いつも、ありがとうございます(^-^)ノ
【映画日記】です…
昨日、8月7日 最近、「モンスター映画」が観たいような気分がしてたので、キム・ジフン監督の『第7鉱区』(2011年)を観ました…
この映画って韓国初の3D映画ってことですけど、日本でも2D&3Dで公開されたんですよね
実際に3Dで観られた方っておられます…
で、久しぶりに観てたんですが、いろんな映画を混ぜたような映画でオリジナリティには欠けてるし、サスペンス演出が下手なのかほとんどハラハラしない映画で、専門家筋に「失敗作」の烙印を押されそうなんですが、ハリウッド映画の絵に挑戦したような心意気が前提な分、逆に韓国映画な味がまた愛おしかったりして、あまりといえば好きな映画です。
CGで作り込んだ画面も好きだったりする。
ただ12年前の映画で、また石油ボーリングという荒っぽい職場だからか、変にパワハラな面が目立ってしまい、観てて心配でもあります。
現実の職場だったら問題になりますよ。
だいたいヒロインの「無鉄砲」も上司に歯向かいまくる凶暴娘なんですが、そこは映画的なんですけどね~。
その分またキャラが仲間思いで情に厚かったりして、そこは泣けるんですけどね(特にパク・チョルミンさんとソン・セビョクさん)。
あとモンスターがホントに汚い。
しかもちょっと知能があるみたいでイヤなんですよね~。
ともかく不文律で夏に観ておきたい映画でした。
で、続けて ―― 同じくモンスター映画である『エイリアン2』(1986年)を観ました…
何年ぶりくらいでしょうか…10年ぶりかもしれませんが「完全版」(154分)でガッツリ観たんですよ。
あまりといえば久しぶりに観返していてなんと完成度の高い映画や思いました。
悪いけど『第7鉱区』のあとだった分、余計に(;´∀`)
この映画のことは私なんかが出る幕はありませんが、今回、観ててバスケスとゴーマン中尉が手榴弾を爆発させた振動でニュートが落下してしまう流れに文字通り舌を巻きましたね。
まさに畳み掛けってヤツですか。
あとシガニー・ウィーバーがでかい
そしてかっこいい。
『エイリアン』シリーズ(1979年~)はまだ続いてるんでしょうか。
『プロメテウス』(2012年)は劇場で観たんですが、なかなか難解でした。
『エイリアン2』も1986年と古い映画なので、今となっては画面作りがちょっと粗いと思うんですが、シリーズでどれがいいかとなると難しいですね。
悪趣味で楽しい『エイリアン4』(1997年)も好きだけど、娯楽度、満足度では『エイリアン2』がかなりのものでしょう。
久しぶりに観返してホント良かったですよ
そして先月の15日でしたが、この映画も観返してます…
HERO 英雄 (2002年)
解説 監督デビュー作「紅いコーリャン」(87)でベルリン映画祭金熊賞、「紅夢」(91)でベネチア映画祭銀獅子賞、「活きる」(94)でカンヌ映画祭審査員賞の名匠チャン・イーモウが、唐代の詩仙、李白の詩に発想を得て、武侠映画に初挑戦。「ストーリーを色彩で語る」をコンセプトに、撮影にクリストファー・ドイル、アクション監督に「スパイダーマン」「少林サッカー」のチン・シウトンを配し、始皇帝暗殺を企てる刺客5人を描く。(映画.com)
この映画は京都の祇園会館さんで観たんですよ。
2本立てでしたが、もう1本はどの映画だったか忘れました。
ま、ぶっちゃけ「タダ」だから観たんですけど
それで、私のアクション映画の先生である明石家いわしさんのアドバイスもあって、香港~中国のアクション映画をちゃんと観ている今だからこそ観返してみました。
まず、この映画のしかるべきレビューに関しては、是非、いわしさんのブログで読んでください。
リブログさせていただきます…
いわしさん、いつもありがとうございます☆⌒(*^-゜)v
※ 詳しくはネタバレしませんが、まだ観ていない方々はご注意ください。
私の感想ですが、意外なほど覚えていましたし、また、最初に観た時の解釈とあまり変わりませんでした。
ぶっちゃけ「また聞きのまた聞き、さらに嘘」というようなややこしさですが、つまりこんな話です。
刺客を警戒する秦王は誰も百歩以内の距離に近づけさせることはなかったが、ある時「無名」という男が王を狙う者たちを倒したと言い、王の前に現れる。
最強の刺客たちを退治した彼の話を聞き、秦王はそれに見合う褒美を与え、自分に近づくことを許すのだった ―― って話。
さすがに、私も目が肥えました、中国武術のアクションの良し悪しがわかります、とまでは言いませんが、もちろん好き嫌いはあります。
その意味合いではアクションとしてはやっぱり最初の無名(ジェット・リー)VS長空(ドニー・イェン)のバトルが最も興奮でした。
もちろん映画は続きますのでそのあとのアクションも魅力に溢れているのですが、私はどうしてもジェット・リーとドニーさんですなあ。
ことアクションではこの映画最大のクライマックスが最初に来ているかもしれない。
あとのアクションはやっぱり絵作りの凄さもあります。
故ロジャー・エバート氏の「アクションを詩的境地に昇華させた」という評価はまさしくそうだと思います。
それで、じゃあそのあとつまらないかと言ったらぜんぜん違って、もちろん最後まで面白いですよね。
「はい、これまでの話は嘘です」とやられるとズッコケそうになりますが、そういう映画なんだから仕方がない。
そして最終的な結論に至るんですが、そこに至るまでに自ら犠牲になることを選んだ人の存在が泣けますよね。
