5月12日から公開スタートです
「美しき野獣」のキム・ソンス監督が、アイドルグループ「GOT7」のメンバーで俳優としても人気を集めるパク・ジニョンを主演に迎えて描いたクライムサスペンス。
5月13日から公開です
互いを完全に愛することも憎むこともできない母娘の複雑な心情を、韓国の新鋭キム・セインが同じ女性ならではの視点で真摯に描いた人間ドラマ。
東京 シアター・イメージフォーラム 5/13(土)〜
※ 今のところ東京の1館だけのようですね。
アンニョン(^-^)ノ
いつも、ありがとうさんです…
最近はDVDを「買う」っていう方も減ってきたかもしれませんが、発売されるDVDについて、ちょっと書いておきます…
6月2日、『猫たちのアパートメント』(2022年)のDVDが発売です
長編デビュー作「子猫をお願い」で注目を集めたチョン・ジェウン監督が、ソウル市内のマンモス団地に暮らす地域猫と住民たちの交流をあたたかいまなざしで捉えたドキュメンタリー。
劇場ではひっそり公開された感じですが、観ておきたい作品です。
7月5日には『ハンサン 龍の出現』(2022年)のDVDが発売です
豊臣秀吉が朝鮮に侵攻した「文禄・慶長の役」において、日本と朝鮮の両軍の運命を変える分岐点となった「閑山島海戦」を韓国で映画化した歴史大作。
この作品も私は劇場で観れなかったので楽しみです。
そしてそして
キングレコードさんの「死ぬまでにこれは観ろ!2023」には、キム・ギドク作品など韓国映画も入ってますが、中でも注目すべき映画が2作…(≧∇≦)
7月5日、『死なない夫』(2019年)が発売…
「人喰猪、公民館襲撃す!」のシン・ジョンウォン監督がメガホンをとり、裕福な暮らしを送っていた妻が、夫の隠し事を知ったことから夫婦間で死闘を繰り広げることになる姿を痛快に描いたスリラー。
8月9日には『ワーニング その映画を見るな』(2019年)が発売…
呪われたホラー映画をめぐる恐怖を描いた韓国製オカルトミステリー。
この2作がいきなり低価格で発売されることになって、ちょっと驚いたんですが嬉しかったので、こうしてDVD発売について書いておきたかったんですよ(´∀`*)
少なくとも『死なない夫』は私、買うときまっせ
なんかすぐに「レアもの」とかになりそうなので、欲しい人は押さえておいてくださいね。
人生の逆転
え~、4月22日でしたが、2003年の韓国映画、『人生の逆転』を観ました…
今、ちょっと見つからないんですが、私、この映画のパンフレットをシネマート心斎橋さんで「100円」で買ってると思いますので、日本でも劇場公開された作品だと思います。
で、この映画、時代を先取りした「マルチバース」ものなんですね。
要するにうだつの上がらない主人公が別の世界では大成功したプロゴルファーなわけです。
主演はキム・スンウさんとハ・ジウォンさん。
1990年のPSGA世界ジュニア・ゴルフ選手権で優勝したり、成功が約束された少年ゴルファーだったカン・スンワン(キム・スンウ)ですが、何がどうなったのか大人になった今はトンウォン証券の営業として、ヤクザからも追い込みをかけられてるし、当てにして社交ダンスにまで付き合ってたマダムは社のライバルに取られるしで青息吐息の人生を送ってます。
ゴルフ時代からの友達デシク(カン・ソンジン)からは女性を紹介しようかと言われるが、母親と同じように「右利きで果物をむく時だけ左手を使う女性」にこだわるスンワン。
彼が独身なことも、またゴルフをやめてしまったことも、このあたりに理由がありそうなんですが…。
で、スンワンは妹(ユ・ナヨン)と、妹の娘と一緒に暮らしてて、ご両親とも他界されてます。
スンワンが投資に失敗したため、実家の家屋は失ったとのこと。
