香港映画 イップ・マン 最終章 2013年 | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

你好(^-^)ノ

いつも、ホントに多謝ですキスマーク

 

書きたい映画はいっぱいありますが、今は1作づつです。

 

 

 

8月23日・・・この映画を観ましたカチンコ

 

 

 

 

 

イップ・マン 最終章

 

 

イップ・マン 最終章
原題:叶问:终极一战
英語題:Ip Man: The Final Fight

韓国語題:엽문4: 종극일전

 

(2013年、香港映画、100分、G)


監督:ハーマン・ヤウ
脚本:エリカ・リー
撮影:ジョー・チャン
美術:レイモンド・チャン
編集:アズラエル・チョン
アクション監督:ニッキー・リー、チェックリー・シン


出演
 

アンソニー・ウォン イップ・マン

エリック・ツァン ン・チョン

アニタ・ユン チャン・ウィンセン
チョウ・チュウチュウ ジェニー

ティミー・ハン リョン・ション
ジョーダン・チャン タン・セン
マーベル・チャウ ウォン・トン
ジャン・ルーシャー リー・キン
ジリアン・チョン セイムイ

ホン・ヤンヤン ドラゴン
ケン・ロー ガイ

リウ・カイチー リー
イップ・チュン 店主

 

 

まず、最初に、私の記事なんかどうでもいいんですが、アジアン・アクション作品といえばこの方ビックリマーク

 

この映画についてちゃんとしたことを詳しく読みたいのなら、明石家いわしさんのレビューを読まれることをオススメ致します。

 

いわしアクション映画日記VOL. 406 『イップ・マン/最終章』 ひらめき電球

 

そうしていただけると私も気が楽(^_^;)

 

 

武術の達人であり国際的なカンフー・スターの師匠であるイップ・マンはファッサン(佛山)の富豪の生まれ、妻のウィンシンも名家の出で、裕福だったが戦争中、日本軍に家を接収され、食うや食わずの生活になった。

 

〝男子たるもの広い世界を見よ〟

1949年、イップ・マンは胃病を患いながらも家族を故郷に残し、単身、香港へ出た。

 

この映画、セットに力を入れているからでしょうけど、かつての香港が素晴らしく再現されてるようです。

私も冒頭からその町並みに見とれることになりました。

空撮(CG?)からセットにスムーズにつながっていくのが凄いです。

 

 

腹ペコなイップ・マンだったが、香港で弟子たちに詠春拳を指導することになった。

 

最初にイップ・マンと出会い、弟子になるリョン・ションはサモ・ハンさんの息子さんのティミー・ハン、洪天明みたいですね。

 

この作品、予想するに、イップ・マンの息子さんや、お弟子さんたちの談話がモノローグとしてかぶさってて、それは本当に事実なんだと思います。

そして、それ以外の場面には、映画的な創作が多いんじゃないですかね。

観てて、非常に実話な感じがあったことは確かです。

 

 

私が元々、咏春拳宗师、イップ・マン、叶问の映画を観ていこうと思ったのは、この2013年の『最終章』に中国のアクション女優、ジャン・ルーシャー、蒋璐霞が出演しているからだったんですが、イップ・マンの映画がどれも素晴らしいので、ちょっとした主客転倒状態となって、むしろイップ・マンの方が主となりましたね。

 

それでもジャン・ルーシャーが出てくると嬉しいものですが、まあ、思ってたよりも大きな役ではなかったですね。

ジャン・ルーシャー演じるリー・キンは早い段階からイップ・マンの生徒になったうちの一人で、工場のマドンナ、正義感が強くてしっかり者、仲間たちの先頭に立って、工員たちの権利を叫ぶ。

 

いつも以上に顔がでかく感じるジャン・ルーシャーあせる

(小顔に囲まれたためと思われる)

まあ、普通の女性を演じてますが、じゃあ、なんでそんな普通の人が詠春拳を学んでるんだと思いますし、集まりの真ん中でバンバン机を叩いたりして自己主張がきつい。

英国人の警察署長も思いっきりどつくし。

 

