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Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

 

 

 

いつも、ありがとうございます(^-^)ノあせる

 

え~、少しずつ映画を観ているのですが、なかなかそれをブログで書いておく気持ちがわいてこず…あせる

そうかと言ってこのまま何も書かないのもイヤなので変に焦ってたんですが…あせる

何ごともそーですが、やっときたいことを一個ずつ順に片付けて行くしかなさそうです。

 

記事も更新できてませんが、コメントのお返事も遅くなっていて、本当にすんません…あせる

 

 

 

 

 

 

ところで前回の記事で書かせてもらいましたが、私が興味を惹かれたベトナムのお祭りレスリング…ベトナムでは、レスリングは北部のほとんどの州において伝統的な民間競技だそうです。

ベトナム中部の古都フエでも行われてるそうで、日本語での解説がありました。

 

ベトナム伝統レスリングの祭礼。

 

で、どの村のお祭りかはわかりませんが、おそらくいろいろな村々のものでしょうけど、YouTubeには動画がホント大量にあるんですよ。

ザッと見てて気づいたんですけど、同じ試合を別の角度から撮影したものもあり、そりゃ動画の数も増えるわ~って感じですね。

どうも、この1年くらいで動画を撮影してはYouTubeで公開するのが流行ってるみたいな雰囲気…。

 

で、私が何に惹かれたかって出場していた女性たちの表情や物腰ではないかと思う。

照れて恥ずかしがるでもなく、ごく自然に、ごく当たり前に、出場して勝っても負けても相互くずさず、感情をあまり表に出さない…そこが何か素敵に思いましたよ。

イメージとしてはみんながエメリヤーエンコ・ヒョードルって感じ。

 

エメリヤーエンコ・ヒョードルって格闘技に詳しくない方はご存知ないかもしれないけど、15年くらい前、ホントに誰かが勝てるのかってくらい必ずや勝ってばかりだった総合格闘技(=Mixed Martial Arts)の選手ですよ。

ま、負ける日が来たんですけどね、最終的に。

 

そのヒョードルさんが勝っても、飛び上がって喜んだり、ワーワー騒いだりする人ではなく、「ドモ、今日も勝てました」ってくらいの感じで表情の変わらない人だったんですね。

 

そういえば総合格闘技では伝説の人物であるヒクソン・グレイシーも感情が揺れない人でした。

冷静さって強さの秘訣かもしれません。

 

ベトナムの女性レスラーたちも同様に、勝っても表情を変えず、負けても悔しさを見せたりしないのが、いいなあと思ってね、

そこ、見習いたいなと思いました。

何かあっても表情に出さないのも美徳だなあ、と。

 

スポーツはもちろん得点や勝利ごとに歓喜を表現するのも魅力ですが、勝敗の結果がどうあれ、常にその結果を受け入れ、顔色を変えないのもかっこいいと思いますね。

 

彼女たちも無理やりやらされて戦わされてるわけではないと思うけど、おそらく伝統の民族レスリングに出場することそのもので人々から賞賛を得るのではないかな。

ベトナムでは伝統として、そういう誇りのあり方が定着してきたのではないかと思いました。

 

もちろん動画では男性の選手も戦ってますし(ベテランでしょう、かなり年配の方々も出られてます)、男性 VS 女性の試合もあり、小学生くらいの男子と女子の試合までありましたが、その男子が腕にタトゥーを入れていたのがちょっと驚き。

ベトナムではタトゥーは一般的なものなのかもしれない。

 

そういったわけでベトナムという国をもっと見たくなりましたね。

 

で、ベトナム語の動画を見てたら、なんと日本の「口裂け女」も話題になってて笑いました。

昭和時代の恐怖デマである「口裂け女」が遠くベトナムの国まで伝わってるだなんて…面白いもんが知られてるんですね~。

どうも映画が公開されたらしいんですけど、ベトナム語では「người phụ nữ bị rách miệng」…ウィキペディアの項目までありました~(≧∇≦)あせる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍三と七人の子分たち

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本題の映画の感想ですが、先月の27日、北野武監督の17作目の作品、2015年の『龍三と七人の子分たち』を観ました…カチンコ

 

公開当時の私の気持ちとしては、何となく劇場では観たいと思えなかった作品ですが、真面目な話、私はやっぱり北野武監督の映画が好きなのですね。

だからずっと気になっていました。

 

元ヤクザの親分さんだった龍三はヤクザを廃業してから息子夫婦の住まいに厄介になっていて、それでもちょっと威張り気味で朝から奇声をあげつつ竹刀など振ってみてたんですが、実のところ息子からしたらとんだ厄介者。

息子夫婦と孫の留守に電話を受けたら、それが典型的なオレオレ詐欺だったけど、龍三は素直に引っかかり、家にあった金目のものを集めて待ち合わせ場所に行ってしまうヤバさでしたが、ヤクザなりの徹底したルールが幸いして知らないうちに撃退。