期待していたパワーソフト社が不渡りを出して全財産を失い、踏んだり蹴ったりのどん底に堕ちたスンワンはおかしくなってしまう寸前…なぜかそこで服屋さんに入ると、その店の店長ジェニー(チョン・スギョン)がゴルフ時代の自分を知っていた。
そして自宅に待ち伏せていたヤクザのマ・ガンソン(イ・ムンシク)に脅されガンソンを受取人にした生命保険に加入させられてしまう。
2週間以内にお金を返せなければ、交通事故を装って殺される…。
で、デシクとは本当に親友なのでしょう、辛くなったらスンワンはデシクの事務所(?)行くみたい。
ドン詰まりのスンワンのため、自分の全財産5000万ウォンで勝負して借金を返せとカードを渡すデシク…ホントにいい友達ですね。
持つべきものは友どすな。
で、興奮しまくって車を走らせ、トンネルに差しかかった時、向かいから赤い車が走ってきて、なぜかスンワンが走る車線を走ってきて、危ない~正面衝突するぞ~ってところで危うく避ける。
そしたら対向の車の人も不思議そうな顔でこっちを見てるが、どっかで見た顔。
結局、スンワンは『マトリックス』みたいな事故を起こし ―― 気がつくとベンチで寝てた。
ちなみにここでスンワンが出会う不思議な女の子を演じるのは、『サニー 永遠の仲間たち』(2011年)でイム・ナミの娘を演じたハ・スンニ、まだ小さいですよ。
ここでスンワンが不思議そうにイ・スンシン将軍の像を眺める場面がありますが、「平行世界で光化門通りに公園に造成されるという設定」は偶然ですが現実になったそうです。
ソウルに行ったことのない日本人にはわかりにくいな。
で、ATMからデシクのカードでお金を引き出そうとするが、暗証番号が違っててできない。
デシクに電話すると「もう電話するな」と言われる。
で、銀行の警備の人やタクシーの運転手さんから「スンワンさんでしょ」と言われるのでおかしいな~と思ってたらビルの外壁にデカデカと自分らしき人のポスターが
で、社に出所したら社はなくなってて、そこに集まった人からサイン攻めにあう
そしてアパートに帰ると知らない人が住んでいた。
困って警察に行って話してて…わかってきたんですが、スンワンはどうやら別の世界に飛んだらしく、その世界では有名プロゴルファーのカン・スンワン選手なんですわΣ(゚∀゚ノ)ノ
ここで特別出演のイム・チャンジョンさんがいかにも「らしい」演技で登場します。
で、スンワン、こちらの世界では結婚していて、妻はジヨン(ハ・ジウォン)という人だったが、もちろんスンワンさんが知らない人
会っていきなりスンワンを全力で殴打する妻ジヨン。
帰った家は豪華な住まいで、壁に掛かっている写真を見てスンワンは知る ―― “皇帝”、“最多勝”…自分が夢に見た権威ある大会で優勝してきた実績のある優れたプロゴルファーであることを。
要するにこちらの世界ではスンワンはゴルファーをやめずに大成功して富も名声も手にしていた。
と言いつつ妻ジヨンとは離婚寸前で、ジヨンは険悪な態度を隠さない。
が、夫スンワンは「離婚はしないよ」というのでジヨンも変に思う。
そして死んだはずのお父さん(キム・ソンギョム)は生きていて、ガーガー怒鳴りまくってくるのだった。
お父さん、ジヨンとPSGAのパーティーに行くと、デシクの恋人ソンジュに会うが、彼女はこちらの世界では有名女優なのだ。
そしてこちらの世界のスンワンはソンジュと浮気していたのだ。
親友の恋人と。
デシクやジヨンの話からわかりますが、成功はしていますが、こちらのスンワンはそれもあってかわがままで自己中、人の気持ちなど気にしない、そうとう性格が悪いらしい。
元の世界ではあれほど仲の良かった親友デシクも、こちらではスンワンを嫌っているようです。
スンワンも薄々それに気づき、妻ジヨンとも不仲になったこちらのスンワンを腹立たしく思った。