そしてなぜ無名が王に会いに来たのかが最終結論ですが、彼の大義は気高く、崇高なものです。
なんとなくですが、中国は歴史上、こういった行いが実際にあったのかもしれないと思ったんですが、大きな戦争を終わらせるために一人の権力者に世を託すみたいな考え方って他の国でもあったんでしょうか。
映画のための物語と訝る気持ちもありますが、こういった考え方は権力者たちが自分たちがこの世を任されたと喧伝するための空々しい大義名分でもあるかもしれないと斜めに見てしまいそうにもなります。
世の安定のために独裁を許すという言葉を使ってもいいかもしれない。
実際、まあ、ロシア連邦ウラジーミル・プーチン大統領のところにこういった人物が現れ、言葉で諌めても今は何も変わらない気がする。
だってもうウクライナからロシアは手を引かないじゃないですか。
そうなるとウクライナだって抗戦を続けるしかないわけでしょう。
この世界の知の最高峰が考えても現実の解決は難しいのかなあ。
しかし、『HERO』で始皇帝に無名が告げた言葉はよくわかるんですよ。
それで始皇帝も立派な人だったのでそれを重く受け止めたんですね。
だから映画は哀しく、感動的に幕を閉じます。
そのジ~ンとくる余韻がチャン・イーモウが描きたかったことなのでしょうね。
公開が2002年というかなり過去にせよ、私にはこの映画に政治的な思惑や煽りは感じられませんでした。
それよりも南京虐殺事件を題材にしているがゆえに日本では日の目を見ていないだろうチャン・イーモウ監督の『金陵十三釵 The Flowers of War』(2011年)が私には気になります。
もちろん南京虐殺事件は実証の数字などで論議があるのは知ってますが、『金陵十三釵』は黙殺、あるいは日本ではある種の封印作にしておいて、「Barbenheimer(バーベンハイマー)」問題では厳しくアメリカの責任を問うでは、何らかの矛盾があるのかもしれないし、説得力に欠けるのかもしれない。
映画ファンの方々なら何かお考えが生じると思うのですが…。
主要キャストはジェット・リー、トニー・レオン、マギー・チャン、チェン・タオミン、そしてチャン・ツィイー、ドニー・イェン…超豪華キャストですよね。
キャストとしては誰が誰と言えないほどですが、やっぱりトニー・レオンの存在感…そしてそれに呼応するジェット・リーの名演技ですよね。
私はまたチャン・ツィイーの表情が好きでした。
『HERO』は削除シーン10分を編集で追加し、デジタルリマスター版で2014年に再公開したディレクターズ・カットがあるそうですが、それは観れるのかな。
俳優さんたちの演技もですが、やっぱり絵、画…映像ですよね…。
絵画的な映画ですが、しかし「動く」し、タン・ドゥン氏の音楽もあるのでやっぱり映像的な芸術ですよね。
と同時に主に砂漠…そのロケーションですよね。
ああいった砂漠を中国映画で目にする時、中国って広いんだろうなあ…と感慨を受けます。
チャン・イーモウ監督…『HERO』を観たあとも『至福のとき』(2000年)をまた観ていまして…完全に作風の違う両作ですが、映画としては私は『至福のとき』の方に愛情を強く感じるんです。
『至福のとき』、ホント好きなんですよ。
でも『HERO』も素晴らしい映画だと思います。
できればもう一回、スクリーンで観たいですし。
でもあえて比較するとアン・リー監督の『グリーン・デスティニー』(2000年)の方が感動したんですよ。
『グリーン・デスティニー』の方がもっとラブストーリーですよね。
『HERO』について言えば、ジャンル的にはアクション映画に分類することも可能でしょうけど映像、音楽の完成度が高く、風格があって格調高い作品ですね。
その分、生々しさが薄れ、なんというか「歴史の1ページ感」が高いんですよね。
どうしても軽~く観るアクション映画ではないので、思わず正座して観てしまいそうな映画なんですけど、そういう映画もそうそうなかなかなないし…。
でも今回も観返していて難解で困るとか退屈だとかいう感想はなかったですよ。
やっぱり絵を見て、ハッとさせられてました。
湖の上を飛ぶワイヤーアクションもどうやって撮影したのって感じですしね。
それでもどうしても最初のジェット・リーVSドニー・イェンが一番興奮だったのですが
―― いやいや全体で良かったんです
香港、中国のアクション映画もいろいろ観てきましたがまだまだ観ていきたいですし、チャン・イーモウの作品も私はまだまだ観れてないです。
こうして感想を書いてて観たい映画がまた見つかりました。
また観ていきますね…
今日もおおきに、ありがとうさんです☆⌒(*^-゜)v
HERO (2002年)
原題:英雄
英語題:Hero
韓国語題:영웅 : 천하의 시작
2002年製作/99分/中国
日本公開:2003年8月16日
配給:ワーナー・ブラザース映画
スタッフ・キャスト
監督・脚本:チャン・イーモウ
製作:ビル・コン
脚本:リー・フェン
撮影:クリストファー・ドイル
衣装:ワダ・エミ
音楽:タン・ドゥン
アクション監督:チン・シウトン
無名(ウーミン) - 李連杰(ジェット・リー) - 森田順平
残剣(ツァンジェン) - 梁朝偉(トニー・レオン) - 小杉十郎太
飛雪(フェイシエ) - 張曼玉(マギー・チャン) - 塩田朋子
如月(ルーユエ) - 章子怡(チャン・ツィイー) - 魏涼子
長空(チャンコン) - 甄子丹(ドニー・イェン) - 木下浩之
秦王 - 陳道明(チェン・タオミン) - 津嘉山正種
老館長 - 劉仲元(リウ・チョンユアン) - 永井一郎