喧争~悲しき力~ 5 | 言葉を極めたい 文矢達林のブログ

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「憎悪という檻」

自分の計画を知られた鵜界は、まず、生徒会をバラバラかつ、生徒に知られないように情報の隠蔽を始め、手始めに、会長は急病で倒れ、欠席という説明を残りのメンバーに話した。

「会長」
と準長は気が気ではなかったのを、全務が
「会長の理想が身を滅ぼした、全く、現実すらわからない人間は」
「全務、貴方が会長を擁護するのは珍しいですね、まさか、会長がいないのが不安ですか」と全務を挑発し、会長への忠誠を吐かせるように毒をかけた鵜界。
「鵜界、貴様」
と挑発に乗る全務を無視し、話を続ける鵜界。
「会長が不在の間、誰が会長の役割をこなすか、話し合いましょう」。

「私は、会長を尊敬しているので、辞退します」と準長の言葉に、鵜界が動いた。

「私も辞退します、何故なら、私は嫌われていて、それに、私が会長の代理をやれば、私を生徒会から追放する口実になる、そうですね、全務‼」

動揺を隠せない全務に、取締長は
「鵜界をそういう風に見ていたのか、全務‼」と怒号を出して批判するやり取りを冷めている目と、「つまらないなあ、他人のこういういさかいに理解出来ない」と心で言っていた鵜界は、次に入る。

「準長、貴方に最終判断を委ねます。指示を我々に下さい」
と言いつつ、「よし、これで大義名分は得た、後は選挙で自分好みに料理するだけだ」と内心そう考えながら動向を見ていると

「全務が鵜界さんに対して、いじめと同等の行為と、先日の15年史の偽装についての責任を取り、私達は、生徒会を自主解体し、新たに生徒会を決める選挙の開催を宣言致します」

な、何、まさか、そう来た。やはりな、会長の忠犬らしい。ぐ、準長、お前、私の裏を掻いた、おのれ。と準長のやり方に戸惑う鵜界は、次のカードを切らざるを得なかった。

そして、この会議後、生徒会は、教師陣と会議をし、15年史の隠蔽を公表することで荒れ、準長と創立者兼校長の集西有無とかなり揉め、この件の結論を伸ばし、新生徒会選挙は実施する決定事項のみだけ進んだ。

この噂は、楯山にも知れ、鵜界が独断で動いていることに裏切りを覚え、彼は、とある決心を心に秘めながら楯山の考えを傍観しつつ、自分の目指す道の実現だけを絞り、意志を固めたのだった。

続く