で、なんとこちらの世界にもあのジェニーさんのお店がありまして、こちらの世界でジェニーさんだけがスンワンが別の世界のスンワンと入れ替わっているのを知ってるんですね。
本気で前の世界に帰りたいなら ――
命を賭けるしかないよ
もう一度 車に乗り込んで
時速200キロで一気に突っ走る
スピードを落としたり
一瞬でも気を緩めたら
そこであんたも車も一巻の終わりだ
と、この世界から前の世界への戻り方を教えてくれるジェニーさんはどういった存在なのだろうか。
ゴルフをやめて13年、スンワンはこちらの世界でゴルファーとして生きていくのも不安だが、ともかく妻ジヨンと仲良くしようと、そしてゴルフの勘を取り戻そうと努める。
ジヨンもスンワンが変わったことを不思議がりつつ、嬉しく感じるのだった。
スンワンはこちらの世界のスンワンが嫌いだったはずのラーメンをジヨンと食べに行き、雨の日にまた来ようと約束する。
妻に体を洗われて恥ずかしがるスンワン…
でしょうね
ハ・ジウォン特有の微妙に天真爛漫で中途半端なエロさ炸裂
もし僕がみじめで平凡でも、愛してくれるかな?
ジヨンのお父さんは植物学者ハン・ジョンホ教授だったが、その植物研究所は今は荒れ果てていた。
結婚する時、二人は約束したのだ。
人生で辛い時、最後の最後に来るのは植物研究所の「五月の庭園」だと…。
(中身が入れ替わったことで)愛を取り戻しつつあったスンワンとジヨンだが、そこでスンワンとソンジュの熱愛報道がマスコミに出てしまう。
ジヨンは傷つき、出て行った。
世界チャンピオン、ビル・ジャクソンとスンワンの対戦の日が迫っていたが、ゴルフしか頭になく、あまりにも口やかましい父親に対して、スンワンは長年秘めてきた本音をぶちまける。
1990年のPSGA世界ジュニア・ゴルフ選手権で優勝したあの日、お母さんが亡くなったのだ。
お父さんはその時、スンワンの試合にかかりきりでお母さんを独りで死なせてしまった。
だからスンワンはゴルフをやめたのだった。
親子で怒鳴り合ううちにお父さんは発作を起こして入院。
病院でお父さんの手術を担当する医師は、前の世界でスンワンがよく知っている人だった(^_^;)
そんなわけで、スンワンはビル・ジャクソンとの勝負に勝てるのか
ジヨンとの関係は
そしてスンワンは元の世界に戻れるのか
あるいはいのこるのか
―― って話です。
ラブコメでもありますけど、まず、「別の人生」を想像するマルチバース・コメディです。
そのあたり並行世界での違いが面白く、うちの感想では詳しく書いてませんが、キャラごとに違ってたりするのが細かく笑えますね。
で、物語的には元の世界には存在しなかった妻ジヨンとのラブストーリー、そして亡くなったお父さんとの和解の物語、そして果たせなかった夢を実現させる話ですね。
前半はお笑い中心ですが、いろいろあって後半、目頭が熱くなる場面も多いです。
韓国の映画、ドラマが得意とする泣かせ技も効いてますし、あ、上手いって感じです。
が ―― 結末だけが私、少し納得がいかず、時間をかけてる割に泣けへんかったんどすわ
う~ん、合わなかったなー、うちとは。
もっとグッとくる終わり方になったように思うんだけど…。
でも、私の好き嫌いかもしれません。
けっしてダメってわけじゃないです。
でも、もしも、甘くない終わり方、ビターなラストでも良かったかなあ~と思いました。
主人公スンワン役はキム・スンウさん。
昔からの韓国映画・ドラマのファンの方々はお馴染みの俳優さんでしょう。
なぜか映画ではダメ主人公を演じることが多くて不思議。
個人的には『天軍』(2005年)のシュッとした北の隊長役とか好きなんですが。
ア~ンド、ハ・ジウォン。
