ブレイキング・ニュース (2004年) | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

 

 

 

汗晴れ残暑お見舞い申し上げます晴れ汗

暑さはまだ続きそうです、どうかご自愛くださいあせる

 

 

 









ブレイキング・ニュース

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

STORY

香港の街中で、ユアン(リッチー・レン)率いる強盗団のアジトを見張っていた香港警察のチョン(ニック・チョン)たちは、出発しようとしていた強盗団と銃撃戦が勃発し、警察は強盗団を取り逃がすだけでなく、たまたま居合わせていたTVカメラマンが映像を撮っていたため、メディアを通じて大きな非難を受ける。市民の信頼を取り戻すために警察は、組織犯罪課の新任指揮官レベッカ(ケリー・チャン)が発案した、ワイヤレスカメラを装着した機動部隊が犯人逮捕のライブ映像をTVで放送するというものだった。

 

 

 

 

你好嗎~(^-^)ノ~(^-^)ノ~(^-^)ノ

いつも多謝ビックリマークです!!

 

ってことで、8月9日、ジョニー・トー監督の『ブレイキング・ニュース』を観ました…カチンコ

観ててまず、あ~、香港映画を観ているな~、と思いましたね。

 

香港映画…なぜか私はこの1年くらい観てなくって…あせる

なにゆえかサボってた気分がしないでもないあせる

 

もちろんカンフーなど香港映画を観たい気持ちはとても強く、ドニー兄貴の『イップ・マン』シリーズ(2008年~)など持っているブルーレイは観てたりするんですが、一つにはもう、どの映画を観ればいいのかわからなくなってしまってるというのもあるわけですあせる

 

しかもまた、観たい映画もたくさんあって、気づけば香港映画を観れていない。

買ったのにまだ観ていない香港映画のDVDもあったりするんですけどあせる

 

ともかくジョニー・トー監督の『ブレイキング・ニュース』…ホント数年前にBOOKOFFさんの500円のコーナーで見つけて買っておいたんですが、とうとう観ました。

 

で、観たあとで調べたら、今年の1月下旬、『ジョニー・トー男の絆セレクション 4作品』という特集上映でジョニー・トー監督その人が来日もされ、『ブレイキング・ニュース』もラインナップの1作品として上映されてたんですねひらめき電球

いや~、なんで気づかへんかったんやろ~あせる

 

他の3本は、『エレクション 黒社会』(2005年)、『エレクション 死の報復』(2006年)、そして『エグザイル 絆』(2006年)だったそうですが、その3本は私も観てます。

それにしても私は香港映画を劇場で観れてないので、いい機会だったので観ておきたかったところでした汗

 

 

ジョニー・トー監督としては『柔道龍虎房』(2004年)の次の作品なんですね。

 

まず、いきなり観て、私にはちょっと難しかったんです。

観てるうちにすぐわかってきましたが、もしもこれから観ようという方は、転載させてもらったストーリーを読まれてからの方が絶対にいいかもしれない。

その方がきっとスムーズに映画に熱中できます。

 

まず冒頭、強盗団と張り込んでいた警察との銃撃戦…凄いワンカット撮影に度肝を抜かれましたあせる

よくこんな撮影、できましたねビックリマーク

どうやって撮影したんだろ!?と驚愕でした。

一回の失敗も許されない雰囲気ですが…凄まじい緊張感ですね。

 

 

現場で指揮を執るのはニック・チョンさん演じるチョン警部補。

部下のホイ刑事は定年間近ってことで確実に年上だと思うんですが…演じられたホイ・シウホンさんも何かの映画で見た方です。

 

で、割と警察の方が押され気味で、犠牲者も出てしまい、強盗団を取り逃がしてしまう。

そん時、ビビりまくった警察官のカッコ悪い姿までテレビで放送されてしまい、香港市民は「警察は何をやっとるんだむかっ」ってムードになってしまう。

 

 

それで、警察のグダグダぶりが深刻なので、サイモン・ヤムさんを中心に緊急会議が招集されるんですが、皆さん言うことがありきたりなことばかりなので、ヤムヤムさんが怒りそうでホント怖いわけですねあせる

