軍鶏 Shamo
(C)2007 IZO HASHIMOTO / ART PORT INC. / PONY CANYON INC. All rights reserved
いつも読んでいただき、ありがとうごいます(^-^)ノ
一昨日15日、セガールさんの『沈黙の聖戦』(2003年)を観てからすぐ、次に『軍鶏 Shamo』という映画を観ました…![]()
アクション映画2連発です![]()
観た人を必ず魅了する名作『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』(2024年) ―― 私もそうでした…その監督ソイ・チェンの過去の監督作を観ておきたかったんですね。
『軍鶏 Shamo』はソイ・チェン監督の、2月にうちのブログで書かせてもらってる『ドッグ・バイト・ドッグ』の次の監督作です。
観たあとでいろいろ調べてみたんですが、『軍鶏 Shamo』は日本の漫画が原作です。
その漫画についても少し調べてみましが、この映画化の結果、原作者の方と漫画を描かれた方の間で軋轢が生じたようです。
もともと原作の橋本以蔵さんが映画化を想定されていたそうで、漫画とは別に映画化することになったんですが、原作者の方と漫画家の方が共同で作られた漫画を原作とする映画化の難しさがあったのかもしれません。
カテゴリーとしてうちのブログでは「香港映画」に分類していますが、映画は日本の漫画が原作で、日本の方も関わっておられる作品なので、日本と香港の合作映画ではないかと思います。
オリジナル音声・広東語のセリフで口にされる役名は聞き取れないんだけど、字幕では日本人の名前で、ほとんどは日本人のキャラクターなのですが、例外を除いてほぼ香港の俳優さんが演じてられるので、それが不自然な感じ…![]()
物語のさわりを書かせてもらいますね。
映画として暴力的だし、物語も陰惨なので、苦手な方はご注意ください。
有名私立高校に通う16歳の少年・成嶋亮(ショーン・ユー)は、両親、そして妹の夏美(ペイ・ペイ)と何不自由なく暮らしていましたが、両親を殺害し、少年院に送致される。
院では院長の佐伯(石橋凌)に目をつけられているだけでなく、同じ境遇の少年たちからの凄まじいリンチ、そしてレイプが待っていた。
藤吉公平(ジン・チャウ)という、どこか愛嬌のある少年だけがなぜか亮を気に入り、付きまとう。
夏美が面会に来たが、家とか貯金は全部親戚に取られて、高校に通えなくなり、変わり果てた姿になっていた。
夏美はお兄ちゃんのせいで風俗で働くことになったのだという。
「行き先は言わない。二度と顔を見たくないから」
他の少年たちからのいじめも続き、夏美のことで悲観した亮は自ら命を絶とうするが、一人の男がそれを寸前で止めた。
黒川健児(フランシス・ン)というその男は、自分も囚人のようなんですけど、空手の達人みたいで…院の少年たちに空手を教える役目のようです。
この映画のいいところ…黒川健児を演じるフランシス・ンさんがかっこよくって、しかも日本語吹き替えでは私の大好きな山路和弘さんが声を担当されている![]()
『軍鶏』は山路和弘さんの声で話すフランシス・ンさんのためだけでも日本語吹き替え音声で一度は観ておきたい映画。
黒川健児はなんと、空手の世界に生きつつ、三島由紀夫先生の思想に強く共感し、とうとう首相暗殺を企てた右翼空手家だった![]()
か、かっこいい…(≧∇≦)
亮は黒川の空手に魅せられ、黒川の指導のもと、頑張って練習に打ち込むようになる。
そして院で自分を攻撃する奴らをシメてしまうのだった。
「まるで軍鶏だな」
実は黒川は院長の佐伯から暗に、空手の稽古の中で成嶋亮を殺めることを頼まれていたが ―― 黒川はそうせず、生死の境にまで追い込み、亮に空手を教えることに終始した。
亮は院での地獄を耐え抜き、出所した(院長をどついてから)。
院から出た亮は、いきなりお金で女性の相手をするジゴロになっており、テレビで放送されているリーサル・ファイト(LF)という格闘技の番組を見ている。
LFのチャンピオンは菅原直人(魔裟斗)。
テレビに映る彼の笑顔をイヤな目で見つめる亮(もしやライバル視
)。
そして風俗街を彷徨いつつ、妹の夏美を思い出す亮。
いや、字で「夏美」て![]()
こういう強引な表現が困る![]()
風俗のお店で「夏美」という女性と出会うが人違いだった。
また即、しばいたりする亮だが、その女性、恵(アニー・リウ)は3年も妹を探しているという亮のことが気になるのだった。
そして空手で強くなった分、すぐに暴力を振るう荒んだ亮…。