あくまでもコメディ映画のヒロインとしてですが、いや、しかし、ハ・ジウォンの魅力はすでに健在です。
2000年代、売れてきた頃は「ホラー・クイーン」としてでしたでしょうか、この『人生の逆転』の前が『セックス イズ ゼロ』(2002年)、次が『愛しのサガジ』(2004年)…「ラブコメ・クイーン」となりつつ人気を不動のものとし始めたってところですか。
助演の方々ではスンワンのおじさん役でイ・ハヌィさんも出ておられて、何といってもカン・ソンジンさんの親友デシク役が楽しいです。
イ・ムンシクさんもきっちり笑いを取りはりますね。
パク・ヨンウン監督は1995年の『リハーサル Rehearsal』という作品で助監督を務められたあと、この『人生の逆転』で監督デビューですが、これ1作のようです。
どうしてはるのか…。
元の世界ではスンワンと株価のことでオタオタするメン部長、別の世界ではタクシーの運転手さんの役で友情出演されたパク・クァンジョンさん(右の方)はこの映画のあと2008年12月15日にご病気で亡くなられたそうです。
遺作は2009年の『小さな池』のようです。
今、写真を見ると確かに痩せておられる。
『ナンバー・スリー』(1997年)では詩人ランボー、『盗られてたまるか』(2002年)では道場の先生だったり、印象的なご出演がありましたが…早かったですね(´・_・`)
映画としては整理されてない感じがあって散らかってる印象ですが、ま、そんなことはいいんです。
観てて笑えましたし、幸せ感がいっぱいでホント楽しい映画でした。
もう20年前の映画ですが…好きですね~、2000年代の韓国映画…ホントに。
この映画も今はレンタルDVDさんで借りてもらうしかないかもしれませんが、また観てみてください。
面白いですよ~
今日もありがとうさんです、おおきに…
アンニョン(^.^/)))
解説 人気韓流ドラマ「ホテリアー」のキム・スンウ&「ボイス」のハ・ジウォン共演によるハートフルコメディ。子どもの頃はゴルフの神童として将来を期待されながらも、大人になった現在はサラリーマンとして冴えない日々を送っていたスンワン。破産寸前で自暴自棄になった彼は、車でトンネルを暴走中に大事故を起こしてしまう。目を覚ますと、そこはスンワンが人気プロゴルファーとして成功を収めたもうひとつの世界だった。 (映画.com)
人生の逆転
原題:역전에 산다 逆転で生きる
英語題:Reversal Of Fortune
2003年製作/109分/韓国
韓国封切:2003年6月13日
脚本:オ・ヒョンニ、キム・ムンソン、クォン・ソヨン、ヨ・ジナ
監督・脚本:パク・ヨンウン [第1作]
撮影:キム・ドンチョン
照明:ソン・ジェソク
音楽:イ・スンヒ
武術:チョン・ムンシク(KMF)
出演
キム・スンウ → カン・スンワン
ハ・ジウォン → ハン・ジヨン
カン・ソンジン → テシク
コ・ホギョン → ファン・ソンジュ 友情出演
キム・ソンギョム → スンワンの父
イ・ハヌィ → ドンチュン スンワンの叔父
パク・クァンジョン → メン部長/タクシー運転手 友情出演
イ・ムンシク → マ・ガンソン/医師 友情出演
チョン・スギョン → ジェニー
キム・フン → ソン・ジェソク
ユ・ナヨン → スンミ スンワンの妹
イム・ユジン → マリリ
イ・ジス → スンワンのキャディ
チョン・グッキャン → ママ テジ(豚)オンマ
ク・ヘリョン → ラーメン店主人
イ・フンソン → イ・ホドク スンワンの同僚/ハンバル電子 社員
Andy → ビル・ジャクソン
特別出演
イム・チャンジョン → 巡査
ハ・イルソン → ゴルフ解説者
イ・ジンソン →
メン・ジュンノ → 日刊スポーツ記者
※ 輝国山人の韓国映画様から転載させていただいてます。