ジャン・ルーシャーのアクションは要所々々でありますが、そこまでの観せ場ではなく、やっぱりお弟子さんの一人って感じです。

もうちょっと目立たせてもらっても良かったのにね。

 

 

小顔のセイムイは点心の売り子、武侠小説の大ファンで、悪をくじき弱きを助けるヒロインに憧れている。

ちょっといちびり。

 

 

イップ・マンの香港での最初の弟子たちが、映画の中でそれぞれの役割で活躍しますね。

 

ってゆうか、人としてまだまだですので、トラブルも引き起こしてくれますわ。

 

イップ・マンがそのことで愚痴をこぼす場面もあり・・・。

 

 

佛山から妻のウィンシンがやってきました。

 

この作品ではアニタ・ユンがウィンシンを演じてます。

アニタ・ユン・・・私もよく知っている香港の女優さんです。

 

イップ・マンとウィンシンの間には今も変わらぬ愛がありました。

 

しかし、『最終章』でのウィンシンの場面は多くはありません。

 

 

毛布が一枚で寒い思いをしていた夫婦に、弟子たちがみんなでお布団をプレゼントしてくれました。

 

 

当時の香港は景気が悪く、労働者たちがむくわれない状況が続いていた。

 

そんなわけで香港デモクラシーはてなマーク

労働争議ですか、みんなで集まって喧々諤々です。

こういった場面が『秋瑾 競雄女侠』(2011年)を思い出させ、ハーマン・ヤウ監督の思想を感じさせます。

「人肉饅頭」だけの人ではないのだビックリマーク・・・と思いたい。

 

イップ・マンも弟子たちを気にかけ、言葉もかけます。

弟子たちはデモに参加して中には逮捕される者も。

 

今現在の香港の状況にも思いが至ります・・・。

 

 

ジョーダン・チャン演じる弟子の一人、警察官のタン・センは職務と良心の間で悩み、イップ・マンに教えを請います。

 

ハチミツをかけず、苦いままの亀ゼリーを奨める師匠には、苦い味も味わいなさいとの弟子への教えもあったのでしょうかはてなマーク

 

タン・センは賄賂を受け取り、九龍を支配するボスのドラゴン(ホン・ヤンヤン)にも接近していくことになり、武館から足が遠のきますが、それでも師匠を金銭的に困らせたくない様子。悩んでます。

そして詠春拳を絶対的に信じている・・・。

 

イップ・マンは妻が来ている間にある旧友の家族とも再会しましたが、その家族すら貧困から悲惨な状況にあった。

イップ・マンは自分を情けなく感じるのだった。

 

旧友役は『極限探偵』(2007年~)シリーズでタムくんの親友の刑事さん、チャックを演じていたリウ・カイチーさんでしたね~。

なんか久しぶり。

 

 

ウィンシンはまた香港へ戻るつもりで帰っていったんですが、1951年、中国と香港が国境管制を実施し、そして彼女は二度と香港へ来ることはありませんでした。

 

ドニー版の『イップ・マン 継承』(2015年)と矛盾が生じてるけど、『最終章』の方がより事実に近いようです

 

 

あるお店でのいざこざから、イップ・マンは一人の女性と知り合いました。

チョウ・チュウチュウ演じる歌手のジェニー。

 

 

もめたのが白鶴派の人たちだったので、白鶴派の師匠、エリック・ツァンさん演じるン・チョンさんがイップ・マンのところにやって来ました。

 

二人の師匠たちは手合わせすることに。

 

 

ン・チョンさんはけっして礼節を忘れない、穏やかな尊敬すべき人だった。

 

むしろ、イップ・マンのような人と出会えたことを喜んでいる。

二人の間に友情が生まれました。

 

エリック・ツァンさんもかっこよかったですわ~。

 

 

