私の脳内では…………
働きたい職場のコピーをとって
職員さんに紹介をしてもらうべく受付へ。
受付で職員さんを紹介してもらったら
後は職員さんが会社に電話をしてくれる。
そしたら、指定の日にちに会社に面接を
受けに行くだけ。
それで働けるか、働かしてもらえるかを
お互いが決めて、大丈夫だったら仕事が
出来る。
そんなシュミレーションが
何回も何回も繰り返されていた。
そんな事、シュミレーションする必要
なんか全くない。
イスから立てない自分を何とか応援して
何とか受付に行かせたかった。
だから、この動作を普通に出来る人が
私にはカリスマにしか見えなかった。
そのカリスマ達を見送りながら、
大したことないよ。
みんな普通にやってるじゃない。
面接に行ってみて、やっぱり無理だったら
やめて帰ってきてもいいんだよ‼
とりあえず今日は職員さんの所まで
行こうよ。
自分を必死で励ます。とにかく励ます。
このまま家に帰ってもまた同じ繰り返し
なんだよ!だから、頑張れ!
このクダリを何度やっただろう…………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして今日も無理だった。
車の中で深い深いため息。
責めても、落ち込んでも意味がない
のはわかっている。
良しとする!職安に1時間もいれたんだよ。
前は10分も無理だったじゃないか。
しょうがない。しょうがない。
一生懸命に励ます。
家に帰って、愛犬のチコと散歩。
毎日糖尿病の薬を飲ませてあげてる
けれど、すっかり痩せて小柄になって
しまった。
もう少しで死んじゃうとかじゃないよね………
何だか、チコの心配と自分の心配が
重なり、一気に不安が押し寄せた。
そんな時、チコは私の不安が理解して
いるかのように隣に来て体を私の体に
ピタッとくっ付けてくる。
「チコちゃんありがとね。今日も職安
に行けたよ。」
その頃はもう体重計にはのっていなかった。
64キロという数字を見たのが最後だった。
中々減らない体重を見てイライラするくらい
なら、乗るのをやめようと思った。
でも2年前は95キロあったんだから
中々頑張ったではないか。
別にビキニを着たくてダイエットを
していたわけではないんだし。
この頃の私の目的は【ダイエット】から、
とりあえず【仕事をする事】に変わっていた。
部屋で、当時バイブルだった江原啓之さん
の本を開く。
何回も何回も読み倒して読まなくても
内容はわかっているのにまた開く。
「天職」と「適職」の違いについて
また読みこむ。
「天職」は好きで好きでしょうがない事。
何の努力もストレスもなく出来る事。
「適職」はすごく好きってわけじゃない
けれど、わりかし得意な事。
江原さんの天職は歌を歌う事で、適職が
スピリチュアルカウンセラーだとあった。
私が大好きな事は映画を観ることだった。
得意なことは洗い片付けだった。
洗い物は無心で出来るし、どんなに
キッチンがごった返していてもストレス
なく洗い片付けが出来た。
キレイになった後の気持ち良さは
汚ければ汚ないほど増すのだ。
そうだ!洗い片付けの仕事を探そう!
次の日、職安で洗い物の仕事を探す。
学歴に高卒とあると途端に不安になった。
高校は卒業しているけれど、勉強が全く
出来なかった。
特に数学は絶望的。
しかもものすごくトロい(らしい)
自分では普通のつもりでも、周りから
「すっごいマイペースなんだね💡」と
よく言われた。
高卒じゃないと無理な仕事ってあるの?
あるとしたら私には無理だと恐怖に
震えた。
でも洗い場の仕事はほとんどが
年齢不問、学歴不問だった。
何だかホッとする。
しかも洗い片付け大好き。
でもマイペースだから、忙しい場所は
嫌だなと、急募をさける。
ある募集が目に入った。
職安からの帰り道で信号待ちをしていた
時にふと目に入ってきた結婚式場だった。
しかも、洗い場で年齢不問、学歴不問。
ここ良いんじゃない‼
頑張って紹介してもらおうよ‼
そうに考えたらものすごく緊張してきて
トイレに連続で2回も行った。
そしてついについについに受付へ。
受付のお姉さんは、私が6年ぶりの
仕事復帰に激しく緊張しているなんて
ことは知らない。
淡々と案内をしてくれた。
面接の紹介をしてもらう順番待ちの
時も緊張でまたトイレに行く。
そんなに水分とってないのに。
そんな私が落ち着かない様子をじっと
見ていた職員の女性が縁あって担当
してくれた。
緊張してガチガチになってる私の様子を
見て、ゆっくりと丁寧に説明してくれた。
そして無事面接の日が決まり職員さんに
挨拶をすると、ちょっと厳しめに言われた。
「面接当日はちゃんとトイレを済ませて
から行ってくださいね。」
イヤミだったらすぐにわかる。
ちょっと厳しめなトーンの中に、
私の様子から何かを察してくれて
「頑張っておいで!」というニュアンス
が含まれていた気がした。
何だか温かい気持ちになったのだ。
目には見えなくても伝わる愛ってある。
家に帰って、早速母に報告。
小学生が、良い点数をとったテストを
嬉しくて見せるあのテンションで(笑)
母はそんなに反応しないで、
「ちょうど良い距離で良いんじゃない。」
と言った。
面接の前日はいつものしなくてもよい
シュミレーションが繰り返された。
前の職場から6年も経っている。
履歴書を見てそこを聞かれたら
どうしようと不安が襲った。
でも正社員じゃなくて、パートだし
そんなの聞かれないか。
聞かれたらどうしよう。正直に答える?
そんなんであんまり夜は寝られなかった。
当日は張り切ってビシッとスーツを
着て出発。
奮い立たせる為に、弱気にならない為に
当時良く聴いていたエミネムを車の中で
聴きながら向かった。
外側でしか見ていなかった結婚式場は
やっぱり内装もゴージャスで素敵だった。
そして面接は思っていたよりも
ずっとずっと簡単だった。
ちょっと嬉しかったのは、洗い場では
なくてサービススタッフとして働き
ませんか?と言われたことだった。
自分はまだまだ太っていて、人前に
出られるとは思っていなかったから。
何だかちょっと、というかかなり
嬉しかったけど仕事復帰は得意な
洗い場にした。
来週から来て下さいとあっさり決まった。
何だか現実に思えなくてふわふわ
していた。
帰り際に豪華なロビーに飾られていた
素敵なウェディングドレスを眺めていた
カップルがいた。
楽しそうにニコニコしている恋人達を
見て私も心から嬉しかった。
結婚おめでとう❤
私ね、6年かかったけどやっとやっと
引きこもりから出て、ここで働くんだよ!!
嬉しくって思わず心の中で話しかけた。
自分は1度も恋人がいたことないのに、
幸せそうな恋人達を見ても全く妬みが
わいてこなかった。
私もとってもとっても幸せだったから。
確かこのくらいの梅雨の時期でした。
19歳で引きこもりになった私は
25歳になっていた。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
長い引きこもりダイエット記を読んで
いただきありがとうございました✨
良いねやフォロー、コメントも
ありがとうございます✨
とっても嬉しいです✨
私も時々は頑張って好きなブロガーさんに
コメント出来るのですが、元々シャイ(笑)
な為に、好きなブロガーさんにいつも
無言で良いね👍が精一杯なのです💡
でも毎日楽しく皆さんのブログを
読んでいます✨
これからもよろしくお願いします✨