 

そんな感じで居場所のない元ヤクザのおじいちゃんたちが集まってかつての組を再結成、そして現代のトレンドに乗った悪質な犯罪者集団とのドタバタした抗争に発展していくのでした…って話ですか。

 

まずコメディとして笑えましてね…これは北野監督の作品の中でもかなりいい映画だと思いながら観ました。

私に「合う」映画だったようで、面白かったですね。

 

ちょうど2000年代の韓国のコメディ映画と通じるような味があって、そのあたり好きな理由だと思います。

 

いや、だってね、オレオレ詐欺が題材ですけど、そんなにオレオレ詐欺がどうこうって感じの映画でもなくって…こういったら批判的に聞こえるかもですが、この映画、「別に撮らなくてもいいような映画」だと思うんですよ。

なんか思いつきの行き当たりばったりみたいな感じで…そういう杜撰なだらしなさみたいなルーズなノリが魅力なんじゃないですか。

世界のキタノなのにギャグ漫画みたいな映画で。

 

北野監督の映画はそういう社会派みたいな作品て、初監督作の『その男、凶暴につき』(1989年)や『キッズ・リターン』(1996年)には少しはあったかもしれないけど、そういう作風じゃないんじゃないですか。

いや違ったら申し訳ないんですがあせる

そこまでリアルな社会を映すような映画ってないでしょ。

 

『龍三と七人の子分たち』を観ていて、ずっと北野監督の作家性を感じていましたね。

ああ、北野監督の映画を観ているなあ、と。

 

これはもうたけしさんの映画だからでしょうね。

監督の作家性がこういう映画にできてしまうんじゃないですか。

それが凄いですよね。

観たらたけしさんの映画だと思いますし。

もうそれだけで観る価値があるというか、日本の映画の中でもやっぱり北野監督の映画は他にはない特別な映画なんじゃないかと思ってしまう。

 

『龍三と七人の子分たち』は楽しい映画でしたね。

北野監督の他の暴力映画、ヤクザ映画は怖かったり、悲しかったりしますけど、『龍三と七人の子分たち』はそういうんじゃなかったです。

 

ただ、龍三たち、再結成された一龍会の人たちが老い先短い分、そう暴走されても心配なんですけどね…映画の味わいとしてポール・マザースキー監督の『ハリーとトント』(1974年)みたいな枯れ感とか、侘しさみたいなのは感じられなくって、やたら騒々しい、割と元気なおじいちゃんのアホなコメディなので…北野監督はそこまで老いの切実が胸に迫るような映画にはしなくって、元気にコメディにしてはると思うんですわ。

 

いや、泣ける流れにも行けそうなんですがね~、実際、哀しいことも起こるんですけど…ぜ~んぜん泣けない!!

だから北野監督自身、もう若くはないんだけど、これは老いを笑い飛ばしてしまう強がりみたいな映画なのかなあ、と思ってしまった。

 

クリント・イーストウッドの『グラン・トリノ』(2008年)なんか(確かにコメディな味わいもありつつ)もしかしてイーストウッドの遺作かって感じで死の美学、哀しみがあってそれがめちゃくちゃかっこよかったし泣けたんだけど、『龍三と七人の子分たち』は違う。

そこが北野武監督なんだろうし、そういった老いがテーマの作品のいかにも感動な映画にしないところが、監督の作家性だとしか思えない。

だって私だって、泣ける『龍三と七人の子分たち』を想像しましたからね~。

 

韓国映画の『ミス・ギャングスター』(2010年)も銀行強盗のせいで計画していたハワイ旅行のお金を奪われて、それを取り返すために今度は自分たちが銀行強盗するおばあちゃん3人の映画ですが、コメディだけど泣けたもんな~。

※ 『ミス・ギャングスター』は2000年のドイツ映画『ヤンババ! ばばぁ強盗団がやって来る!』のリメイクです。

 

 

 

だから一龍会の組員たちが一般のカタギの人たちのために正義を行うとか、そのために死んで行くとかいう話だったら泣けるんですけどね、違うから。

なんか途中で一般の人たちを怒鳴りつけたりしてるから、何してんねんあせるって感じで…そう行くかみたいな困惑はありましたよね。

あれはもう、ヤクザの人はやっぱり迷惑な人ってことだろうか。

 

かつて社会の厄介者として白眼視されていたヤクザたちが、老いてカタギの人たちのため、社会のために命懸けで一肌脱いで正義を成すって話にしたら…どうだっただろうかと思うんですけど、天才・北野武がこうしたんだからもう、そう思うしかないでしょ。

 

なんでこうなったんだろ~はてなマークと思いつつ、これはこういう映画、と思いました。

 

 

キャストに関しては、藤竜也さん…ソン・ヘウン監督、ソル・ギョング主演の『力道山』(2004年)の「菅野会長」のその後だと思うと落ちぶれすぎですが、「菅野会長」とは違う龍三親分を見れて良かったです。