 

そんな中、一番若いレベッカ・フォン警視(ケリー・チャン)が発言を求められたら、「イメージが大事です。最高のショーを見せればきっと市民も納得します」と警察らしからぬことを言い出した。

年上の上司たちは眉をひそめたんですが、この案をヤムヤムさんが気に入りはった。

 

あの~、それもどうも、ヤムヤムさんがレベッカのことを贔屓しはったのかもしれないんですがあせる

ヤムヤムさんがレベッカのお父さんと元同僚だったとか、何だか二人は特別な関係ってにおわすの、ここだけだったと思うんですけど、何だったんだろうあせる

若いレベッカの案が採用された理由なのかなあせる

 

ともかく、警察はレベッカの案で、メディアで失った信用をメディアで取り戻す策を実行するわけですね。

 

で、強盗団を取り逃がすことになったチョン警部補は、レベッカたち組織犯罪課からもう手出しすなと釘を刺されてるんだけど、意地になって独自に逮捕を目指すわけです。

 

この映画の素晴らしい点の一つに「食」の演出があります。

それは香港の人たちのメンタリティもあるのかもしれないけど、例えばチョン刑事たちが忙しい中で口にするのが屋台の焼き芋だったり、犯人側の食事も丁寧に描かれたり、私は観ていてそういった場面が大好きでした。

 

チョン警部補は自分の経験と勘で強盗団が身を潜めている場所を探しますが、かなり正確な感じ。

強盗団は銃撃戦で失った仲間を弔っている…。

そして、警察に追われる状況でありながら、次のヤマを踏もうと企むのだった。

 

で、香港警察はこの強盗団逮捕の作戦において、各チームの班長は無線カメラを装着し、その映像をメディアに提供することで警察の威信回復を目指すわけですね。

 

チョン警部補たちは強盗団の居場所を特定し、迫っていきます。

映画はレベッカたちメディア戦略を重視する警察の上層部、犯人逮捕に躍起のチョン警部補たち、そして強盗団の3つのグループの視点で描かれますが、さらに偶然い合わせた殺し屋たちも噛んでくるんですね。

 

強盗団が潜んでいた大きなマンションの中で戦いが繰り広げられます。

 

 

熱血警部補を演じるのはニック・チョンさんで、やっぱりかっこよかったですね~。

この方のムードが私はとっても「怖い」んですが、でも同時に魅力的なんだな~。

 

ホイ刑事を演じたホイ・シウホンさん…思い出しました、ウー・ジンさん監督・主演の『狼牙 ライジング・フィスト』(2008年)で離れ小島の署の署長さんを演じてはりました…。

 

 

この映画の原題は『大事件』で、私たち日本人としては、なんか身も蓋もない感じですが、要するに犯罪者逮捕を実況中継していくという大衆に向けたショーとしての「一大イベント」的な意味合いのタイトルじゃないかと思います。
英語のタイトルは「Breaking News」で「ニュース速報」ですか、そういったニュアンスですけど、多分、テレビでは延々警察の活躍を放送してたんだと思います。

日本でも1972年の「あさま山荘事件」や1979年の「三菱銀行人質事件」など、テレビでいわゆる「ぶち抜き」で放送されたそうですね。

「大衆はそれを食い入るように見つめた」ってヤツでしょうか。

 

ってことで『ブレイキング・ニュース』の主人公はそのメディア対策案を提案したレベッカが主人公だと言えますが、しかし報道される事件の当事者である強盗団とチョン警部補たちもまた主人公です。

 

ケリー・チャンさん…私はそんなに出演作を観てるわけではないんですが、好きな女優さんなんですよ~。

顔が好きといいますか…CDも2枚持ってるし。

 

レベッカ役は野心家なエリートなんでしょうけど、実際、非常に推理力の高い頭脳明晰な女性で、めっちゃかっこいいです。

 

 