歌手ジェニーはあまり幸せそうに見えないんだけど、お礼を言いにイップ・マンの元を訪れ、イップ・マンに対する自分の気持ちを知ったドキドキ

 

サンフランシスコの叔母に促されて送ることになっていたお見合い用の写真を郵送しないことにする。

 

師母、ウィンシンが存命中にジェニーとゆう女性が現れたことを容認できない方もおられると思いますが、二人の仲はまだ恋愛には発展してません。

 

 

こうしてジェニーはあれこれとイップ・マンの世話を焼くことになる。

まあ、浮気は浮気かあせる

 

このお弁当箱が泣けますわ~゚(゚´Д`゚)゚

 

 

獅子舞大会にはン・チョンさん率いる白鶴派も優勝候補として参加したのだけど、九龍のボス、ドラゴンが推す鎮威(ツェンウェイ)武館のガイ(ケン・ロー)がタチの悪い反則をしてきて場外乱闘状態に。

 

 

イップ・マンたち詠春派もン・チョンさんに助太刀することになる。

 

 

イップ・マンはここでガイと対峙する。

ガイの一派は引き上げていった。

 

それはいいんですが大会がグチャグチャあせる

 

 

イップ・マンはン・チョンさんとひと時、語り合い、師匠であることの大変さを笑い合うのだった。

 

いい師匠とゆうものも多くはないが、優れた弟子を探すのは・・・難しい。

 

佛山でウィンシンが亡くなったとイップ・マンの息子のチュン(チャン・ソンウェン)から連絡が入り、ショックでイップ・マンは倒れてしまう。

 

彼は見舞いに来たジェニーの姿に、亡き妻、ウィンシンを重ねて見るのだった。

 

事実はどうあれ、イップ・マンが妻が亡くなったあと、別の女性と深い仲になることを映画にする難しさに、作り手側が苦労してるのが感じられました。

 

 

1961年、セイムイとウォン・トンが結婚。

しかし、武館を開いてみたが流行らなかったので、ウォン・トンはタン・センが話を持ってきた九龍城で開かれているギャンブルを対象とした武術の試合に出ることになる。

最初は10連勝を達成したりして良かったのだが・・・この試合はドラゴンが仕切っていた。

 

このあたりでイップ・マンの現実の息子さん、イップ・チュン、葉準さんがカメオ出演されてましたね。

 

映画の中のチュンが香港にやって来て、イップ・マンは息子と部屋を借りて暮らすことになる。

 

 

新年会には主な弟子たちが集まったが、そこへジェニーがお餅を持って現れると空気は一変した。

 

女の弟子たちはジェニーをあからさまに嫌って無視した。

 

この「イップ・マンの側にいる新しい女性を女たちが嫌う」って描写が露骨でね~、いや、実際、そんなもんだとは思いますがね~あせる

気まずいです。

 

脚本を担当されたエリカ・リーは女性だそうですが、それもあるのかな。

前作の『誕生』(2010年)にも女のジェラシーがあったけど・・・。

 

でも、イップ・マンもアカンわ。

なんか一言、言ってあげたらいいのにね、微笑んでるだけで無言汗

 

 

無理と顔に書いてあるようなイヤな表情のジャン・ルーシャー、こうゆう陰険顔がホンマに上手いんですが、とうとう「師匠、前に奥様に差し上げたお布団、返していただけますかむかっ」って・・・そこまで言う~あせる

 

で、ほんとに布団を持って帰る・・・どんなけ~あせる

 

 

で、弟子たちが借りてくれた部屋を出て行くイップ・マン汗

それはそれで強情でかたくな。

 

そのままジェニーの部屋に転がり込む絵ヅラはかなり見たくないものを見てる感じ。

さらに胃が痛い。

 

そしたらジェニーがアヘンを飲ませてね~あせる

 

・・・イップ・マン、激怒。

 

 