 

 

どの程度、納得されて龍三を演じられてるのかわかりませんけど、北野監督の映画に出るからにはもうまな板の上の鯉…いや、割り切って楽しんではったのかもしれません。

 

とにかく酷い扱いなのは中尾彬さん…汗

でも、あのブラックな笑い、好きですけどね~。

 

一番笑ったのは辰巳琢郎さん。

短い出番で最高の笑いですね。

 

あと、龍三の息子(勝村政信さん)の上司の人が、勉強しまっせ、引越しのサカイ~、ほんまかいなそうかいな♪の徳井優さんだったりして「あ」と思いましたね。

 

北野監督自身はビートたけしとして刑事さんを演じてはって、かなりかっこいい役柄でちょっと狡いと思いました。

映画の中のたけしさんはかっこいいですよね。

 

北野監督の映画、去年の秋に公開された『首』がついこの前まで公開されてたんですけど、結局、私は観に行かなくって…それはそれで後悔なんです。

 

で、北野監督の映画で私が観ていないのは『首』と『監督・ばんざい!』(2007年)ということになりました。

また観る日を楽しみにしてます。

 

『龍三と七人の子分たち』…そこまでどうこう語れるほどではなかったんですけど、観て良かったということを書いておきたかったです。

やっぱり北野武 ―― そう思いました。

北野監督にはもっと映画を撮ってほしいですね…!!

 

今日もおおきに、ありがとうさんでした…☆⌒(*^-゜)v

 

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記事を公開しましたあとで、中尾彬さんがご逝去されたことを報道で知りました。

 

謹んで中尾彬さんのご冥福をお祈り致します。

 


龍三と七人の子分たち


Ryûzô to 7 nin no kobun tachi
Ryuzo and the Seven Henchmen
류조와 일곱 앞잡이들
龙三和他的七人党

Ryuzo i siedmiu najemników

2015年製作/111分/G/日本

劇場公開日:2015年4月25日
配給:ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野

監督・脚本・編集 - 北野武
音楽 - 鈴木慶一
撮影 - 柳島克己
照明 - 高屋齋
美術 - 磯田典宏
録音 - 久連石由文
キャスティング - 吉川威史
助監督 - 稲葉博文
製作担当 - 里吉優也
衣装 - 黒澤和子
装飾 - 龍田哲児
メイク - 宮内三千代
編集 - 太田義則
記録 - 吉田久美子
整音 - 堀内戦治
音響効果 - 柴崎憲治
プロデューサー - 森昌行 吉田多喜男
ライン・プロデューサー - 小宮慎二 加倉井誠人
アソシエイト・プロデューサー - 川城和実 福田太一 二宮清隆
助成 - 文化庁文化芸術振興費補助金
製作 - 「龍三と七人の子分たち」製作委員会(バンダイビジュアル、ワーナー・ブラザース映画、東北新社、オフィス北野)

龍三 - 藤竜也
マサ - 近藤正臣
はばかりのモキチ - 中尾彬
早撃ちのマック - 品川徹
ステッキのイチゾウ - 樋浦勉
五寸釘のヒデ - 伊藤幸純
カミソリのタカ - 吉澤健
神風のヤス - 小野寺昭
西(京浜連合) - 安田顕
北条(京浜連合) - 矢島健一
徳永(京浜連合) - 下條アトム
龍平 - 勝村政信
キャバクラのママ - 萬田久子
村上(刑事) - ビートたけし
榊 - 辰巳琢郎
龍平の上司 - 徳井優
佐々木(京浜連合) - 川口力哉
田村(京浜連合) - 山崎樹範
松嶋(京浜連合) - 川野直輝
石垣(京浜連合) - 石塚康介
焼鳥屋の店長 - 芦川誠
刑事 - 國本鍾建
百合子 - 清水富美加
龍平の妻 - 池谷のぶえ
京浜連合組員 - 山口祥行
京浜連合組員 - 本宮泰風
康介 - 込江海翔
軽トラの運転手 - ガンビーノ小林
看護師 - 山本恵子
老人ホームの職員 - 北沢清子
焼鳥屋の店員 - ケンタエリザベス3世
オカマ - カトゥー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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5月に観た映画


1日 X-MEN:ファースト・ジェネレーション(2011年) X-メン(2000年)
4日 「超」怖い話A 闇の鴉(2004年) 着信アリ(2004年) 
6日 ゾンビタイガー 狂虎襲来(2022年) 震える家族(2022年)
8日 マイ・スイート・ハニー(2023年)
10日 リング(1998年) らせん(1998年)
18日 リング2(1999年)
19日 アラジン(2019年)

20日 リング0 バースデイ(2000年)

22日 モンスターハンター(2020年)

25日 シェイプ・オブ・ウォーター(2017年) バンデットQ(1981年)