香港でのロケだと思いますが、なんかすごい立派な建物が出てきます。
風俗街のすぐ近くにあるその建物は、リーサル・ファイトの会場でした。
入場料を払わずに会場に入ってる亮。
いろいろ語りだしたら大変なので省略ですが、リング上では魔裟斗さん演じる菅原直人がファイト中、そして会場の奥では亮が大ゲンカ中。
ブルース・リャンさん演じる望月謙介が登場。
ボコボコにされた亮はさらに、菅原直人にまたいで通られるのであった。
とにかく絶対にやられたらやり返す亮がまた暴れてる中で、山崎 龍一(ディラン・クォ)というかっこいい男に目をつけられ、彼の道場に連れて行かれる。
そこへ登場する望月謙介…彼は番龍会の代表なのですが、山崎龍一は新番龍会の館長で…道場の派閥争いで険悪なようです。
そのあたり、いろいろ話も広がりそうですが、映画ではよくわからないうちにフェイドアウト![]()
多分、原作の漫画ではそういう物語もあったんでしょうけど、映画では駆け足過ぎてよくわからない。
ともかく山崎館長は悪の実力者・望月謙介に敗れる。
番龍会の代表・望月謙介はリーサル・ファイトの創始者であり、どこへ行っても親殺しだと罵られる亮に、リーサル・ファイトに出場させて汚名返上させてやると提案する。
そして亮は早々と恵と惹かれ合っていく。
美術が…手描きでしょぼいなあ![]()
番龍会の本部の施設でしょうか…なかなかすごい所。
望月謙介は腹黒い思惑があって、亮をリーサル・ファイトに出場させることにしたのでした。
そんなことも知らない亮と、彼のただ一人の友達・藤吉公平はLF出場を喜び、試合に備えて練習。
そこへ刑務所にいるはずの黒川健児が登場。
誰がこの椅子とかお酒とか用意しまんねん![]()
で、別にそこまで乗り気ではないような感じで、専門家でないとわからないような難しい格闘技の理論を亮に授けようとするのだった。
そしてついにリーサル・ファイトの試合に出ることになる亮。
荒みきっていた彼だが盛大な格闘技イベントに出ることになって嬉しそう…。
が、会場の大型モニターには亮が両親を殺したあの高校生だというニュースが流れてしまうのだった。
会場大ブーイング。
―― というところまでで映画の約半分です。
ソイ・チェン監督が日本の漫画を映画化したという作品なのですが、確かに巻数のある漫画を105分の映画にした…という印象です。
申し訳ないけど、それが悪い形で映画になっていると思います。
もしかすると原作の漫画を読まれている方にはわかる映画なのかもしれませんが、原作を知らない私にはよくわからない映画で、とてもあやふやな映画だと思いました。
流れというか段取りも悪い![]()
また舞台は日本で、キャラクターのほとんどは日本人なんだけど、少なくとも現実的な日本には見えないんです。
別にそれでもいいんだけど、設定を香港に変更した香港映画だった方がしっくりきただろうなあ~と思いました。
主人公は…両親を殺したという汚名を一生背負っていかねばならない青年ですが、理由もよくわからない形で両親を殺した人物なら、なかなか共感できない主人公です。
しかし、そうまでの大罪を犯した青年が、格闘技を通じて贖罪を果たしていく作品なら、それは観ごたえのあるものになりうるのかもしれませんが…『軍鶏』は私が観た限り、そうではありませんでした。
正直、面白くなかったし、感動もしなかったです。
また、リーサル・ファイトという格闘技イベントは、あのK-1と同じようなものなのでしょうけど、競技としては空手、キックボクシングなのかな。
う~ん…私はアクションにも惹かれなかったですね![]()
これは映画で、実際の試合ではありませんが。
主人公・成嶋亮を演じるのはショーン・ユーさんですね。
私もけっこう出演された映画を観ていますが、香港の俳優さんたちの中ではそこまで強い印象はないです。
でも、この映画での良さの一つは若さですよね。
若いうちしか出せない何かがある役柄でした。
正直、映画はつまらなかったんだけど、ショーン・ユーさんの若さ、荒み、殺伐感が活かされていたら、良かったのにと思いました。
成嶋亮に関わるキャラクターもホントはもっと魅力的だったはずです。
中でもフランシス・ンさんはかっこよかったですね~。
黒川健児は深刻な病に犯されているのですが…なのに酒とタバコが大好き。
(少なくとも映画の中では)そういう人物がかっこいい。
ブルース・リャンさんですが、『ドラゴン・コップス 微笑捜査線』(2013年)でジェット・リーと対決するラスボス役だけでしっかり覚えていましてね~。
