NEW NORMAL
ニューノーマル
INTRODUCTION
韓国ホラー歴代興収2位『コンジアム』のチョン・ボムシク監督最新作
チェ・ジウ、イ・ユミ、チェ・ミンホ、ピョ・ジフン、ハ・ダイン、チョン・ドンウォン
超豪華キャストが新鮮なアンサンブルを実現した、型破りで予測不可能な体験型スリラー!
韓国ホラー歴代興収2位の『コンジアム』を手掛けた、〈Kホラーの巨匠〉と 呼ばれるチョン・ボムシク監督最新作。韓国ソウルを舞台に、6人の男女の絡み合う奇妙な運命が日常を一転させ、身近な出会いの裏に潜む恐怖と絶望を描いている。
ソーシャルメディアに左右される現代的なテーマをちりばめつつ、誰もが死と隣り合わせであり、 私たちの日常そのものがホラーになってしまった社会を見事に表現し、世界中の映画祭で高い評価を得た。
第26回富川国際ファンタスティック映画祭のクロージング作品に選ばれ、わずか10秒で完売し話題を呼んだ。 さらに、ファンタジア国際映画祭では、「独創的でカリスマ的なエネルギーで観客を魅了する新ジャンル映画」として評価され、 前例のないジャンル映画としての『ニューノーマル』の魅力を際立たせた。
アンニョン(^-^)ノ
いつも、ありがとうございます…
公開がスタートした『ニューノーマル』を劇場さんに観に行ってきました…
実は、観るのを考えていた時、ブロともさんがコメントで同じ日に観に行かれると仰って、そうなるともう私も是非って気持ちでした。
この映画は本当はブロともさんと語り合いたい気持ちが強いんですが、まず自分の記事を書くことにします。
かなり上映される劇場さんが多いんですが、ちょっとこの映画は気になることもあるので、観に行こうか考えられてる方は読んでみてください。
キャスト的にはまず、チェ・ジウ姫、SHINeeミノくん、そしてイ・ユミちゃんといった方々が主演されてるんですが、キャストのイメージでは予想できないようなところもあるので、観る前、注意が必要かもしれませんね。
※ 映画の内容に触れています。
6人の人物を主人公にした6話のオムニバス映画なのですが、さらに6話のチャプターがニアミスしていき、新たな真相が浮かび上がる作品です。
パッと思い出すのがクエンティン・タランティーノ監督の1994年の作品『パルプ・フィクション』かな…。
まず、チャプター1、チャプター2と観ていて私はちょっと困惑したんですね。
あれこれだけみたいな肩透かしを感じました。
それでちょっと狼狽えたんですが、続けて観ていてチャプター6を観ている時、あ…これかと直感したんですよ。
その時、監督の意図が読めたし、パーッと映画の世界が見えてきました。
映画が終わる時、感動を覚えました。
そうだこれは「今」の感覚だと…。
おそらくそれは韓国も日本も、そして他の国々でもありうる風景なのだと…。
その時、『ニューノーマル』は社会派ホラーだと思ったし、深いテーマの作品だと思いました。
それで音楽もいいので、エンドロールのハングルを眺めてたんですが、終わりの方で日本語の表記があったんですね。
「トリハダ」と読めました。
それで…映画を観終えてから知ったんですが、『ニューノーマル』は〝日本のドラマ『トリハダ〜夜ふかしのあなたにゾクッとする話を』にインスピレーションを受け、ドキュメンタリー、ニュースなどを基盤に韓国社会に合わせて脚色した作品〟なのですね。
それで、こちらは「朝鮮日報」文化総合の申晶善(シン・ジョンソン)記者の記事ですが、引用させていただきます。
シン・ジョンソン記者のこの記事は映画に対して批判的な内容です。
要するに『ニューノーマル』は日本のドラマ『トリハダ』をベースにしていて、程度の差はともかくオリジナルをそのままトレースした部分が少なくないにも関わらず、『トリハダ』をベースにしたという告示は小さく、まるでオリジナルであるかのように公開されている…ということへの批判なんですね。
私はドラマ『トリハダ』を観ていないので、シン・ジョンソン記者のこの記事をどのくらい信じるべきか、それはわからないのだけれど、ともかく、『ニューノーマル』が『トリハダ』をオリジナルとする二次的な創作ならば、それについてもっと詳しく知りたいというのがあるわけです。
このことを知ったのは映画を観たあとだったけど、(映画がホントに素晴らしかった分)私は残念に感じました。
リメイクなのか違うのか、やっぱり気になりますよ。
権利的な関係はクリアしているようですが、それならそれで日本のドラマのリメイクだと先に知っていた方が、観たあとも気持ちがええと思うんですがね~
これから観られる方はこのことも知ってから観られた方がいいと思う。
DIRECTOR チョン・ボムシク 정범식
1970年生まれ。