で、レベッカの上司であるエリック・ヤン警視正を演じるのはチョン・シウファイさん。

このエリックさんがちょっとわからないんですけど、どうもレベッカのやり方に不満がありつつ、彼女のことをチロッチロッと見るだけあせる

要するに型破りなメディア戦略を提案し、ドンドン進めてるレベッカが気に食わないけど、彼女があまりにもやり手なので黙ってるしかないってことなのかなあ。

違うかもしれないけど。

 

あ、最初の方でレベッカがサイモン・ヤムさんと付き合ってるんだと思って、そのあとヤムさんを怒らしたらイヤなのでレベッカの好きなようにさせてるのはてなマーク

次、観る時、チョン・シウファイさんにも注目しますわ~。

 

 

この映画…ケリー・チャンさんもかっこいい、もちろんニック・チョンさんもかっこいい、しかし、私が目を奪われたのは強盗団のリーダーであるユアンを演じたリッチー・レンさんでした。

 

リッチー・レンさん!?あせる…ミシェル・ヨー姉さん主演『シルバーホーク』(2004年)の、あのおもろいリッチマン警視あせる

 

いや、なんか~、あの映画では寛平師匠に見えたし~あせる

 

 

お写真を見ると別に私の好きなお顔でもないのですが…いやいやいや、すんませんあせる

ホンマ、演じる役ですよね~、俳優さんも…あせる

リッチー・レンさん…他にも出演作を観てますが…ユアン役は冷静沈着、犯罪を楽しむような頭脳明晰…あまりにもかっこよすぎて大興奮な悪役ぶりだったのです!!

 

なんちゅうか…犯罪者なのに悪人だとは思えない…。

この人がリーダーならついていきたい、と思っちゃうのだった。

好きですね、私はそんな人が。

 

 

強盗団の皆さんもユアンと行動を共にするほどなので、皆さん、なかなかかっこよろし。

 

強盗団が隠れた部屋にはタクシー運転手のラム・シューさん、及び、その娘さん、息子さんがいて、何かされないかとヒヤヒヤするんですが、何かされないためにもラム・シューさんが強盗団にエヘエヘと媚びへつらってしまうので恥ずかしいあせる

ラム・シューさんの幼い息子さんは犯罪者には屈さない立派な幼児なのですが…。

 

さらに、奇遇により、隠れていたその部屋に2人組の殺し屋まで転がり込んでしまう。

観てた私的にはなんのこっちゃようわからへん事態になるのですが、初対面のその殺し屋(ヨウ・ユンさん)とユアンが不思議にお互いに好感を感じていく…このあたりがまたかっこええんですよね~。

犯罪者の中でも、己の美学に生きる凄玉は、何かしらの共感を感じるものなのでしょう…素敵です。

 

 

って感じでいろいろ書かせてもらいましたが、この映画、メディア批判とか劇場型犯罪とか、そういった系のテーマ的なことは私はあんまり感じませんでした。

犯罪者逮捕の実況中継っちゅうのも、面白いから映画でやってみはっただけかなあ。と思いました。

別にこうでなくっても良かったんちゃうはてなマークと思ってしまったのが正直なところです。

 

しかし!!

映画は異様にかっこよかった!!

 

なんでしょうか、このゾクゾクくるかっこよさ。

警察もかっこいいビックリマーク

犯罪者もかっこいいビックリマークで、もうホンマ、痺れましたわ~。

 

なんちゅうか、リアリティの面では問題があるというか、香港の人たちが観たらどうかわからないけど、私はその面では説得力に欠けると思ったんですが、おそらくジョニー・トーはリアリティと美学を天秤にかけたら美学を優先される映画作家だと思うんですね…。

だからちょっと上手く把握できないところもあるんだけど、その上で異様にかっこよく、痺れる映画なんですよ。

90分の映画ですが、最初から最後まで好きでした。

 

気に入ったシーンとしては、強盗団が食事を始めたことに対抗して、警察、そしてマスコミの方々にも果物付きの特上弁当(チャーシュー、トリの足、卵)が振舞われる場面。

いや、その弁当がそのシュチュエーションで食いてえよ!!