いや、そりゃもう、おじさまなんですがね…存在感がね~![]()
『軍鶏』でもご登場された瞬間、「あの人や
」と思いましたもんね。
ブルース・リャンさんのお若い頃ってそりゃ私はぜんぜん知らないんですけど、また観たいものです。
あまり人気がなさそうですが、『ドラゴン・コップス』はホントにアホな刑事アクション・コメディで、私ゃ好きです。
ハッキリ言って『軍鶏』よりもずっと好きやなー。
日本格闘技界のビッグネーム、魔裟斗さんも俳優として出演されてます。
何といっても本物ですからね~。
しかし本物過ぎて…![]()
ショーン・ユーさんとの対戦では比較して、素人目にも「体が大きい」んですよね。
こういう競技って体重が同じでないとダメじゃないでしょうか。
まあ、敵が大きいほどいいという考えもありますが。
映画は私と合わなかったけど、香港映画の「風味」は好きです。
日本の日本人の映画になってますが、それはそれで変な感じもイヤではないはずなんです。
でも、違う話だったら…とは考えました。
ソイ・チェン監督にとっても日本の漫画の映画化は挑戦だったと思うし、いい映画ができると思われたから撮られたと思うんですね。
『ドッグ・バイト・ドッグ』と同じように、主人公が殺伐とした暴力的な青年なんですけど…これだったら私は『ドッグ・バイト・ドッグ』の方が断然面白かったなあ。
予算的には『軍鶏』の方がお金がかかってますよね。
でも…リーサル・ファイトの会場の風景も、実際の格闘技イベントの絵と比較して、ゴージャス感や空間的広がりもないし…そんなにエキストラも動員できなかったんだろうし、かといってCGで絵作りもできなかったようで…もったいないなあ。
話は同じでも絵が派手だったらもっと説得力があったのかも…![]()
困ってます![]()
褒めるところが少ない~![]()
ソイ・チェン監督の映画として、『トワイライト・ウォリアーズ』とは違うと思います。
あんなに面白くありません…![]()
う~ん…ダメで危険な少年が格闘技の大舞台で戦っていく映画として…そういうのが好きな人はもっと気に入ったりするのかなあ。
しかしともかく、こうして観て、ソイ・チェン監督の作品をまた1作、観ましたので目的達成です。
興味を惹かれた方はまた観てくださいね。
ってことで今日もおおきに…謝謝
でした![]()
拜拜☆⌒(*^-゜)v
原題:軍雞
英語題::Shamo
韓国語題:군계
2006年製作/105分/香港・日本合作
公開
台北金馬映画祭(台湾) 2007年12月3日
香港 2008年3月6日
日本 2008年5月3日 配給:アートポート
監督 ソイ・チェン
製作 松下順一 山内静夫
原作 橋本以蔵 たなか亜希夫
脚本 橋本以蔵 セット・カムイェン
撮影 フォン・ユンマン
編集 コン・チー・レオン
音楽 パトリック・ロー
キャスト (日本語吹き替え)
成嶋亮 - ショーン・ユー (小西克幸)
山崎 - ディラン・クォ (東地宏樹)
菅原直人 - 魔裟斗
佐伯 - 石橋凌
黒川健児 - フランシス・ン (山路和弘)
望月謙介 - ブルース・リャン (浦山迅)
恵 - アニー・リウ (朴璐美)
船戸萌美 - テリー・クァン (川庄美雪)
成嶋夏美 - ペイ・ペイ (折笠富美子)
神尾陽子 - 中島宏海
工作人員
導演:鄭保瑞
原作:《軍雞》橋本以藏、田中亞希夫(作畫)(雙葉社出版)
編劇:司徒錦源、橋本以藏
監製:梁德森、米山紳(藝博集團)、橋本以藏、尾越浩文(波麗佳音)、加藤東司(藝博集團)
出品人:松下順一
攝影指導:馮遠文 (HKSC)
剪接:鄺志良 (HKSE)
動作指導:黃偉亮
美術指導:張世宏
原創音樂:盧偉華
演員
余文樂 飾 成嶋亮
劉心悠 飾 小惠
吳鎮宇 飾 黑川健兒
魔裟斗 飾 菅原直人
裴唯瑩 飾 成嶋夏美
梁小龍 飾 望月謙介
郭品超 飾 山崎龍一
石橋凌 飾 佐伯
關 穎 飾 萌美
Cast
Shawn Yue as Ryo Narushima
Annie Liu as Megumi
Francis Ng as Kenji Kurokawa
Masato as Naoto Sugawara
Ryo Ishibashi as Principal Saeki
Dylan Kuo as Ryuichi Yamazaki
Bruce Leung as Kensuke Mochizuki
Pei Pei as Natsumi Narushima
Zing Chau as Kouhei Fujiyoshi


