一貫してジャンル映画への愛情を示してきたチョン・ボムシク監督は、美しくも切ないホラー要素で知られる傑作『1942奇談』でデビュー。 第27回韓国映画批評家協会賞新人監督賞、第10回ディレクターズカット賞新人監督賞、第8回釜山映画批評家協会賞新人監督賞など数々の賞を受賞。 近作『コンジアム』では、「体験型ホラー」というジャンルを開拓し、商業的な成功と人気を獲得した。同作は韓国ホラー映画で歴代2位の興行収入を記録し、 「Kホラー・マスター」「韓国ホラー映画の誇り」というニックネームを得た。巧みなジャンル・バリエーション、予測不可能なストーリーテリング、 高いクオリティで知られるチョン・ボムシクは、最新作『ニューノーマル』で再び韓国映画界にセンセーションを巻き起こす。
2007年の『1942奇談』は、チョン・ボムシク監督の従弟であるチョン・シク監督との共同監督ですが、今もって私も鮮やかに名場面を思い出せるかなりの傑作だと思います。
ここから始まったと思うと感慨深いですよね。
『ホラー・ストーリーズ』(2012年)の「太陽と月」、そして『ホラー・ストーリーズ2』の「脱出」…DVDを持ってますのでね~、大好きなんですよ。
「脱出」のコメディ風味がまた好きなんですが、「太陽と月」にはすでに『ニューノーマル』の構成の形があると思います。
『ニューノーマル』のオムニバスでありつつチャプターが連動する作風は、だからチョン・ボムシク監督自身の作りだと思いたいんですが…。
その他、『ひきこもり』(2008年)、『ミスGO』(2012年)、そしてホ・ジノ監督の『世宗大王 星を追う者たち』(2019年)の脚本にも参加されてますね。
『ミスGO』は私、観れてませんが、『ひきこもり』や『世宗大王』…好きですわ~
そして2018年の『コンジアム』…シネマート心斎橋さんで観たのが懐かしい…。
本当にワクワクしてゾクゾクするホラーでした…。
あと、2015年ですが「時計回り」のチョ・ヨジョンさん、クララさん、キム・テウさん、キム・ボヨンさん、ペ・ソンウさん出演の『ワーキングガール』という罰当たりっぽい「エロコメ」らしき作品を監督されてますが…知らない映画です。
なんか、観たいぞー
ソウルでは女性を狙った殺人事件が連続して発生し、世間を騒然とさせていた。
じゃ、バババ~ッと『ニューノーマル』の内容に触れさせてもらいますね。
まず、ジウ姫はそんなに出演時間が長くないですよ。
でも、こんな役やるのか~って感じで私は驚きました。
てか、ホンマにイ・ムンシクさんがうざい
こんなイヤなイ・ムンシクさんはもう…いやいや、確かに、「酔うては人に嫌がらせする」なんて役をよう演ってはりますけど
この、「帰ってほしいのになかなか帰らない無神経な人」が本当に怖いんですが、こういうイライラな人を描くのがホンマに韓国映画は上手い
イ・ムンシクさんのこんな映画もありました
2006年の『刑事コン・ピルドゥ』
で…何となくボヤかして書きますが…「いいことするのって気持ちがいいかも勇気を出して人助けをしてみるゾ」っていう純粋な気持ちを踏みにじってくる酷い話
って、これがオチなんかと私はショックでした
あのビルの美術がまた私は好きでした…。
マッチングアプリの怖さについては、そりゃホラーの一つや二つ、すぐにできてしまうでしょうけど、今の時代、じゃあどうやって出会えばええのん
他に出会いなんてそこらへんに落ちてませんという方もおられるでしょうし、21世紀、とにかく安全と信頼と性善説を祈るしかない…
いや、恥ずかしがってる二人が出会ったらすっと上手いこといって死ぬまで幸せに暮らしましたとさ、とっぺんぱらり、ってハッピーエンドもあるかもしれないし
でも、フッとしたことで ―― 怖いぞ~
それもですが…SHINeeミノくんのエピソード…好きでした。
ソウルの裏道が好きでした。
撮り方も上手かったですよね~。
ミノくんは181cmですか。
やっぱりスタイルが良かった
そしてBlock B ピオくん…ファンの皆様、すんません、私、ピオくんを知らなかったんですが…
あの~、ファンの皆様もこの映画を観に行かれるのでしょうか
いや、ホンマ
それはちょっと
あ、でもホンマ演技はすごくいいです。
…映画の話をさせてもらいますが、ホンマ、ストーカーの気持ち悪さ、不快感がきっちり描かれてる作品で
その精神状態を見せてもらいました(>_<)
ただ…真面目な話…「帰ってほしいのに帰ってくれない無神経な人」にせよ、「自分勝手な思い込みで人をストーカーする人」にせよ、映画を観てる時には「はよ○んでまえ」かなんか思うんですが ―― それも観客側に芽生えた殺意ですよね…。
それも十分に怖いし危ないことです。
私、今回、反省しました。
よう映画を観てて「はよ○んでまえ」なんて簡単に思いますけど、健全なことではないですなあ…。
実は私、チャプター5まではどこかもの足りなかったのです。
このまま終わってしまうのかなあ…って考えてました。
しかしチャプター6、ここでガーンときましたね。