 

 

この作品は2009年にロシアで『Горячие новости(Newsmakers)』のタイトルでリメイクされたそうです。

 

リッチー・レンさんはジョニー・トー関連の映画によく出られてるようで…『私の胸の思い出』(2006年)、『アクシデント』(2008年)、『奪命金』(2011年)、『やがて哀しき復讐者』(2011年)といったところですか…いやいや、それもですが、ジョニー・トーの監督作が今すぐにでも観たい気持ちです。

 

しばらく観れてなかった香港映画ですが…カンフーものでなくとも、アンソニー・ウォンさんやヤムヤムさん、ラム・シューさん、アンディ・ラウさん、ニック・チョンさんの活躍する映画が観たくなってきました。

やっぱり今はジョニー・トーですかね~…。

私がジョニー・トーの世界が大好きなのは確かなようです。

 

あと、やっぱりカンフー映画も観たいんですね~。

 

『ブレイキング・ニュース』ですがホントに「かっこいい映画」なので、もしも観ておられないなら是非。

 

ちなみに6月に再発売されたブルーレイとDVDですが、権利的な関係か、旧い版のDVDにはあった日本語吹き替え音声と映像特典がなくなってしまってるかもしれない汗

買おうと思ってはる方はご注意くださいまし。

 

ってことで今日も謝謝ビックリマークでしたキスマーク

拜拜☆⌒(*^-゜)v

 



ブレイキング・ニュース

原題:大事件
英語題:Breaking News
韓国語題:대사건

 

2004年製作/89分/香港

公開
香港・中国:2004年6月10日
台湾:2004年7月30日
アメリカ:2006年1月27日

日本初公開:2005年12月3日
日本公開:2024年1月26日
配給:AMGエンタテインメント

スタッフ
監督:ジョニー・トー
製作総指揮:ジョン・チョン、ヤン・ブーティン
脚本:チャン・ヒンカイ、イップ・ティンシン
撮影:チェン・チョウキン
美術:レイモンド・チャン
編集:デイビッド・リチャードソン
衣装デザイン:スティーブン・ツァン
音楽:チュン・ツィウィン、ベン・チョン
動作設計:ユン・ブン

キャスト
リッチー・レン(任賢齊):ユアン(陳一元)
ケリー・チャン(陳慧琳):レベッカ(方潔霞)
ニック・チョン(張家輝):チョン(張志恆)
チョン・シウファイ(張兆輝):エリック(楊警司)
ホイ・シウホン(許紹雄):ホイ(海)
ラム・シュー(林雪):イップ(葉)
ユウ・ヨン(尤勇):チュン(張春)
ディン・ハイフェン(丁海鋒):ロン(張龍)
リー・ハイタオ(李海濤):チュン(彭中)
サイモン・ヤム(任達華):ウォン(黄副警務処長)
マギー・シュー(邵美琪):グレース(周慧兒)

导演 杜琪峯
监制 杜琪峯 曹 彪
制片 韩三平 朱淑仪 夏泽信 禤志杰
动作指导 元彬
编剧 陈庆嘉 叶天成 银河创作组
配乐 锺志荣 张兆鸿
摄影 郑兆强 HKSC
剪辑 David Richardson
制片商 寰亚电影有限公司 出品 中国电影集团公司 出品 银河映像(香港)有限公司 制作及摄制

演员表
演员 角色
任贤齐 陈一元,劫匪老大
陈慧琳 方洁霞/Rebecca/Madam Fong(警司)
张家辉 张志恒(重案组督察),海的上司
张兆辉 杨Sir/Eric(总警司)
许绍雄 海,张志恒的下属与队员
任达华 黄Sir/CK(警务处副处长)
邵美琪 周慧儿/Grace(警察公共关系科总督察)
林 雪 叶,八楼住户,有一儿一女,三人成为匪徒人质
尤 勇 张春,杀手
黄志伟 小王,杀手
丁海峰 张龙,劫匪成员
李海涛 彭中,劫匪成员
曾守明 举手投降的军装警员
林子博 受伤警员
徐忠信 张春的暗杀目标