こういった武術を極めた、境地に達した人が、まだ恋愛するのは、ちょっと見たくないけど、でも、映画を観てる限りでは恋愛関係ちゅうよりも「年の離れた友達」って感じに見えなくもない。

私はそこまでイヤじゃなかったです。

キスシーンすらあらへんしね。

 

そして・・・最後まで観てください。

泣けます。゚(゚´Д`゚)゚。

 

息子のチュンも父から詠春拳を学ぶことになり、またイップ・マンの弟子たちも増えていくのですが、ジェニーは姿を消します。

 

九龍の闇の試合に出てたウォン・トンに危機が迫り、お腹に子を宿したセイムイが夫を助けに行く。

 

そして、ドラゴンやガイの横暴も見過ごせないものとなり、イップ・マンはまた戦いに赴くことになる。

 

彼は弟子たちを導き、香港から悪を一掃できるのか。

 

 

最後、李小龍に対してイップ・マンが距離を置いているように見えたのは、自分が来る前に小龍が料理に手をつけていたからでしょうか。

 

せっかく成功して有名になった自分の弟子なのに、少し残念に感じたのですが、いががでしょうか。

 

 

やはり、「イップ・マン」といえばドニー・イェンが演じるイップ・マンが私は一番、好きかもしれませんが、アンソニー・ウォンさんのイップ・マンも素晴らしかったです・・・ってゆうか、これ1作でアンソニー・ウォンさんのファンになりましたよビックリマーク

こんなに優しい目をされる方だったんですね~。

これまでの印象では変なオヤジって感じだったんですが(^_^;)

 

こうして観てきて、ドニー版の3作(4作目は今年公開)と、ハーマン・ヤウ版の2作、そしてウォン・カーウァイの『グランド・マスター』(2013年)の足して6作、全部、良かったです。

どれがどれ、とは言えませんね。

 

不思議なことに、一番、忘れてる『グランド・マスター』をまた観返したくなりました。

マックス・チャンも出てるし。

今、観たらさらにわかると思うんですよね。

 

『最終章』は最後の5分間が本当に素晴らしいんです。

他の作品にはない「泣き」と感動があります。

 

また、他の「イップ・マン」映画を観ていなくっても、この『最終章』だけ観ても大丈夫ですよ。

アクション映画でもあるけど、伝記映画の良さもすごいあります。

100分の映画ですけど、内容、濃いですよ~。

 

お弟子さんと息子さんのナレーションがかぶさるのも味わい深く、私は好きですね。

 

ドニー版の4作目、『完結編(原題)』はどうなるんでしょうねはてなマーク

『最終章』的な余韻もあるのか、ないのか。

終わっちゃうのか、まだ続くのか・・・。

いや~、5作目も作った方がええんちゃいます~はてなマークあせる

観る人は絶対に観ると思うけど。

 

そんなんで、またドニー版の3作も借りてきて観返して『完結編』に備えたいと思います。

 

でわ、でわ、今日は香港映画でした。

最後まで謝謝ビックリマークですキスマーク

拜拜☆⌒(*^-゜)v

 

 

解説: ブルース・リーの師として知られるイップ・マンの青年期を描いた「イップ・マン 誕生」(2010)に続き、ハーマン・ヤウ監督がイップ・マンの晩年期を描いたカンフーアクション。1949年、中国から単身香港へと渡ったイップ・マンは、庶民を相手に詠春拳を教えていたが、中国と香港の国境管制により中国に残した愛妻ウィンセンに会える機会を失ってしまう。やがてウィンセンは亡くなり、その死に立ち会うことができずに途方に暮れたイップ・マンだったが、以前からひかれていた歌手ジェニーに亡き妻の面影を見出し、次第に親しくなっていく。そんなある時、スラム街・九龍城で開かれる闇試合に巻き込まれた弟子を助けるため、イップ・マンは他の弟子を引き連れ九龍城に乗りこむ。前作のデニス・トーに変わり、アンソニー・ウォンが晩年期のイップ・マンを演じる。(映画.com