「公演」というのはバンドのライブのことでしょうか ―― ミュージシャンを夢見るパンク娘ヨンジンが主人公です。
でも、もしかしたら、その「公演」も彼女の妄想かもしれない。
彼女は夜毎、コンビニでアルバイトし、○してやりたいと思うような客たちを相手に真面目に頑張ってる…。
映画でヨンジンのようなキャラクターを見るのは好きです。
彼女は不安定な雇用で、貧乏なんでしょう。
半地下の薄暗い部屋で暮らし、コンビニの売れ残りを持ち帰り…パイナップルの缶詰ですかそれを食らって生きている。
オンマは彼女のことを心配してくれてるようだが…。
「ホンパプ(独りごはん)が当然になった孤独な時代」を描いた作品ですが、ヨンジンのような人はいつの時代もいたと思う。
でもヨンジンは根が真面目なんだと思う。
コンビニの仕事を必死でこなしている。
でも彼女の内面の思考は…。
とにかくヨンジンを演じたハ・ダインの演技とムードがあまりにも素晴らしい。
それがもうこの映画を観た最大の収穫でした。
私はもう、ハ・ダインがずっと観ていたかった。
새소년 - 파도
映画を観始めた時に考えていた先入観が裏切られます。
最後まで観て思ったんだけど、各チャプターを観ていって最後に「何か」を感じる映画だと思います。
その「何か」を言葉にするのが難しいんだけど、私は最後、キュッとなりました。
自分も同じ孤独を感じていたのかもしれない。
「ニューノーマル」の意味を知ると、なるほどと思うんですが、社会に大きな変化が起こり、変化が起こる以前とは同じ姿に戻ることができない今をテーマにした作品だと思います。
それだけではないかもしれないけど、21世紀の作品だと思いました。
ドラマ『トリハダ』をベースに再構成した作品ですが、チョン・ボムシク監督はもうそれだけは絶対に作品に込められたんだと思う。
でないと、私もこんなふうには感じないもの。
劇場さんではパンフレットが900円(税込)で売っていたんですが、映画を観終えたら、そのパンフレットに何が書いてあるのか気になって気になって、買ってしまいました(≧∇≦)
大きさは小さいパンフなんですがね、その分ページ数は少なくないです。
・ イントロダクション
・ ストーリー
・ キャスト(※キャストそれぞれのメッセージがあります)
・ 監督&音楽
・ プロダクション・ノート
・ インタビュー チョン・ボムシク
・ コラム 文筆 / 映画評論家 氏家 譲寿(ナマニク) 孤独と絶望と死が隣にいる新しい“日常”
・ コラム ライター 西森路代
・ 作品データ
といった感じの内容なのですが、確かに読みごたえがある充実のパンフレットです。
しかし『トリハダ』に関する記述は少なく、コラムで触れられているだけです。
どうしても『トリハダ』の件だけは引っかかります
ハッキリ言ってチョン・ボムシク監督ならきっと最初から自分で脚本を書けたと思うんですがね~、リメイクでもインスピレーションでも、そこをリスペクトしてくれてた方がずっとすっきりしたのに(>_<)
しかし、『トリハダ』のことを知らずにまず観て、本当に素晴らしい映画だと思ったし、それで興奮してパンフレットも買ったんだし、映画そのものはホントに素晴らしいし、私は好きです。
1回では足りないって感じなので、また観たいものです。
そんなに派手な作品ではないけど、怖さだけではない、何かがジワッとくる作品です。
現代社会の孤独や恐怖、疑問を感じ取ってる方は観てみてください。
不思議な共感があると思います。
数日先の予言みたいな映画ですよね…。
今日もおおきに、ありがとうさんでした…
アンニョン(^.^/)))
Miso - Alone (Official Video)
原題:뉴 노멀 ニューノーマル
英語題:New Normal
2023年製作/113分/G/韓国
韓国封切:2023年11月8日
日本公開:2024年8月16日
配給:AMGエンタテインメント
PD:チェ・ジン
監督・脚本:チョン・ボムシク [第4作]
撮影:キム・ヨンミン
照明:チャン・ドクチェ
編集:チョン・ボムシク、チェ・ギョンヒ
音楽:ユン・サン
出演
チェ・ジウ → ヒョンジョン
イ・ユミ → ヒョンス
ミノ → フン
ピョ・ジフン → キジン
ハ・ダイン → ヨンジン
チョン・ドンウォン → スンジン
イ・ムンシク → チョンフン
イ・ジュシル → キュヨン
イ・ドンギュ → チャンス
ハ・ギョン → ウンサン
ファン・スンオン → ヘヨン
チョン・イェリン → ヘギョン
キム・ミファ → ソンミ
特別出演
イ・ジュウ → ヒョジン
リュ・ジェユン → チョンホ
※ 輝国山人の韓国映画様から転載させていただいてます。
【観たい映画】
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